JK LOOPER

ネコのうた

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

235.談議③

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左手首の[譲渡じょうとのブレスレット]から“画面”を開き、【騎士】をチョイスした私です。

すると、四つの武器が、宙に現れました。

[中剣]と[ バンプレート護拳型の鉄槍]は知っています。

残りは、[鎌形刀剣ファルシオン]や[グレイヴ]という代物らしいです。

「あれ??」
「盾が、ない?」

私が首を傾げたところ、

「〝まずは武器を選ぶ〟って事だと思う。」
「その後、盾が出てくるんじゃないかな??」

こう推察する聡真そうまくんでした。

「成程。」

理解した私は、

「……。」
「じゃ、これ・・で。」

[ファルシオン]を手にしたのです。

次の瞬間、三つの武器が〝パッ〟と消え、盾が〝フッ〟と登場しました。

それは、下部が尖っており、アーモンド型の、スリムな感じ、であります。

「“カイトシールド”だね。」

聡真くんの言葉に〝ほぉ~〟と反応を示した私は、鞘に収まっている[ファルシオン]をローテーブルに置きました。

この流れで、盾を両手で掴んだら、〝ズシリ〟ときたのです。

「あ、それなりに重たい。」

軽く眉間にシワを寄せた私に、

「どっちも改良してやろう。」
「あと、防具も製作しないとな。」

父親が声をかけてきました。

葵月はづきは?」
「決まったのか??」

そう暁斗あきとくんが訊ねたら、

「うん!」
「“洋弓ようきゅう”にした!!」

変更した武器を〝ドヤッ〟と突き出したのです。

「じゃあ、それも預かっとこう。」

このように述べた暁斗くんに、葵月ちゃんが弓を渡します。

そうしたタイミングで、

「“台湾の蘇生術士”の件、どうしようか?」
「この時間帯は、既に殺害されてしまっているのか、あの人たち・・・・・にまだ見つかっていないのかで、僕らの選択も違ってくるよね??」

壱紀かずきくんが窺ってきました。

「つまり…、〝蘇生術士を助けられるのであれば九份カウフンに向かう〟けど〝そっちは無理そうなら、諦めて、他の国を目指したほうがいいかもしれない〟ってことか。」

〝うぅ~ん〟と考え込んだ聡真くんが、

「ま、どっちにしても、〝琴晴ことはちゃんのレベル上げ〟が優先事項でしょ。」
「それと、〝葵月ちゃんに戦い方を覚えてもらう〟というのも必須だし……。」
「となれば、蘇生術士を救うのは間に合わないだろうなぁ。」
「あるいは、もう、命を落としている可能性もあるしね。」

こう語ったのです。

場が沈黙に包まれていったところで、

「せめて、ボスキャラは倒しとかない?」
「琴晴ちゃんの話しによれば、〝カウフンで会った〟ていう人達とかは、ソイツの指示で動いてるんでしょ??」
「だったら、ボスさえいなくなれば、誰も襲われなくなるんじゃないの?」

そのような質問を投げかける葵月ちゃんでした。

「ふむ。」
「ありえるね。」

一応に納得しながらも、

「ただ…、ボスキャラの拠点が分からないんだよねぇ。」

困ってしまった私であります。

「それに関しては、ネットで調べれば判明するだろうから、任せて。」
「ということで。」
「〝再び台湾に行く〟〝今度はボス退治のために〟といった方針でOK??」

聡真くんに尋ねられ、

「うん。」
「皆も、それで構わない?」

パーティーメンバーに確認したら、全員が首を縦に振って承諾してくれたのです。

こうした状況で、

「お土産、忘れないでね☆」

微笑みながら念を押してくる長女さんでした―。
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