JK LOOPER

猫乃麗雅

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3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。

199.一区切り

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壱紀かずきくんと、陽斗はるとくんは、“地上班”として、

デストロイ破壊!」

刺突しとつ!!」

[平舞台ひらぶたい]に居るエネミー達に攻撃を仕掛けていきました。

アケミさん&ハルカさんは、

「ストラッシュ!」

風斬ふうざん!!」

中距離から、“接近戦メンバー”を援護しております。

これらと殆ど同時に、

「ライト・ボール!」

我が妹が直径33㎝の【光の玉】を、

「氷の玉ぁ―ッ!!」

月媛ひかりちゃんは直径28㎝の【アイス・ボール】を、いまだ宙でフラついている天使たちに、各自、ヒットさせました。

そんな“ちびっ子コンビ”の側にて、[ピストルグレネードランチャー]をセイレーンめがけて発砲した私ではありましたが、躱されてしまったのです。

しかし、ユウジさんが撃ったライフルによって、左の翼を貫かれた敵が、バランスを崩します。

ここへ、

「ライト・ビーム!」

カズヒコさんが放射した【灯火あかりの光線】がモロに当たった“鳥人間”が、落下しました。

更には、リョウさんの“矢”であったり、遠隔戦グループの“魔法”や“スキル”などが、空中の人外らに浴びせ掛けられたのです。

それらによって墜ちてくる天使&セイレーンに、ジュンヤさんが【蒼炎そうえん】を、サトシさんが【十連撃】を、発動して、とどめを刺していきます。

こんな感じで、“ボス半魚人サハギン”を倒して勢いに乗る[討伐隊]が、敵集団を押していき、見事に殲滅したのでした…。


行政の方のスマホが立て続けに鳴り、対応していらっしゃいます。

電話を切った男性が、

「“厳島いつくしま神社の東西で、新たに、二人ずつの計四名が、お亡くなりになられたそうです。」
「こちらで搬送の手配をしますので、皆さんは、先に、船にお戻りください。」
「報酬に関しましては、私からフェリーで待機している者に伝えておきますので。」
「……、神社の奪還にご協力いただき、ありがとうございました。」

そのように述べて、お辞儀したのです。


船内にて。

「そう言えば、ご親族には会っていかなくても良かったのかい?」

勇者さんに訊かれ、

「それでフェリーの出航が遅れてしまったなら、いろんな人に迷惑を掛けてしまうからね。」
「親戚には、あとで連絡しとくよ。」

リョウさんが答えます。

このタイミングで、船が動き始めるなか、“役所の女性”が、

「今後に関して説明しますので、一旦、お集りくださーい。」

と、周囲に告げたのでした…。


ターミナルで、一人につき5万円を頂戴していく我々です。

なお、琴音ことねの分は私が、月媛ちゃんのは兄にあたる壱紀くんが、それぞれ管理します。

この間に、アケミさんが電話して、マリナさん達と正面玄関で合流する運びとなりました。


駐車場へと向かいつつ、勇者さんが、一般職の方々に、厳島神社での出来事を語っています。

先頭で、

「さすがに腹が減ったな。」

そう呟いたサトシさんに、

「確か、すぐ近くに“お好み焼き屋さん”が在った筈だから、寄ってきます??」
「営業してればだけど……、子供も楽しめるんじゃないですか?」

リョウさんが提案しました。

これに、

「おッ。」
「いいねぇ~。」

ジュンヤさんが笑みを浮かべ、

「僕も、さんせぇーい。」

ユウジさんが同意します。

後ろを振り返ったカズヒコさんが、

「貴女がたは、それで構いませんか??」

[最神家もがみけイトコーズ]に尋ねてきたのです。

「はい。」
「よろしくお願いします。」

私が会釈したことによって、

「おっこのぉみやきぃー♪」

妹と、

「ぃえ~い♬」

月媛ちゃんが、揃って両拳を突き上げたのでした。

なんとも、まぁ、可愛らしい二人組であります―。
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