JK LOOPER

猫乃麗雅

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

252.寺院奪還戦①

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高さ10Mあたりで止まったのは、およそ百体の[迦楼羅カルラ]です。

それらの2Mぐらい上に“スキンヘッドの太った仏”が見受けられます。

全長は9Mありそうです。

間違いなく[ボスキャラ]でしょう。

布袋ホテイ?)

私が首を傾げたタイミングで、

「ボスの護衛が少ない気がする。」

壱紀かずきくんが疑問を口にしました。

「きっと、“蘇生術士グループ”によって多くが倒されたんじゃない?」
「ただ……。」
「この場に本人達がいなくて、ボスキャラが生きているって事は、おそらく、もう…。」

聡真そうまくんが推測していたところ、

「私は“神下九部衆しんかきゅうぶしゅう一柱ひとはしら”です。」
「人間たちよ、抵抗せずにくだりなさい。」
「そうして、私と共に汚れた世界を救いましょう。」

〝ニッコリ〟しながら声をかけてきた[ボス]であります。

「当然、断る!」

そう陽斗はるとくんが返したら、

「……。」
「ならば、死ね!!」

穏やかな表情を一変させて“怒りの形相”となる[ボスキャラ]でした。

これによって、[迦楼羅の群れ]が攻撃を開始したのです。

まずは、半数ほどが【火炎】を吹きます。

「おんけい!」

ステータスを倍増してくれる琴音ことねと同時に、

「こおりぃーッ!!」

月媛ひかりちゃんが〝氷の波みたいなもの〟を扇状おうぎじょうに放ちました。

最大幅は3Mといったとこでしょう。

高さは1M~6Mと不揃いです。

そうした魔法が、50個くらいの【炎】のうち半分ほどを凍らせました。

自発的に動く[ちびっ子コンビ]に成長を感じる私であります。

なお、私は、3つの【焔】を“ヒーターシールド”で防ぎました。

この三人以外は、それぞれに【火炎】をけております。

ちなみに、現在の琴音による【恩恵】の効果時間は45秒です。

さて。

【炎】を扱わなかったほうのカルラ達が、突進してきました。

これらのエネミーは、武器を所持しておらず、素手で闘います。

飛来しながら〝右のパンチ〟を繰りだそうとする一体に、

「カウンターブレイク!」

[両刃のバトルアックス戦斧]を振り下ろす壱紀くんです。

それによって、敵の拳から腕にかけてが裂けました。

陽斗くんは、別の人外による〝右の回し蹴り〟を、しゃがんで逃れます。

ここから、陽斗くんが、ジャンプするのと共に、

爆破刺突ばくはしとつ!!」

迦楼羅の右太腿の裏側に“サーベル”をヒットさせたところ、直径15㎝あたりの範囲が〝ボンッ!〟と爆発したのです。

聡真くんは、“ライフル”で射撃して、弾丸を命中させています。

そうしたなか、葵月はづきちゃんのった矢が、28本に分裂しました。

七割ぐらいはエネミーたちに当たったものの、およそ三割にはかわされてしまったようです。

私はというと、勿論、【風斬ふうざん】を使用しております。

これらの流れで、

「せんこう!!」

我が妹が[人外集団]の目を眩ませたのです。

そうして、勢いに乗り出す[モガミーズ]でした―。
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