249 / 291
4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。
249.異国にて②
しおりを挟む
主に中学生以上の面子で、アジア諸国の何処にするのか、候補を挙げていきました。
それらのなかで、親日度が高いところを、聡真くんが探してくれます。
こうして絞られた国々から、更に話し合った、というか、メッセージでのやり取りを重ねた結果…、[タイ]に決まったのです!
その後は、聡真くんが、いろいろとネットで検索してくれることになりました……。
翌日となっています。
現在はAM11:00あたりです。
これは、時差などを考慮した聡真くんによるものでした。
なんでも、〝あちらより日本が二時間は進んでいる〟のだそうです。
なにはともあれ。
それぞれの家庭で、新たに“お土産”を頼まれている我々でした☆彡
さておき。
玄関先で[転移の宝玉・改]を使用する私であります…。
【テレポート】したのは、町中の“歩道”でした。
周囲に誰もいなくて良かったです。
もしや、アイテム側が大丈夫な場所を選んでいるのでしょうか??
まぁ、詳細は不明ですけど……。
辺りを見回した聡真くんが、
「“サラデーン駅”の近くみたいだな。」
ふと呟きます。
こうした流れで、
「となると…。」
手に持っていた[メモ帳]を開き、
「とりあえず、両替しに行こう。」
全員に伝える聡真くんでした……。
歩きながら、
「ひょっとして、予測していた?」
壱紀くんに質問され、
「ん、一応は。」
「台湾のとき、首都の換金所がある建物あたりに渡ったからね。」
「〝今回も似たような感じになるかもしれない〟て思って、幾つか調べておいたよ。」
そのように答えた聡真くんです。
これを、
「おぉ~、さっすがだねぇ♪」
葵月ちゃんが褒めた事によって、誰もが〝うん うん〟と頷いたのでした。
およそ5分が経ち…。
目的地の正面にて、
「え??」
「ここ?」
聡真くんを除いたメンバーが戸惑っています。
何故ならば、私たちの眼前に在ったのは[お酒を販売する店舗]だったからなのです。
しかし、[酒屋さん]の出入口には〝日本円両替〟と書かれていました。
ご丁寧にも“ジャパニーズ”で。
「僕も当初は疑ったけど……、店内に併設してあるらしい。」
そう語り、
「じゃ、入ろうか。」
先頭で進んでゆく聡真くんでした…。
確かに情報どおりであります。
「念の為、壱万円ずつ換金しとこうか。」
「昨日、一人につき十万円を貰って余裕あるし。」
聡真くんの意見に賛成し、琴音と月媛ちゃん以外が、“アイテムボックス”を操作します。
こうして、リーダーである私が、
「すみません、お願いします。」
まとめて“日本の紙幣”を差し出しました。
すると、受け付けの男性が、ビックリしたのです。
私が〝んん??〟と首を傾げたところ、
「あぁ、僕らの“特殊スキル”です。」
「“自動通訳”という。」
すかさず聡真くんが説明してくれます。
……、うっかり忘れておりました。
(鳥頭か!? 私は!!)
自分にツッコんでいたら、
「へぇー。」
「そういうのもあるのかぁ。」
理解を示した“受付の人”が、
「ちなみに、君らだけ??」
「親とか…、大人は一緒じゃないの?」
そのように訊ねてきたのです。
どう説明すればよいのか困ってしまう私の右隣で、
「これから合流するんです。」
「えぇ~っと……。」
[メモ帳]をチェックしつつ、
「“ワット・サケット”で。」
「ただ…、“タイの通貨”を持ち合わせていないことに気づき、急いで立ち寄ったんです。」
聡真くんが平然と嘘を吐きました★
これを、
「成程な。」
「そういう事情か。」
あっさり納得する男性です☆
「けど……。」
「あの寺院は、世界がこういった状況になって観光客こそ減ったものの、蘇生術士が拠点を構えているから割と人が多いぞ。」
「あ!」
「もしかして、君達もそれ目当てか??」
そのような疑問を投げかけられた聡真くんが、
「はい。」
穏やかに肯定します。
「勿論〝知ってた〟ってことだよね?」
私が尋ねたところ、
「SNSに投稿している人たちが結構いたから。」
ニッコリ微笑む聡真くんでした―。
それらのなかで、親日度が高いところを、聡真くんが探してくれます。
こうして絞られた国々から、更に話し合った、というか、メッセージでのやり取りを重ねた結果…、[タイ]に決まったのです!
その後は、聡真くんが、いろいろとネットで検索してくれることになりました……。
翌日となっています。
現在はAM11:00あたりです。
これは、時差などを考慮した聡真くんによるものでした。
なんでも、〝あちらより日本が二時間は進んでいる〟のだそうです。
なにはともあれ。
それぞれの家庭で、新たに“お土産”を頼まれている我々でした☆彡
さておき。
玄関先で[転移の宝玉・改]を使用する私であります…。
【テレポート】したのは、町中の“歩道”でした。
周囲に誰もいなくて良かったです。
もしや、アイテム側が大丈夫な場所を選んでいるのでしょうか??
まぁ、詳細は不明ですけど……。
辺りを見回した聡真くんが、
「“サラデーン駅”の近くみたいだな。」
ふと呟きます。
こうした流れで、
「となると…。」
手に持っていた[メモ帳]を開き、
「とりあえず、両替しに行こう。」
全員に伝える聡真くんでした……。
歩きながら、
「ひょっとして、予測していた?」
壱紀くんに質問され、
「ん、一応は。」
「台湾のとき、首都の換金所がある建物あたりに渡ったからね。」
「〝今回も似たような感じになるかもしれない〟て思って、幾つか調べておいたよ。」
そのように答えた聡真くんです。
これを、
「おぉ~、さっすがだねぇ♪」
葵月ちゃんが褒めた事によって、誰もが〝うん うん〟と頷いたのでした。
およそ5分が経ち…。
目的地の正面にて、
「え??」
「ここ?」
聡真くんを除いたメンバーが戸惑っています。
何故ならば、私たちの眼前に在ったのは[お酒を販売する店舗]だったからなのです。
しかし、[酒屋さん]の出入口には〝日本円両替〟と書かれていました。
ご丁寧にも“ジャパニーズ”で。
「僕も当初は疑ったけど……、店内に併設してあるらしい。」
そう語り、
「じゃ、入ろうか。」
先頭で進んでゆく聡真くんでした…。
確かに情報どおりであります。
「念の為、壱万円ずつ換金しとこうか。」
「昨日、一人につき十万円を貰って余裕あるし。」
聡真くんの意見に賛成し、琴音と月媛ちゃん以外が、“アイテムボックス”を操作します。
こうして、リーダーである私が、
「すみません、お願いします。」
まとめて“日本の紙幣”を差し出しました。
すると、受け付けの男性が、ビックリしたのです。
私が〝んん??〟と首を傾げたところ、
「あぁ、僕らの“特殊スキル”です。」
「“自動通訳”という。」
すかさず聡真くんが説明してくれます。
……、うっかり忘れておりました。
(鳥頭か!? 私は!!)
自分にツッコんでいたら、
「へぇー。」
「そういうのもあるのかぁ。」
理解を示した“受付の人”が、
「ちなみに、君らだけ??」
「親とか…、大人は一緒じゃないの?」
そのように訊ねてきたのです。
どう説明すればよいのか困ってしまう私の右隣で、
「これから合流するんです。」
「えぇ~っと……。」
[メモ帳]をチェックしつつ、
「“ワット・サケット”で。」
「ただ…、“タイの通貨”を持ち合わせていないことに気づき、急いで立ち寄ったんです。」
聡真くんが平然と嘘を吐きました★
これを、
「成程な。」
「そういう事情か。」
あっさり納得する男性です☆
「けど……。」
「あの寺院は、世界がこういった状況になって観光客こそ減ったものの、蘇生術士が拠点を構えているから割と人が多いぞ。」
「あ!」
「もしかして、君達もそれ目当てか??」
そのような疑問を投げかけられた聡真くんが、
「はい。」
穏やかに肯定します。
「勿論〝知ってた〟ってことだよね?」
私が尋ねたところ、
「SNSに投稿している人たちが結構いたから。」
ニッコリ微笑む聡真くんでした―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年
カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。
「収納魔術師だって戦えるんだよ」
戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる