JK LOOPER

ネコのうた

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

268.稀なジョブ②

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およそ30分後に、[考古博物館]あたりでバスが停まりました。

そこから、[タハリール広場]へと歩きます。

先導してくれる聡真そうまくんによれば、〝お土産を買える場所に向かう〟との事です……。


だいたいではありますが13分が経ち、地下鉄に辿り着きました。

2分ほど待ってから、電車に揺られること約20分、[アタバ駅]で降車して、地上を目指します。

こちらの時刻でAM10:20を過ぎようとしている頃です。

既にエネミー達が現れているので、[戦闘モード]へとチェンジする我々でした…。


町並みは、さっきまでに比べて、より“エジプト感”があります。

あくまで私の印象ですが…。

それはおいといて。

周囲には人外がチラホラと見受けられました。

これらを倒しつつ、暫く道路を進んだところで、私たち……、と言うよりは、[地下鉄]の方へと三十数ぐらいの方々が猛ダッシュしてきます。

それぞれに、

「やっべぇ!!」

「なんでアイツらがいるんだ?!」

「各地を転々としてるらしいから不思議じゃねぇだろ!!」

「じゃ、今回は、ここに来たって事か!」

など、喋りながら。

皆さん、かなり焦っているみたいです。

この流れで、我々を通過する集団の一名が、

「お前達も早く隠れろ!!」

そう声をかけてきました。

状況が分からず、〝はて??〟と首を傾げる[最神家もがみけイトコーズ]の正面に、とあるグループが徒歩で近づいてきます。

我々から5Mあたり離れた位置で止まったのは、10代後半くらいの男性六人組でした。

各自、何かしら、[防具]を纏い、[武器]を握っています。

先頭のリーダーらしき青年が、

「へぇー。」
「どの装備品も良さげで、高く売れそうだ。」
「こいつぁ、狩り甲斐があるな。」

不敵な笑みを浮かべたのです。

残りの五名も、なんだか〝ニヤニヤ〟しております。

ちなみに、ここまでの人物は、誰もが“アラビア語”を使っているので、現地の方々です。

まぁ、容姿からして判断できましたが…。

なお、我々を値踏みしたリーダー格のみ“ほぼ私服”かつ“素手”といった格好であります。

彼の後ろでは、

「コイツラ逃げねぇってことは俺たちを知らないんじゃね??」

「きっとそうだろうな。」

「東か東南のアジア系か?」

「日本あたりかも??」

「なんだっていいから、さっさとやっちまおうぜ。」

といった具合に、五名が会話していました。

それらを観察していた壱紀かずきくんが、

「“ボスキャラの手下”みたいだね。」

こう呟きます。

納得する私達に、

「そこの八人、弾かれろ。」

リーダーが改めて口を開きました。

次の瞬間、胸部に〝ドンッ!〟といった衝撃が走り、

「ぐふッ?!!」

2Mほど後方へ吹き飛ばされてしまう我々です。

メンバーが地面に背中を叩き付けられたところへ、

「お前ら、今度は、頭痛にさいなまれろ。」

そのようにリーダーが告げた事で、

「がッ??! ああッ!! あッ?!」

頭が割れるかのような苦しみに襲われます。

こうした[ジョブ]も【スキル】も不明のなか、

「さぁ、全員ぶっ殺して、身ぐるみがしちまおうぜ。」

そう指示したリーダーによって、攻撃されてしまう私たちに、すべはありませんでした―。
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