JK LOOPER

ネコのうた

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3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。

206.夜風のなかで・承けつぎ

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まずは、壱紀かずきくんが[バトルアックス戦斧]の刃で道路を擦り上げながら、

地走ちばしり!」

こう唱えたところ、アスファルトが、10㎝、15㎝、20㎝、25㎝、…、と結構なスピードで段々に隆起しつつ、一直線に“二足歩行のハイエナ”へと向かったのです。

そのどれもが[いびつな円形]といった印象であります。

ともあれ。

1Mぐらいの高さになった“道”が、背丈150㎝のハイエナに当たりました。

この種族は[鉄の防具]を装備していますが、軽量化されているみたいです。

武器である[ダガー短剣]は、割と長めで、曲線的であります。

ジョブは【アサシン】でしょうか??

そんなイメージです。

さて。

ハイエナめがけて駆けた陽斗はるとくんが、

刺突しとつ!!」

[サーベル]を繰り出します。

どうやら胸あたりを狙ったようですが、けられてしまい、剣先が刺さったのは左肩でした。

ここへ、身長3Mぐらいのいのししが右手に握っている武器を振り被ったのです。

それは、柄の長さ1.5Mで、片面が50㎝四方の正方形・反対側は鋭く尖った[ハンマー]であります。

纏っている[鉄の甲冑]は【戦士】の物みたいです。

陽斗くんを叩くつもりらしい猪に、私が[グレネードランチャー]を発砲したところ、右腹部を負傷させることに成功しました。

更には、

「ライト・ボール!」

琴音ことねが直径34㎝の【光の玉】を、

「ばく発の玉ぁーッ!!」

月媛ひかりちゃんが直径29㎝の【エクスプロージョン・ボール】を、追加で直撃させたのです。

猪がふらつくなか、陽斗くんはバックステップで定位置へと戻ってきました。

我が妹の能力によって、両目をつぶっているにも関わらず動けるというのは、どちらも“獣系”なので、鼻が利く・・・・からだと思われます。

私がこのような分析を行なっていたところ、上空より、“鳥型の仏”が、口から【火炎】を吹いたのです。

おそらく、声が聞こえた方に、とりあえず放ったのでしょう。

我が妹の頭上を【炎】が通り過ぎてゆきます。

これを我々が見送ったタイミングで、背丈2.5Mぐらいのかえるが、左のてのひらから直径5㎝×長さ1Mで先端が矢みたいになっている【水】を40本ほど同時に飛ばしたのです。

右手に握っている武器は、柄の長さ2M×穂の長さ80㎝といった[槍]であります。

簡素ではあるものの[和風の鎧兜]を装着しているため、【侍】に違いなさそうです。

そういった人外による【水の矢】が、陽斗くんに向かっていきました。

蛙もまたまぶたを閉じているので、闇雲に発射したのでしょう。

だとしても。

【身かわし】を扱うのが間に合わなかった陽斗くんは、【水撃】の半数が胴体&脚に命中してしまい、

「ぐっうッ!」

流血するのと共に、両膝を地面に屈してしまったのです―。
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