JK LOOPER

ネコのうた

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

224.現状⑰

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1Fのサービスカウンターにて。

「お金を両替するには、パスポートに手数料が必要となりますが?」

40代前半くらいの女性が述べました。

「え?!」
「パスポート??」
「……、持ってませんけど。」

私が言葉を失ったところ、

「エネミーを倒して得られる金と銀であれば、無条件で交換できますよ。」

このように教えてくださったのです。

「じゃあ、全部、替えとく?」

陽斗はるとくんの質問に、

「いや、電車やバスの切符を買えるぶんだけにしておこう。」
銀子ぎんすなどは、いろんな国々のタクシーや飲食店に宿泊施設などでも使えるようになっているから。」
「全てを交換しなくても大丈夫だろう。」

聡真そうまくんが答えました。

それによって、とりあえず、1人につき二千円ほどを両替したのです。

ま、こちらは、“台湾ドル”ですが…。

そうした流れで、聡真くんが、[蘇生術士]について尋ねていきます。


「――、各地を転々としている筈ですよ。」
「私が覚えている情報は、迪化街ディーホアジエ西門町シーメンディン九份カウフン士林シーリン、ここら辺りですね。」
「ただ……、台北市たいぺいし以外でも活動する事があるみたいので、今ごろ何処に居るのかまでは分かりません。」

女性の説明を受けて〝ふむ〟と頷いた聡真くんが、

「一旦、場所を移動して、話し合おう。」
「これからの方針を固めるために。」

我々を促したのです。

この結果、対応してくださった女性に〝ありがとうございました〟とお礼を述べた一同は、屋外に足を運んだのでした…。


デパートから少し離れた位置に、ある建物が存在しております。

その一階には、世界的に有名なハンバーガーショップである“ワクドナルド”が見受けられたのです。

ちなみに、真上には、日本の回転寿司こと“スシローテ”が、お店を構えていました。

現在はPM14:35を過ぎた頃であり、お腹が空いていなかったので、“ワック”でドリンクを注文する事にしたのです……。


“コーラ・アイスティー・アイスカフェラテ・アイスキャラメルラテ・バニラシェイク・ストロベリーシェイク”を選んでいたら、

「はいッ!!」

右手を高々と挙げた琴音ことねが、

「ついでにポテトをしょくしたい今日この頃です!」

このように主張してきました。

更には、

「あたしもです!!」

月媛ひかりちゃんまでもが挙手したのです。

私が〝んん~〟と渋っていたところ、

「実は、僕も、〝食べたいな〟て思ってた。」

壱紀かずきくんが苦笑いしました。

「オレもッ!」

と続いたのは、陽斗くんであります。

いささか困惑する私に、

「Lサイズを2つか3つ頼んで、シェアすればいいんじゃない??」

聡真くんが助言を与えてくれたのです。

「あッ、なるほどぉー。」

理解を示した私は、従兄妹たちの願いを聞き届けてあげたのでした。

一応は、リーダーなので☆


飲食しつつ、方向性を定めていこうとしている我々です。

しかしながら、台湾でネットを扱う為の契約を行なっていないので、検索が出来ず、なかなか決められずにいます。

「ま、駅の窓口で情報を集められるだろうから、そこまで心配は要らないけどね。」

聡真くんの一言によって、私の不安が減少しました。

「じゃ、この後は〝最寄りの駅を目指す〟ってことでOKだよね? 琴晴ことはちゃん。」

そう訊ねてきたのは、壱紀くんです。

これを、

「うん、そうしよう。」

快諾する私でした―。
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