172 / 291
3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
172.地元でのバトル⑨
しおりを挟む
「あと2分くらいで、時間になるよ。」
穂乃歌さんに告げられて、
「え?! もう??」
「やばい、月媛ちゃんに教えておきたい魔法が、まだ他にも沢山あるのに。」
絵に描いたように〝アタフタ〟しだした私です。
「それなら、僕が、エネミーと戦いながらレクチャーしていくよ。」
真守さんが提案してくださり、
「じゃあ、今のうちに、月媛にポーション類を幾つか渡しとく。」
壱紀くんが[インベントリ]を開きました。
それに、
「私もぉー!」
と、琴音が続いたので、
「それじゃあ、私も」と言いかけたところ、
「琴晴ちゃんは“LV.1”になっちゃたんでしょ?」
「だったら、やめておいたがいいんじゃない??」
「この中で死ぬ危険性が最も高いのは琴晴ちゃんなんだから。」
紗凪さんに忠告されたので、従うことにしたのです…。
AM08:00となりました。
あちらこちらから庭に侵入してきたのは、天使×9/仏×9/アルミラージ×5/わいら×2/おとろし×2であります。
「おんけい!!」
すかさず我が妹が施しました。
慣れたものです。
ただ、神澤さん&神岳さんの4人とパーティーを組み忘れていたので、このメンバーのステータスは倍増しておりません。
ま、それでも、いつもどおり人外の半分ほどは互いに争っているので、割と余裕があります。
こちらに向かって来る敵には、穂積さん・紗凪さん・壱紀くんが先頭に立って対応していきました。
穂乃歌さんと琴音は、【ホーリー・ウォーター】や【ライト・ボール】などで、前線の三人を補佐する役目です。
月媛ちゃんは、真守さんの優しい指導によって、いろいろな[魔法]を落ち着いて発射しています。
私はというと、穂乃歌さん達の後ろで様子を窺いつつ、ある程度ダメージを負ったエネミーに“ヒット&アウェイ”を繰り返していました。
それは、穂積さんに授かった作戦です。
〝一番リスクが少ないだろう〟との事で。
確かに、なかなか上手くいっております。
しかし、人外たちも好き勝手やらせてはくれません。
上や横から襲ってくる敵もいるのです。
私は、油断も隙もないエネミー達に、剣士のスキル【身かわし】を用います。
これは、全ての攻撃を躱せるというものです。
現時点での私は“11秒間のみ”となっています。
ただし、レベルが上がっていくにつれて、秒数も大きくなっていく模様です。
なお、避ける専門となっており、〝発動している期間に反撃するのは不可能〟とのことでした。
ちなみに、この能力は、私が京都で見たものではありません。
どうやら、あれは、それなりのレベルにならないと収得できないみたいです。
(選ぶジョブ、間違ったかも。)
このように、いささか後悔する私でありました……。
なんだかんだで、バトルが終了しました。
私は“LV.3”になっております。
「皆、よければ、行こうか。」
穂積さんに促されて、我々は門へと足を運んだのです。
町に現れている人外たちを倒すべく、最神家の敷地から出るために―。
穂乃歌さんに告げられて、
「え?! もう??」
「やばい、月媛ちゃんに教えておきたい魔法が、まだ他にも沢山あるのに。」
絵に描いたように〝アタフタ〟しだした私です。
「それなら、僕が、エネミーと戦いながらレクチャーしていくよ。」
真守さんが提案してくださり、
「じゃあ、今のうちに、月媛にポーション類を幾つか渡しとく。」
壱紀くんが[インベントリ]を開きました。
それに、
「私もぉー!」
と、琴音が続いたので、
「それじゃあ、私も」と言いかけたところ、
「琴晴ちゃんは“LV.1”になっちゃたんでしょ?」
「だったら、やめておいたがいいんじゃない??」
「この中で死ぬ危険性が最も高いのは琴晴ちゃんなんだから。」
紗凪さんに忠告されたので、従うことにしたのです…。
AM08:00となりました。
あちらこちらから庭に侵入してきたのは、天使×9/仏×9/アルミラージ×5/わいら×2/おとろし×2であります。
「おんけい!!」
すかさず我が妹が施しました。
慣れたものです。
ただ、神澤さん&神岳さんの4人とパーティーを組み忘れていたので、このメンバーのステータスは倍増しておりません。
ま、それでも、いつもどおり人外の半分ほどは互いに争っているので、割と余裕があります。
こちらに向かって来る敵には、穂積さん・紗凪さん・壱紀くんが先頭に立って対応していきました。
穂乃歌さんと琴音は、【ホーリー・ウォーター】や【ライト・ボール】などで、前線の三人を補佐する役目です。
月媛ちゃんは、真守さんの優しい指導によって、いろいろな[魔法]を落ち着いて発射しています。
私はというと、穂乃歌さん達の後ろで様子を窺いつつ、ある程度ダメージを負ったエネミーに“ヒット&アウェイ”を繰り返していました。
それは、穂積さんに授かった作戦です。
〝一番リスクが少ないだろう〟との事で。
確かに、なかなか上手くいっております。
しかし、人外たちも好き勝手やらせてはくれません。
上や横から襲ってくる敵もいるのです。
私は、油断も隙もないエネミー達に、剣士のスキル【身かわし】を用います。
これは、全ての攻撃を躱せるというものです。
現時点での私は“11秒間のみ”となっています。
ただし、レベルが上がっていくにつれて、秒数も大きくなっていく模様です。
なお、避ける専門となっており、〝発動している期間に反撃するのは不可能〟とのことでした。
ちなみに、この能力は、私が京都で見たものではありません。
どうやら、あれは、それなりのレベルにならないと収得できないみたいです。
(選ぶジョブ、間違ったかも。)
このように、いささか後悔する私でありました……。
なんだかんだで、バトルが終了しました。
私は“LV.3”になっております。
「皆、よければ、行こうか。」
穂積さんに促されて、我々は門へと足を運んだのです。
町に現れている人外たちを倒すべく、最神家の敷地から出るために―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のルナリス伯爵家にミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

友人Aの俺は女主人公を助けたらハーレムを築いていた
山田空
ファンタジー
絶対に報われない鬱ゲーというキャッチコピーで売り出されていたゲームを買った俺はそのゲームの主人公に惚れてしまう。
ゲームの女主人公が報われてほしいそう思う。
だがもちろん報われることはなく友人は死ぬし助けてくれて恋人になったやつに裏切られていじめを受ける。
そしてようやく努力が報われたかと思ったら最後は主人公が車にひかれて死ぬ。
……1ミリも報われてねえどころかゲームをする前の方が報われてたんじゃ。
そう考えてしまうほど報われない鬱ゲーの友人キャラに俺は転生してしまった。
俺が転生した山田啓介は第1章のラストで殺される不幸の始まりとされるキャラクターだ。
最初はまだ楽しそうな雰囲気があったが山田啓介が死んだことで雰囲気が変わり鬱ゲーらしくなる。
そんな友人Aに転生した俺は半年を筋トレに費やす。
俺は女主人公を影で助ける。
そしたらいつのまにか俺の周りにはハーレムが築かれていて

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる