82 / 291
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
82.起死回生
しおりを挟む
エンジェル・ソルジャーが、“レイピア”を首から引き抜いたところ、妹が横倒れになりました。
「琴音ッ!!」
慌てる私に、別の天使が、レイピアを振り下ろしてきます。
〝ハ!〟として、“ラージソード”を横にして受け止めた私の左肩が、
ズキンッ!!
と、痛んだのです。
早いとこ妹を助けにいきたいというのに、3~4人の天使までもが襲ってこようとしております。
「先に、ちっこい方を殺しておくのが良さそうだな…。」
ボスキャラの言葉に、琴音に群がろうとしていたエンジェル達が、〝スゥー〟と、どきました。
6M級のエンジェルが、左の人差し指を、妹に向けます。
あれを阻止したくとも、天使の兵隊らの攻撃を防ぐので精一杯になっている私には、不可能です。
このままでは琴音が死にかねません。
ボスが、確実に“ロックオン”した模様です。
私の焦りがピークに達していきます。
そこへ、
「ストラーッシュッ!!」
との女性の声が、東から聞こえてくるなり、幅10㎝×長さ4Mくらいの“白い雷”のようなものが、弓なりに飛んできて、
ズバァア――ンッ!!!!
大きな天使の左側に当たったのと同時に、
ビリビリビリビリィーッ!!
と感電させました。
それによって、両膝を地面に着いて項垂れたボスエンジェルが、〝ビクン! ビクン!〟と痙攣しています。
更には、左の肩から膝あたりまでに掛けて傷を負い、流血しているみたいです。
不測の事態に、子分の天使たちが、親玉に注目しました。
無防備になったエネミーらに近づいてきた四人組が、
「風斬!」
「ライト・ボール!」
「ファイア・ボール!」
様々なスキルや魔法を放ちます。
どうやら、あちらで戦っていたエンジェル達は、既に片付け終えているようです。
こちらの全兵隊が、4人に迫っていきます。
スポーツ刈りの“日焼けマッチョ”さんが三節棍を振り回しながら、
「今のうちに、その子に治癒を施してあげな!」
と、促してきました。
私は、四つん這いで、妹の側に寄ります。
「ひゅー、ひゅー。」
琴音は瞳孔が開いた感じで呼吸していました。
私が出現させた[体力回復ポーション]を、無理矢理にでも飲ませたところ、
「ぷはぁ――ッ!!」
妹は息を吐きながら上体を起こしたのです。
「よかったぁー。」
安堵して正座した私に、
「お姉ちゃん、ありがとう。」
お礼を述べた琴音が、
「回ふく!」
左肩の怪我を治してくれました。
それぞれに武器を手に取った私たちが立っていきます。
ボスキャラが顔を〝スッ〟と上げました。
おそらく、“痺れ”が解けたのでしょう。
「せん光!」
妹が、すぐさま視力を奪います。
続けて、
「おんけい!」
と発しました。
ビッグエンジェルとの間合いをダッシュで詰めた私は、大剣の平たい方を横にして、
「デストロイ!!」
下腹部を突いたのです―。
「琴音ッ!!」
慌てる私に、別の天使が、レイピアを振り下ろしてきます。
〝ハ!〟として、“ラージソード”を横にして受け止めた私の左肩が、
ズキンッ!!
と、痛んだのです。
早いとこ妹を助けにいきたいというのに、3~4人の天使までもが襲ってこようとしております。
「先に、ちっこい方を殺しておくのが良さそうだな…。」
ボスキャラの言葉に、琴音に群がろうとしていたエンジェル達が、〝スゥー〟と、どきました。
6M級のエンジェルが、左の人差し指を、妹に向けます。
あれを阻止したくとも、天使の兵隊らの攻撃を防ぐので精一杯になっている私には、不可能です。
このままでは琴音が死にかねません。
ボスが、確実に“ロックオン”した模様です。
私の焦りがピークに達していきます。
そこへ、
「ストラーッシュッ!!」
との女性の声が、東から聞こえてくるなり、幅10㎝×長さ4Mくらいの“白い雷”のようなものが、弓なりに飛んできて、
ズバァア――ンッ!!!!
大きな天使の左側に当たったのと同時に、
ビリビリビリビリィーッ!!
と感電させました。
それによって、両膝を地面に着いて項垂れたボスエンジェルが、〝ビクン! ビクン!〟と痙攣しています。
更には、左の肩から膝あたりまでに掛けて傷を負い、流血しているみたいです。
不測の事態に、子分の天使たちが、親玉に注目しました。
無防備になったエネミーらに近づいてきた四人組が、
「風斬!」
「ライト・ボール!」
「ファイア・ボール!」
様々なスキルや魔法を放ちます。
どうやら、あちらで戦っていたエンジェル達は、既に片付け終えているようです。
こちらの全兵隊が、4人に迫っていきます。
スポーツ刈りの“日焼けマッチョ”さんが三節棍を振り回しながら、
「今のうちに、その子に治癒を施してあげな!」
と、促してきました。
私は、四つん這いで、妹の側に寄ります。
「ひゅー、ひゅー。」
琴音は瞳孔が開いた感じで呼吸していました。
私が出現させた[体力回復ポーション]を、無理矢理にでも飲ませたところ、
「ぷはぁ――ッ!!」
妹は息を吐きながら上体を起こしたのです。
「よかったぁー。」
安堵して正座した私に、
「お姉ちゃん、ありがとう。」
お礼を述べた琴音が、
「回ふく!」
左肩の怪我を治してくれました。
それぞれに武器を手に取った私たちが立っていきます。
ボスキャラが顔を〝スッ〟と上げました。
おそらく、“痺れ”が解けたのでしょう。
「せん光!」
妹が、すぐさま視力を奪います。
続けて、
「おんけい!」
と発しました。
ビッグエンジェルとの間合いをダッシュで詰めた私は、大剣の平たい方を横にして、
「デストロイ!!」
下腹部を突いたのです―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のルナリス伯爵家にミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

同級生の女の子を交通事故から庇って異世界転生したけどその子と会えるようです
砂糖琉
ファンタジー
俺は楽しみにしていることがあった。
それはある人と話すことだ。
「おはよう、優翔くん」
「おはよう、涼香さん」
「もしかして昨日も夜更かししてたの? 目の下クマができてるよ?」
「昨日ちょっと寝れなくてさ」
「何かあったら私に相談してね?」
「うん、絶対する」
この時間がずっと続けばいいと思った。
だけどそれが続くことはなかった。
ある日、学校の行き道で彼女を見つける。
見ていると横からトラックが走ってくる。
俺はそれを見た瞬間に走り出した。
大切な人を守れるなら後悔などない。
神から貰った『コピー』のスキルでたくさんの人を救う物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる