JK LOOPER

猫乃麗雅

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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

81.一進一退

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「せん光!」

琴音ことねが[ビックエンジェル]の目を眩ませました。

事前に、ボスキャラの【ビーム】に関して教えていたので、察してくれたようです。

「でかした!! 妹よ!」

「でかされた!! 姉よ!」

そんなやり取りを交わして、

デストロイ破壊!!」

私は、敵の右太腿を“ラージソード”で勢いよく突きました。

ズブシュッ!

「ぐあ―ッ!!」

大剣が刺さった痛みに、敵が声をあげます。

こちら側に居る60人の天使が、それに気付き、東側の四人組から私に視線を移して、飛び掛かろうとするも、琴音が改めて【閃光】を発しました。

流れで【加護】も施した妹が、

「ライト・ボール!」
「ライト・ボール!」
「ライト・ボール!」
「ライト・ボール!」

ボスめがけて【光の玉】を放ちまくります。

琴音も、私と一緒で、この6M級を先に倒しておくべきだと判断したのでしょう。

「ぬッ!」
「ぐッ!」
「がッ!」
「おッ!」

呻いた相手が、左の人差し指から【ビーム】を発射しました。

まぶたを閉じているため、勘で。

狙う的を絞れなかった結果、妹の頭上を通り過ぎていき、

ズバァアンッ!!

背後の地面を、クレーターみたいに陥没させたのです。

振り向いて目視した私たち姉妹の顔が青ざめます。

穴の直径と深さは小規模だったものの、なかなかの威力であろう事が窺えたので。

もう二度と、あれ・・を、くらいたくはありません。

ならば、早いところボスを消滅させるべきでしょう!

危険性を再認識した私は、野球のバッター打者みたいに、おもいっきり、左足を踏み込んで、腰を回転させ、

「デストロォ――イッ!!」

剣をフルスイングして、

バキィインッ!!
ギシャアッ!!

右の脛当てを砕くと共に骨を斬りました。

切断までには至りませんでしたが、傷口を広げた攻撃に、

「がッあッ!!」

ボスエンジェルが苦悶しながら、よろめきます。

このまま一気に押していきたいところでしたが、[大きな天使]が両目を開いて、【ビーム】を発する構えになったのです。

「後悔させてやる!」

そんな決め台詞ぜりふを言っている間に、琴音が【ライト・ボール】を飛ばして、左手に〝ボンッ!!〟と直撃させました。

まるで、こっちが悪者みたいになっています。

(我が妹ながら恐るべし。)

苦笑いした私ではありましたが、ファインプレーだったので、

「琴音! ナァーイス!!」

褒めてあげました。

「えへへー。」

妹が喜んでおります。

ちょっぴり〝ほんわか〟している私達を、[エンジェル・ソルジャー天使の兵隊]どもが急襲してきました。

「ぬわッ!」

「きゃッ!」

二人揃って慌てながらも、私はラージソードでレイピア細身の剣を受け止め、琴音は薙刀を振るって牽制します。

数人の天使を相手にしている私の死角から【ビーム】が放たれ、

ズボッシュッ!!

左肩を貫かれてしまったのです。

「あぎぃッ!」

バランスを崩して尻餅を着いた私に、

「お姉ちゃん!!」

妹が焦ります。

この隙を逃さなかった一人のエンジェルボーイが、レイピアで、琴音の右首を、

ブシュッ!

と、突き刺しました。

既に【恩恵】の効果が失われている状況で―。
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