206 / 292
3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
206.夜風のなかで・承けつぎ
しおりを挟む
まずは、壱紀くんが[バトルアックス]の刃で道路を擦り上げながら、
「地走り!」
こう唱えたところ、アスファルトが、10㎝、15㎝、20㎝、25㎝、…、と結構なスピードで段々に隆起しつつ、一直線に“二足歩行のハイエナ”へと向かったのです。
そのどれもが[歪な円形]といった印象であります。
ともあれ。
1Mぐらいの高さになった“道”が、背丈150㎝のハイエナに当たりました。
この種族は[鉄の防具]を装備していますが、軽量化されているみたいです。
武器である[ダガー]は、割と長めで、曲線的であります。
ジョブは【アサシン】でしょうか??
そんなイメージです。
さて。
ハイエナめがけて駆けた陽斗くんが、
「刺突!!」
[サーベル]を繰り出します。
どうやら胸あたりを狙ったようですが、避けられてしまい、剣先が刺さったのは左肩でした。
ここへ、身長3Mぐらいの猪が右手に握っている武器を振り被ったのです。
それは、柄の長さ1.5Mで、片面が50㎝四方の正方形・反対側は鋭く尖った[ハンマー]であります。
纏っている[鉄の甲冑]は【戦士】の物みたいです。
陽斗くんを叩くつもりらしい猪に、私が[グレネードランチャー]を発砲したところ、右腹部を負傷させることに成功しました。
更には、
「ライト・ボール!」
琴音が直径34㎝の【光の玉】を、
「ばく発の玉ぁーッ!!」
月媛ちゃんが直径29㎝の【エクスプロージョン・ボール】を、追加で直撃させたのです。
猪がふらつくなか、陽斗くんはバックステップで定位置へと戻ってきました。
我が妹の能力によって、両目を瞑っているにも関わらず動けるというのは、どちらも“獣系”なので、鼻が利くからだと思われます。
私がこのような分析を行なっていたところ、上空より、“鳥型の仏”が、口から【火炎】を吹いたのです。
おそらく、声が聞こえた方に、とりあえず放ったのでしょう。
我が妹の頭上を【炎】が通り過ぎてゆきます。
これを我々が見送ったタイミングで、背丈2.5Mぐらいの蛙が、左の掌から直径5㎝×長さ1Mで先端が矢みたいになっている【水】を40本ほど同時に飛ばしたのです。
右手に握っている武器は、柄の長さ2M×穂の長さ80㎝といった[槍]であります。
簡素ではあるものの[和風の鎧兜]を装着しているため、【侍】に違いなさそうです。
そういった人外による【水の矢】が、陽斗くんに向かっていきました。
蛙もまた瞼を閉じているので、闇雲に発射したのでしょう。
だとしても。
【身かわし】を扱うのが間に合わなかった陽斗くんは、【水撃】の半数が胴体&脚に命中してしまい、
「ぐっうッ!」
流血するのと共に、両膝を地面に屈してしまったのです―。
「地走り!」
こう唱えたところ、アスファルトが、10㎝、15㎝、20㎝、25㎝、…、と結構なスピードで段々に隆起しつつ、一直線に“二足歩行のハイエナ”へと向かったのです。
そのどれもが[歪な円形]といった印象であります。
ともあれ。
1Mぐらいの高さになった“道”が、背丈150㎝のハイエナに当たりました。
この種族は[鉄の防具]を装備していますが、軽量化されているみたいです。
武器である[ダガー]は、割と長めで、曲線的であります。
ジョブは【アサシン】でしょうか??
そんなイメージです。
さて。
ハイエナめがけて駆けた陽斗くんが、
「刺突!!」
[サーベル]を繰り出します。
どうやら胸あたりを狙ったようですが、避けられてしまい、剣先が刺さったのは左肩でした。
ここへ、身長3Mぐらいの猪が右手に握っている武器を振り被ったのです。
それは、柄の長さ1.5Mで、片面が50㎝四方の正方形・反対側は鋭く尖った[ハンマー]であります。
纏っている[鉄の甲冑]は【戦士】の物みたいです。
陽斗くんを叩くつもりらしい猪に、私が[グレネードランチャー]を発砲したところ、右腹部を負傷させることに成功しました。
更には、
「ライト・ボール!」
琴音が直径34㎝の【光の玉】を、
「ばく発の玉ぁーッ!!」
月媛ちゃんが直径29㎝の【エクスプロージョン・ボール】を、追加で直撃させたのです。
猪がふらつくなか、陽斗くんはバックステップで定位置へと戻ってきました。
我が妹の能力によって、両目を瞑っているにも関わらず動けるというのは、どちらも“獣系”なので、鼻が利くからだと思われます。
私がこのような分析を行なっていたところ、上空より、“鳥型の仏”が、口から【火炎】を吹いたのです。
おそらく、声が聞こえた方に、とりあえず放ったのでしょう。
我が妹の頭上を【炎】が通り過ぎてゆきます。
これを我々が見送ったタイミングで、背丈2.5Mぐらいの蛙が、左の掌から直径5㎝×長さ1Mで先端が矢みたいになっている【水】を40本ほど同時に飛ばしたのです。
右手に握っている武器は、柄の長さ2M×穂の長さ80㎝といった[槍]であります。
簡素ではあるものの[和風の鎧兜]を装着しているため、【侍】に違いなさそうです。
そういった人外による【水の矢】が、陽斗くんに向かっていきました。
蛙もまた瞼を閉じているので、闇雲に発射したのでしょう。
だとしても。
【身かわし】を扱うのが間に合わなかった陽斗くんは、【水撃】の半数が胴体&脚に命中してしまい、
「ぐっうッ!」
流血するのと共に、両膝を地面に屈してしまったのです―。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
悠久のクシナダヒメ 「日本最古の異世界物語」 第一部
Hiroko
ファンタジー
異世界に行けると噂の踏切。
僕と友人の美津子が行きついた世界は、八岐大蛇(やまたのおろち)が退治されずに生き残る、奈良時代の日本だった。
現在と過去、現実と神話の世界が入り混じる和の異世界へ。
流行りの異世界物を私も書いてみよう!
と言うことで書き始めましたが、どうしようかなあ。
まだ書き始めたばかりで、この先どうなるかわかりません。
私が書くと、どうしてもホラーっぽくなっちゃうんですよね。
なんとかなりませんか?
題名とかいろいろ模索中です。
なかなかしっくりした題名を思いつきません。
気分次第でやめちゃうかもです。
その時はごめんなさい。
更新、不定期です。


せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
世界中にダンジョンが出来た。何故か俺の部屋にも出来た。
阿吽
ファンタジー
クリスマスの夜……それは突然出現した。世界中あらゆる観光地に『扉』が現れる。それは荘厳で魅惑的で威圧的で……様々な恩恵を齎したそれは、かのファンタジー要素に欠かせない【ダンジョン】であった!
※カクヨムにて先行投稿中

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる