JK LOOPER

ネコのうた

文字の大きさ

大中小

239 / 291

4th STAGE／国を渡ってゆかねばならぬのです。

239.エンジョイしたりしなかったり①

しおりを挟む

女性陣は2人部屋を、男性陣はシングルを選びました。

私と琴音ことねの所に、葵月はづきちゃん＆月媛ひかりちゃん姉妹を招いております。

男子たちは個別に過ごすそうです。

とりあえず。

お菓子やジュースを堪能しつつ雑談を楽しむ女子4名でした♬

台湾時間でのPM17:58頃。

ホテルから外に出ている我々は、[戦闘モード]にチェンジしていきます。

この流れで、

「じゃ、行こっか、琴晴ことはちゃん。」

聡真そうまくんが窺ってきました。

「うん。」
「オッケェー。」

私が応じたところ、

「レッツ、ゴー♪」

なんだか愉快そうに右の拳を突き上げた葵月ちゃんです…。

フォーメーションを保ちながら歩きつつ、

「そう言えば、ハーちゃんて、昆虫の魔物にビビッてなかったね。」
「平気なの？」

そのように私が質問してみたところ、

「いっやぁ～、苦手なんだけどぉ……。」
「割と見慣れちゃったんだよねぇ、幸か不幸か。」

ふと遠い目をする葵月ちゃんでした。

こうしたタイミングで、路上にエネミー達が現れます。

それらと戦いつつ、目的地へと向かってゆくのでした…。

辿り着いたるは[士林シーリン市場]の近くです。

攻防しながらだったので少し時間が掛かりPM18:30あたりになっています。

空は暗くなっていますが、周囲はネオンや蛍光灯で明るめです。

とにもかくにも。

“LV.13”になった私は、【風斬ふうざん】のスキルを得ております☆

なお、他は誰もレベルアップしていません。

さて。

辺りの人外は殲滅し終えたらしく、夜市が再開されていきました。

異国情緒感や、お祭りみたいな雰囲気に、自然と瞳が輝く我々です……。

[私服モード]にて。

各自、興味を惹かれたものを飲食しつつ、奥へと進んでいきます。

なかには、ソフトエアガンを用いた“射的”など、幾つかのレトロゲームがあって、割と盛り上がったのです。

ちなみに、お支払いは“銀子ぎんす”でも可能で、お釣りがある際には“台湾の通貨”で返ってきました。

あと…、[自動通訳]には、誰もが驚いたようです。

まぁ、なんだかんだで、リフレッシュできた[モガミーズ]でした☆彡

一時間以上が経ち、充分に満喫した私たちは、ホテルの駐車場へと【テレポート】したのです。

「それじゃあ、お風呂に入って、あとは、まったりしようか。」

こう私が述べたところ、

「いや、待って。」
「琴晴ちゃんのレベルを、できるだけ高めておきたいから、次に出てくるエネミーも倒しておこう。」

聡真くんに止められました。

〝ふむ〟と頷いた壱紀かずきくんが、

「それが良いだろうね。」
「“挑発”を使ったとき、敵の攻撃に耐えられるぐらいになってもらえれば、僕らも心配ないから。」

そのように賛成したのです。

「日本だと夜の10時でしょ。」
「月媛は、もう寝てる時間……。」

葵月ちゃんが自身の妹に視線を送り、

「ああー、さっきまで遊んでて、まだ興奮さめやらないみたいだから、体を動かして疲れさせたほうがいいかも。」

こう主張します。

念のために、私が琴音を見てみたところ、似たような状態であります。

「となれば…、一回、解散して、ロビーにでも集まる？？」

そう尋ねた陽斗はるとくんに、

「ん。」
「５分前くらいには。」

このように答える聡真くんでした―。

しおりを挟む