280 / 291
4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。
280.アララト山奪還戦①
しおりを挟む
トルコの[グランドバザール]にて。
お手洗いを済ませた我々は、レストランで飲食しております。
アバウトですが、トルコはPM13:30で、日本はAM07:30といったところです。
料理を堪能したり雑談を交わしたりして45分ほどが経ちました。
代金を支払い、外に出た私たちは、改めて[アララト山]の近くに赴きます。
[転移の宝玉]にて…。
PM14:15過ぎ。
バスから降りた位置に戻ってきました。
こうして、山を目指し、歩きだしたのです……。
およそ10分後。
麓あたりに着いています。
既に[戦闘モード]になっている我々は、ボスキャラ&配下の天使達と対峙している最中です。
エンジェルソルジャーは約200数といったところでしょう。
背丈12Mのボスは、[トルコの甲冑]を装備しています。
[兜]は縦長で、右手に[両刃の斧]を持っていました。
容姿が男性であるこの存在が、
「我はシャルマ。」
「“神下十二将の一柱”である…。」
「お前らも餌となりに来たのか?」
「あるいは、手下になるのを希望しておるのか??」
そう尋ねてきたのです。
これに対して、
「テメェを倒しにきたんだよ!!」
威勢よく返す利勇であります。
〝ほぉう〟とリアクションしたボスキャラが、
「ならば死ね。」
無表情で述べました。
次の瞬間、ボスの左右に浮いている天使たちが突進を始めます。
同時に、シャルマが“左の掌”から【光線】を放ったのです。
利勇へと。
さっき喧嘩を売られた事に怒っているのでしょうか?
何はともあれ。
盾を構える余裕のなかった弟に【ビーム】が直撃しました。
直径2Mの範囲で地面が少なからず陥没するなか、
「がはッ!」
血を吐きながらふらつく利勇に、親族が気を取られます。
甲冑の強度が増しているため、弟のダメージは低いようです。
〝ホッ〟と安堵する私達へと、エンジェルソルジャーらが接近します。
全員が急ぎ対応しようとするなか、またしてもボスキャラが【光線】を利勇にヒットさせました。
その所為で、再び注意がそれる[モガミーズ]です。
こうした流れにて、天使たちとの乱闘になっていきます。
[薙刀]を振るいつつ、
「せ、せん光!!」
琴音がどうにか発しました。
とは言え、密集しているエンジェルソルジャーが邪魔になったらしく、ボスの視力は奪えなかったみたいです。
そんなシャルマが、なおも弟に【ビーム】を撃ちました。
三度目ともあって、地面の陥没がやや深くなっています。
私が後ろを振り返ってみたところ、両膝を着いている利勇が新たに吐血しました。
これが妹の視界にも入ったらしく、
「お兄ちゃん!」
慌てだします。
「なかなかしぶといな。」
そう呟いたボスキャラが、改めて弟に照準を合わせました。
私は、正面にいる20体ほどの天使に、
「どいて!!」
【黄炎】を纏わせた[御手杵]を払います。
半数ぐらいが燃えるなか、ボスへと走りだす私です。
後方で、
「治ゆ!」
琴音の声が聞こえます。
これによって利勇の傷が癒されたことでしょう。
そう思ったタイミングで、シャルマが【光線】をやはり弟に飛ばしました。
ここから、左手で私をロックオンしたのです。
焦って方向転換しようとするも、【ビーム】をまともに浴びて転んでしまいました。
更には、近くにいた咲凛ちゃんが巻き込まれています。
あと、彼女とバトルになっていたエンジェルソルジャー達も。
起き上がろうとする私に、宙に浮いたボスキャラが寄って来て、
「我に届かず、残念だったな。」
そのように告げるなり、両手で握った斧を振るったのです。
首へと迫りくる[大きな刃]を、躱せそうにない私でした―。
お手洗いを済ませた我々は、レストランで飲食しております。
アバウトですが、トルコはPM13:30で、日本はAM07:30といったところです。
料理を堪能したり雑談を交わしたりして45分ほどが経ちました。
代金を支払い、外に出た私たちは、改めて[アララト山]の近くに赴きます。
[転移の宝玉]にて…。
PM14:15過ぎ。
バスから降りた位置に戻ってきました。
こうして、山を目指し、歩きだしたのです……。
およそ10分後。
麓あたりに着いています。
既に[戦闘モード]になっている我々は、ボスキャラ&配下の天使達と対峙している最中です。
エンジェルソルジャーは約200数といったところでしょう。
背丈12Mのボスは、[トルコの甲冑]を装備しています。
[兜]は縦長で、右手に[両刃の斧]を持っていました。
容姿が男性であるこの存在が、
「我はシャルマ。」
「“神下十二将の一柱”である…。」
「お前らも餌となりに来たのか?」
「あるいは、手下になるのを希望しておるのか??」
そう尋ねてきたのです。
これに対して、
「テメェを倒しにきたんだよ!!」
威勢よく返す利勇であります。
〝ほぉう〟とリアクションしたボスキャラが、
「ならば死ね。」
無表情で述べました。
次の瞬間、ボスの左右に浮いている天使たちが突進を始めます。
同時に、シャルマが“左の掌”から【光線】を放ったのです。
利勇へと。
さっき喧嘩を売られた事に怒っているのでしょうか?
何はともあれ。
盾を構える余裕のなかった弟に【ビーム】が直撃しました。
直径2Mの範囲で地面が少なからず陥没するなか、
「がはッ!」
血を吐きながらふらつく利勇に、親族が気を取られます。
甲冑の強度が増しているため、弟のダメージは低いようです。
〝ホッ〟と安堵する私達へと、エンジェルソルジャーらが接近します。
全員が急ぎ対応しようとするなか、またしてもボスキャラが【光線】を利勇にヒットさせました。
その所為で、再び注意がそれる[モガミーズ]です。
こうした流れにて、天使たちとの乱闘になっていきます。
[薙刀]を振るいつつ、
「せ、せん光!!」
琴音がどうにか発しました。
とは言え、密集しているエンジェルソルジャーが邪魔になったらしく、ボスの視力は奪えなかったみたいです。
そんなシャルマが、なおも弟に【ビーム】を撃ちました。
三度目ともあって、地面の陥没がやや深くなっています。
私が後ろを振り返ってみたところ、両膝を着いている利勇が新たに吐血しました。
これが妹の視界にも入ったらしく、
「お兄ちゃん!」
慌てだします。
「なかなかしぶといな。」
そう呟いたボスキャラが、改めて弟に照準を合わせました。
私は、正面にいる20体ほどの天使に、
「どいて!!」
【黄炎】を纏わせた[御手杵]を払います。
半数ぐらいが燃えるなか、ボスへと走りだす私です。
後方で、
「治ゆ!」
琴音の声が聞こえます。
これによって利勇の傷が癒されたことでしょう。
そう思ったタイミングで、シャルマが【光線】をやはり弟に飛ばしました。
ここから、左手で私をロックオンしたのです。
焦って方向転換しようとするも、【ビーム】をまともに浴びて転んでしまいました。
更には、近くにいた咲凛ちゃんが巻き込まれています。
あと、彼女とバトルになっていたエンジェルソルジャー達も。
起き上がろうとする私に、宙に浮いたボスキャラが寄って来て、
「我に届かず、残念だったな。」
そのように告げるなり、両手で握った斧を振るったのです。
首へと迫りくる[大きな刃]を、躱せそうにない私でした―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年
カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。
「収納魔術師だって戦えるんだよ」
戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる