JK LOOPER

猫乃麗雅

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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

79.チャンスとピンチと・・・・。

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「ライト・ボール!!」

琴音ことねが発射した直径20㎝の【光の玉】が、

ボンッ!

[ボスキャラ]の背中に命中しました。

こちらに向きを変えた相手が、私たちを認識するなり、迫ってきます。

子分に違いない120人の天使も後ろから続いて来ている模様です。

既に落ち着きを取り戻している妹が、

「せん光!!」

と、唱えました。

現在のこれ・・の範囲は、前方・左方・右方・上方の、各10Mとなっています。

効果のある時間は“10秒のみ”と、相変わらずです。

それでも、敵の半数以上の視界を奪えたので、悪くはありません。

デストロイ破壊!」

私が右から左へと払った“ラージソード”によって、ボスキャラの右脛当てに、

ガシィンッ!!

亀裂が生じました。

私の両手には、ある程度、肉をも斬った感触があります。

「ぐぅッ!」
「人間の分際で!!」

6Mのエネミーが両目を瞑ったまま怒りを露わにしました。

「え?!」
「喋った?」

目を丸くする私に、

「そこかぁあッ!!!!」

“ロングソード”を振り下ろしてきます。

「デ、デストロイ!!」

こちらは、横にした大剣を、突き上げました。

ガツンッ!!!!

「きゃッ!?」

パワー負けした私は倒れてしまい、右側面を地に叩き付けられたのです。

「お姉ちゃん!」

【閃光】に巻き込まれていなかったエンジェル達に、【ライト・ボール】を撃っていた琴音が慌てます。

「大丈夫!!」
「“恩恵”を、もう一度かけて!」

催促する私に、妹が、すぐさま対応してくれました。

立ち上がった私の左から、視力が戻ったらしい[ボス天使]が長剣を払ってきます。

「デストロイ!」

こっちは反対側からソードを振るったのです。

ガシィイ――ンッ!!!!

今度は、さっきよりも踏ん張っていたので、転ばずに済んだものの、両腕が衝撃で弾かれてしまいました。

構え直した敵が、私を刺しにきます。

しかし、ムキになって冷静さを失っているのかモーションが大きかったので、しゃがんで躱せました。

屈伸の反動を利用した私は、バネのようになりつつ、

「デストロォ―イッ!!」

ラージソードで弧を描くみたいにして、ボスの伸びきっている右腕に、

ガギンッ!

と当てたのです。

「くッ!!」

呻いた[6M級エンジェル]の籠手から血が流れています。

(いけそう!)

波に乗りかけたところ、ボスキャラが左の人差し指で、私を“ロックオン”したのです。

きっと、ループ以前に私の額を貫通した【ビーム】を放つ気なのでしょう。

【恩恵】が施されているとはいえ、戦士は、そこまで素早くありません。

避けきれない可能性が高そうです。

私の脳裏にがよぎります。

(再挑戦したのは無謀だったかも…。)

絶望していく私の右から、

エクスプロージョン・ボール爆発の玉!!」

直径20㎝程の[オレンジ色の球体]が飛んできて、

ボォオンッ!

エンジェルガールが被っている銀仮面の“左頭部”を爆破したのでした―。
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