JK LOOPER

猫乃麗雅

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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

83.力を合わせて

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「ぐぅッ!」

6M級の天使が呻きます。

お腹に刺しているラージソードを、

「デ、ス、ト、」

一文字ずつ、左へと進めていった私は、

「ロォ――イッ!!」

おもいっきり振りぬいたのです。

「があッ!」

ブシャアアアア―ッ!!

ボスキャラが流血しながら横倒れになっていき、左側面を〝ドンッ!〟と地に打ち付けました。

「ライト・ボール!!」

その腹部に、妹が【光の玉】をヒットさせたことによって、

「がはッ!」

相手が仰向けになったのです。

まさに、“傷口に塩を塗る”行為であります。

悪魔の所業とも言えるでしょう。

姉が若干ひいている事は内緒です。

なんにせよ、ビッグエンジェルにとどめを刺しておかねばなりません。

厄介な存在なので。

「ぐぬぅ~ッ!!」

ボスが、歯を食いしばって、上体を起こしてきます。

「マジっすか……。」

私は、敵のタフさに唖然としつつ、呟きました。

東側の四人組が、天使の兵隊らとバトルになっているなかで、赤髪セミロングさんの剣から“白い電流”が発せられていきます。

「ストラーッシュ!」

赤髪さんがソードを左から右へと払ったところ、幅10㎝×長さ4Mぐらいの“白雷びゃくらい”が、横向きで放たれ、

ズバァア――ンッ!!!!

6M級天使の背中に直撃し、

ビリビリビリビリィーッ!!

またしても感電させたのです。

なんだか、[ダ○の大○険]における“ア○ン”的な必殺技が彷彿とさせられますが、あえて触れないでおきましょう。

ズドォオンッ!

再び仰向けで倒れたボスキャラを見届けた赤髪セミロングさんに、

「じゃ、あとは、よろしくー!!」

声を掛けられました。

親玉を屠る好機が訪れたものの、察したらしい子分らの10人ほどが、阻止しようと、こちらに飛んできます。

私は大剣を縦横無尽に振るいまくり、琴音ことねは【ライト・ボール】を乱射して、それらを死滅させたのです。

私が、ボスの左顔あたりに回ってみたら、

「ぐ、う、うぅ~ッ。」

虫の息になっていました。

「琴音、“恩恵”を。」

促した私に、

「うん!」

応じた妹が施してくれました。

「すぅ―、はぁ―。」

深呼吸した私が、両手で握りしめて高々と掲げたラージソードで、

デストロイ破壊ッ!!」

相手の頸動脈けいどうみゃくを、勢いよく斬ったところ、

ブシュウ――ッ!!!!

返り血をモロに浴びました。

前回とは違う形で、私の目の前が赤く染まっていくなか、敵が粒子になっていき、

『あなたのレベルが上がりました。』
『あなたのレベルが上がりました。』
『あなたのレベルが上がりました。』
『あなたのレベルが上がりました。』
『あなたのレベルが上がりました。』
『あなたのレベルが上がりました。』

インフォメーションが六連続で脳内に響いたのです。

大きめの装備品が遺された場所に、いびつな“金の塊”が現れています。

私の[イベントリ]に自動的に納まったので、チェックしてみたら、“40g”の重さである事が判明しました。

大将を失って逃げようとするエネミー達を、四人組が追撃していきます。

私は、大剣を、自身の背中に添えました。

それによって、ソードの周りで淡く光りながら出現したさやに納まるのです。

逆に、剣を少し抜くと、これまた同様に光った鞘が、消えていきます。

ま、私からは見えないので、目撃したことのある琴音に教えてもらったのですが…。

弟の利勇りおによれば、〝鞘は自動的に転送されているんじゃないか?〟との事でした。

私には、この仕組みが、イマイチよく分かりません。

どうやら〝ファンタジーならでは〟みたいです。

それはそれとして。

私は、取り敢えず、ビッグエンジェルの武器と防具を、[アイテムBOX]に回収することにました―。
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