JK LOOPER

ネコのうた

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

270.かれこれと②

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とりあえず、タイムループする前に聡真そうまくんが説明してくれていた〝エジプトは米ドルのほうがいい〟などの情報を、パーティーメンバーに伝える私です。

そうして、エネミー達が次に登場するまで1時間ほどあるので、我々は換金に向かう事にしました。

私より自動的に譲渡されていた[武器]と[防具]を出してから、

「お婆ちゃん、ごめんね。」
「一緒に活動できなくなって。」

こう述べた咲凛えみりちゃんに、

「気にすることはないよ。」
「世のため人のため、立派に務めを果たしてきなさい。」
「勿論、皆も。」
「それに…、咲凛の代わりなら1人いるからね。」

祖母が微笑みます。

私などが〝はて?〟となったところ、

「うちらの母親だよ。」

葵月はづきちゃんが〝ニコニコ〟しつつ教えてくれたのです。

ちなみに、父の妹で、次女にあたる人であります。

その叔母さんが【シンガー歌手】のジョブだそうです。

「嫌がるだろうなぁー。」

自分たちの母親のリアクションを想像した壱紀かずきくんが、苦笑いします。

誰もが〝クスクス〟した流れで、

「じゃ、出発しようか。」

優しく促す聡真くんでした……。


例のチケットショップで、再び一人につき1万5千円ぶんを米ドルに換えていきます。

ここから、

「ちょっと行きたい所があるんだけど。」

聡真くんの提案にて、屋外で新たに【瞬間移動】した一同です…。


訪れたのは、全国展開している[100円ショップ]でした。

ある品を人数ぶん[買い物かご]へと入れていくなか、

「おかしがほしい☆」

そう言いだした琴音ことねに、

「あたしもぉー!」

月媛ひかりちゃんが続きます。

〝あー、うん〟と頷いた私ではありましたが、

「いや、待って。」
「お家だと裁縫や錬金の作業の邪魔になるだろうから、喫茶店で暫く過ごそう。」
「アイス食べさせてあげるから。」

このように誘導したのです。

“ちびっ子コンビ”が〝やったぁ♪〟と瞳を輝かせたところで、

「ただし。」
利勇りおとハルくんには注意事項があるから、そのつもりでいるように。」

私が告げたら、〝ん??〟と首を傾げる二人でした……。


[清流カフェ]の近くに【テレポート】したあと、例の件・・・を話したところ、

「そんなことがあったのか…。」

呟いた陽斗はるとくんに、

「今度は“ロウ人形”にされないようにしないとな。」

そう声をかける利勇です。

……いえ、前回も実際に[蝋人形]にされたわけではありませんが☆彡

いずれにしろ。

店内へと進む私達でした…。


[テラス席]で、各自、何かしら飲食しつつ、談笑しています。

こうしたなか、エジプトの[お土産屋さん]と[ホテル]をスマホで調べてくれている聡真くんです。

今回のループは私しか覚えていないので……。


PM14:55になろうかとする頃に、自宅へと戻りました。

[居間]には、私の両親&暁斗あきとくんが作ったり改造してくれた“装備品”が置かれています。

まずは咲凛ちゃんのほうからいきましょう。

“武器”は、RPGでいうところの[鉄の爪]みたいになっていました。

赤色だった“カンフー着”は紫色に、銅製の防具一式は黒色に、それぞれ変わっています。

さて、私のほうは…。

[槍]は、長めになった“穂”と、“柄”との接続部に、“つば”が見受けられました。

なんでも“安土桃山時代”に製造されたと思われる[御手杵おてぎね]とやらを参考にしたそうです。

着物は、武士がいくさの時に用いるもので、朱色を基調としています。

防具はというと、[練革空小札白糸威大鎧ねりかわからこざねしろいとおどしおおよろい]なのだとか。

ん~、発音している途中で舌を噛みそうです(汗)

兜は、[半首はっぷり]とかいうものになっています。

正確には〝兜ではなく面頬めんぽおの一種〟だそうですが。

それらの[大鎧]と[半首]は、白色が基調となっていました。

こうして、

「じゃぁ、ひとまず、“南の国道”で、咲凛ちゃんに慣れてもらうのと、琴晴ことはちゃんのレベル上げを行なおう。」
「エジプトの“呪言士じゅごんし”にリベンジするのはそれからだ。」

聡真くんによる方針に、賛成する我々です―。
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