JK LOOPER

ネコのうた

文字の大きさ
上 下
164 / 291
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

164.大阪へ

しおりを挟む
「お店には、どれくらいで到着するんだい?」

勇者さんの質問に、

「通常であれば1時間15分といったところだけど…、正午にはエネミーが出現するから、スムーズにはいかないだろうね。」

ユウジさんが答えます。

これを聞いていた我が妹が、

「ねぇ、アケミお姉ちゃん。」
「“レイヤー×スレイヤー”の続き見てもいい??」

と、伺いました。

「ん?」
続き・・??」

勇者さんが首を傾げたので、

「あー、ループする前に視聴させてもらっていたんですよ。」
「アケミさんのノートパソコンで。」

そのように私が説明したところ、

「へぇー、成程ぉ。」
「つまり……、気に入ってくれたという事かい?!」

興味津々で琴音ことねに尋ねたのです。

「うん!!」

妹が力強く頷いたら、

「そうであろう、そうであろう!」
「君とは気が合いそうだな、コトネくん!!」

アケミさんが〝あははははッ!〟と上機嫌で笑いました。

これまたデジャヴであります。

何はともあれ、アニメに再び没頭していく琴音でした…。


一話分を観終えた妹が、

「この次は、後にする。」
「もうすぐお昼だから。」

ノートPCを勇者さんに返しました。

そこから約10分が経ち、サトシさんが車を路肩に停めて、

「あと2分ぐらいで人外どもが現れるから、“戦闘職”と“ユニーク職”は降りて備えよう。」

こう告げたのです。


PM12:00ジャストになり、天使×10・仏×10・烏天狗×6・ホブゴブリン×6・トロル×1が登場しました。

それらを危なげなく倒した私たちは、改めてマイクロバスに乗り込みます。

ここから、車を少し走らせては、立ちふさがるエネミー達とバトルになっていったのです。

先ほどの面子はもとより、わいら/おとろし/アルミラージ/ハーピー/ウッドゴーレム/アルラウネ/ジャイアントアントマンティスかまきりといった、お馴染みのメンバーも代わる代わる出てきました。

なお、勇者さんは別とした女性陣が、いつもどおり昆虫類に腰が引けております。

ちなみに、少数ではありますが、私たちの他にも、いろんな人々がエネミーと戦っていました。

自動車・バイク・自転車に乗っていた人達や、歩行者に、地域住民の方々です。

そんなこんなで、お店の近くに着く頃には、敵たちを殲滅したのであります。

この結果、私はレベルが一つアップして“9”となったのです♪

それ以外は、誰もレベルが上がっていませんでした。

時刻は13時あたりです。

コインパーキングに停車して、ハンバーグ店へと歩く〝ハラペコ集団〟でした……。


店舗は、ロッジになっています。

デミグラス・チーズ・和風おろし・わさび醤油であったり、海老フライ・カニクリームコロッケ・赤身ステーキを添えたハンバーグが有るようです。

どれを頼んでも、スープとサラダに、ライスor自家製パンが、付いてきます。

トッピングは、目玉焼き/チェダーチーズ/万願寺とうがらし/半熟温玉/ソーセージから選べるみたいです。

メニューにはピザも載っていました。

ただ、まぁ、せっかくなので、全員が“ハンバーグセット”を注文したのです。


写真でチェックした際に分かってはいたのですが、テーブルに運ばれた品々は、どれもボリューミーでした。

これらによって、我々は満腹になったのです。

私は、パフェからの流れで、束の間の幸せに浸っています。

前途多難だとは、つゆ知らずに―。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のルナリス伯爵家にミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

同級生の女の子を交通事故から庇って異世界転生したけどその子と会えるようです

砂糖琉
ファンタジー
俺は楽しみにしていることがあった。 それはある人と話すことだ。 「おはよう、優翔くん」 「おはよう、涼香さん」 「もしかして昨日も夜更かししてたの? 目の下クマができてるよ?」 「昨日ちょっと寝れなくてさ」 「何かあったら私に相談してね?」 「うん、絶対する」 この時間がずっと続けばいいと思った。 だけどそれが続くことはなかった。 ある日、学校の行き道で彼女を見つける。 見ていると横からトラックが走ってくる。 俺はそれを見た瞬間に走り出した。 大切な人を守れるなら後悔などない。 神から貰った『コピー』のスキルでたくさんの人を救う物語。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

処理中です...