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3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
201.勇者さん達との旅路⑧
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PM15:20頃に、マイクロバスが改めて発進しました。
その車内にて、
「そういえば…、厳島神社で〝前回に比べて〟みたいなことを言ってたけど、あれって、どういう意味?」
“インテリメガネのリョウさん”に訊かれたのです。
私が、
「あー、……、“タイムループ”していますので。」
こう伝えたところ、
「は?!」
おもいっきり眉をひそめました。
「ま、そういうリアクションになるわな。」
呟いたのは、“アップバングのジュンヤさん”であります。
「本当に“ループ”したの??」
にわかには信じられない様子のリョウさんに、
「え――っと、そのぉ…。」
〝どのように説明したものかしらん?〟と、私が悩んでいたら、
「ボクが教えてあげよう!!」
「ハルカくんの蛮行と共にぃッ!」
勇者さんが何故だか嬉々としたのです。
それに対して、両目を閉じたハルカさんが、
「いい加減、勘弁してください。」
俯きながら肩を落とした事で、〝ドッ!!〟と笑いが生じたのでした……。
「ハルカさん…、最低ですね。」
リョウさんの評価に、〝グサッ!〟と傷ついたらしいご本人が、
「ええ、そうでしょう、そうですとも。」
「どうせ、私は、サイテーですよ。」
拗ねたことによって、またしてもウケたのです。
「でも、正直、覚えていないから、実感が湧かないのよねぇ。」
“白銀ショートのハルカさん”が本音を述べたところ、我らモガミーズ以外の誰もが〝うん うん〟と頷きました。
ただ……、
「それなんだけどさぁー。」
「ボクの記憶には、なんとなぁ~く残っているみたいなんだよ。」
「時が戻った事が。」
“赤髪セミロングのアケミさん”が告げたのです。
「えッ!?」
「そうなんですか??!」
驚いた私に、
「んー。」
「京都の清水寺で再会したとき、コトハくんとコトネくんの名前を知っている気がしたんだが…、全然、出てこなかった!!」
勇者さんが返します。
「あぁー、それで、あのとき、貴女だけが、とっくに自己紹介を済ませていたかのような口振りだったのですね。」
“青髪ロングのカズヒコさん”が回想したら、アケミさんが〝うむ〟と頷いた流れで、
「しかし、結局は、ボクの勘違いだと思ったというわけさ。」
こう締め括ったのでした。
暫しの沈黙に包まれたところ、
「なんで、アケミちゃんだけ、そういう事になったんだろうねぇ?」
「基本、琴晴ちゃんしかタイムループした自覚がないんでしょ??」
“ライトブラウンショートのユミさん”が疑問を呈したのです。
【もう一つのループ】があったことは内緒なので、私の親族は反応を示さないように努めております。
そういった状況で、[勇者さんパーティー]の視線を集中的に浴びた私は、
「さ、さぁ?」
「私にも分からないことだらけなので?? どう答えていいものやら?」
つい、目をそむけてしまったのでした。
我ながら怪しすぎではあったものの、〝うぅ~ん〟と考え込んだ“ウルフカットのユウジさん”が、
「勇者というジョブは、世界的にも希少価値が高いであろう“SSS級超激レア”だからかな??」
「それと関係してるんじゃない?」
「詳しくは不明だけど。」
このように解釈し、
「つまり……、〝特別な職種だからこそ、そういった現象が起きた〟という訳ですか。」
カズヒコさんが補足したお陰で、皆さんが〝なるほどぉ〟と勝手に納得してくださったのでした―。
その車内にて、
「そういえば…、厳島神社で〝前回に比べて〟みたいなことを言ってたけど、あれって、どういう意味?」
“インテリメガネのリョウさん”に訊かれたのです。
私が、
「あー、……、“タイムループ”していますので。」
こう伝えたところ、
「は?!」
おもいっきり眉をひそめました。
「ま、そういうリアクションになるわな。」
呟いたのは、“アップバングのジュンヤさん”であります。
「本当に“ループ”したの??」
にわかには信じられない様子のリョウさんに、
「え――っと、そのぉ…。」
〝どのように説明したものかしらん?〟と、私が悩んでいたら、
「ボクが教えてあげよう!!」
「ハルカくんの蛮行と共にぃッ!」
勇者さんが何故だか嬉々としたのです。
それに対して、両目を閉じたハルカさんが、
「いい加減、勘弁してください。」
俯きながら肩を落とした事で、〝ドッ!!〟と笑いが生じたのでした……。
「ハルカさん…、最低ですね。」
リョウさんの評価に、〝グサッ!〟と傷ついたらしいご本人が、
「ええ、そうでしょう、そうですとも。」
「どうせ、私は、サイテーですよ。」
拗ねたことによって、またしてもウケたのです。
「でも、正直、覚えていないから、実感が湧かないのよねぇ。」
“白銀ショートのハルカさん”が本音を述べたところ、我らモガミーズ以外の誰もが〝うん うん〟と頷きました。
ただ……、
「それなんだけどさぁー。」
「ボクの記憶には、なんとなぁ~く残っているみたいなんだよ。」
「時が戻った事が。」
“赤髪セミロングのアケミさん”が告げたのです。
「えッ!?」
「そうなんですか??!」
驚いた私に、
「んー。」
「京都の清水寺で再会したとき、コトハくんとコトネくんの名前を知っている気がしたんだが…、全然、出てこなかった!!」
勇者さんが返します。
「あぁー、それで、あのとき、貴女だけが、とっくに自己紹介を済ませていたかのような口振りだったのですね。」
“青髪ロングのカズヒコさん”が回想したら、アケミさんが〝うむ〟と頷いた流れで、
「しかし、結局は、ボクの勘違いだと思ったというわけさ。」
こう締め括ったのでした。
暫しの沈黙に包まれたところ、
「なんで、アケミちゃんだけ、そういう事になったんだろうねぇ?」
「基本、琴晴ちゃんしかタイムループした自覚がないんでしょ??」
“ライトブラウンショートのユミさん”が疑問を呈したのです。
【もう一つのループ】があったことは内緒なので、私の親族は反応を示さないように努めております。
そういった状況で、[勇者さんパーティー]の視線を集中的に浴びた私は、
「さ、さぁ?」
「私にも分からないことだらけなので?? どう答えていいものやら?」
つい、目をそむけてしまったのでした。
我ながら怪しすぎではあったものの、〝うぅ~ん〟と考え込んだ“ウルフカットのユウジさん”が、
「勇者というジョブは、世界的にも希少価値が高いであろう“SSS級超激レア”だからかな??」
「それと関係してるんじゃない?」
「詳しくは不明だけど。」
このように解釈し、
「つまり……、〝特別な職種だからこそ、そういった現象が起きた〟という訳ですか。」
カズヒコさんが補足したお陰で、皆さんが〝なるほどぉ〟と勝手に納得してくださったのでした―。
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