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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
59.大飯店の事後②
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私は、一瞬、身構えましたが、面子の半分は制服を着た警察官だったので、攻撃態勢を解きました。
この人々以外は、男性であれ、女性であれ、スーツ姿です。
なかには眼鏡を掛けている人もいます。
そういえば、原付バイクで旅するようになってからメガネの存在を忘れている私がいました。
出番がないので…。
この問題は、近々、解決するとしましょう。
さて。
スーツ姿の人たちが[警察手帳]を提示してきました。
先頭に居る黒髪オールバックで40代後半の男性刑事さんが、
「あそこで仰向けになっているのが、“ミツル”だね?」
と、確認してきます。
「間違いなく。」
ヒデさんが頷いたところ、
「運び出せ。」
とのオールバックの命令にて、ポリスメン達が数人がかりで外へと移動させたのです。
その後は、店内で幾つか質問された後に、ヒデさんとマサさんが警察署に赴くことになりました。
きちんとした事情聴取を受けるため。
私や、錬金術師さんと修復士さんは、お咎めなしとなっております。
ま、当然の処遇ですけど。
「あの…、“玄武門”に屯していた5人は?」
訊ねる私に、
「あの派手な髪型の連中なら、おとなしく捕まったよ。」
オールバックの刑事さんが教えてくれました。
そこに、ここの店員さんたちが戻ってきて、
「ありがとうございました!」
「これで、もう、怯えることなく、通常営業を再開できます。」
「本当に、助かりました!」
などなど、感謝してくれたのです。
その流れで、
「お礼に、料理を作りますので、何でも好きなものを、おしゃってください。」
「お代は結構ですから。」
という、嬉しい申し出をしてくださったのです。
「いえ、それだと、“ミツル君”と同類になってしまうので、やめておきます。」
私は断ったものの、
「いやいや、あれは強迫でしたが、これは我々の気持ちですので、今回だけでも、ぜひ。」
と促されました。
「んー……。」
悩む私に、茶髪ショートヘアーさんが、
「いいんじゃなぁい?」
「あなたが中華街を救ってくれたんだから、一度ぐらいは甘えたって大丈夫でしょう。」
「罰は当たんないってぇ~。」
との見解を示したのです。
それでも迷っていたところ、
「よし、終わった。」
立ち上がった金髪ロングストレートさんが、
「そっちも良ければ、帰ろうか。」
茶髪さんに伝えます。
「うん、OKだよ。」
「はい、完成!」
胸当てを渡してきた錬金術師さんに、
「ありがとうございます。」
「お幾らでしょうか?」
窺ってみたら、
「ん?」
「あー、別に、いいよ。」
「後日、マサが払ってくれる約束になってるから。」
と、拒まれたのです。
「でも!」
私は説得を試みようとしたのですが、
「ま、気にしなさんな。」
「あんたは、それだけ頑張ってくれた、て、ことよ。」
修復士さんに、右手で、頭を〝ポン ポン〟されました。
「じゃあ、お二人も、ご飯を一緒に、どうですか?!」
「私の防具と、ここの床を、直してくださったんで、奢らせてください!」
初対面の人を苦手とする私が、勇気をもって、お誘いしたところ、
「それでは、お三方とも、無料とさせていただきます。」
お店の人が言いだしたのです。
(いや、そういう事じゃなく…。)
意見しそびれていたら、
「でも、私は、胸当てを修理しただけで、お店にはコーケンしてないしなぁ。」
茶髪ショートヘアーさんが述べました。
「だったら、あんたの分だけ、うちらで割り勘にする?」
金髪ロングストレートさんの提案に、
「私も出します!」
便乗したものの、
「まぁ、まぁ。」
「いいから、いいから。」
二人に却下されてしまったのです。
そんなこんなで、私たちは、本来であれば一人頭およそ3800円の食べ放題メニューから、いくつか選んで、シェアしました。
炒飯・小籠包・水餃子・春巻き・焼きそば・麻婆豆腐・北京ダック・チャーシュー・ふかひれスープ、エトセトラ。
デザートには“杏仁ソフトクリーム”なるものを頼んでみたり。
余談になるかもしれませんが、私は、学校の制服&カーディガン姿になっています。
とにもかくにも、ギャルとの食事など皆無な半生だった私にとっては、落ち着かない状況でしたが……、全てが美味しゅうございました♪
また、これによって、ギャルへの免疫が少しは出来たので、“結果オーライ”ということにしておきましょう―。
この人々以外は、男性であれ、女性であれ、スーツ姿です。
なかには眼鏡を掛けている人もいます。
そういえば、原付バイクで旅するようになってからメガネの存在を忘れている私がいました。
出番がないので…。
この問題は、近々、解決するとしましょう。
さて。
スーツ姿の人たちが[警察手帳]を提示してきました。
先頭に居る黒髪オールバックで40代後半の男性刑事さんが、
「あそこで仰向けになっているのが、“ミツル”だね?」
と、確認してきます。
「間違いなく。」
ヒデさんが頷いたところ、
「運び出せ。」
とのオールバックの命令にて、ポリスメン達が数人がかりで外へと移動させたのです。
その後は、店内で幾つか質問された後に、ヒデさんとマサさんが警察署に赴くことになりました。
きちんとした事情聴取を受けるため。
私や、錬金術師さんと修復士さんは、お咎めなしとなっております。
ま、当然の処遇ですけど。
「あの…、“玄武門”に屯していた5人は?」
訊ねる私に、
「あの派手な髪型の連中なら、おとなしく捕まったよ。」
オールバックの刑事さんが教えてくれました。
そこに、ここの店員さんたちが戻ってきて、
「ありがとうございました!」
「これで、もう、怯えることなく、通常営業を再開できます。」
「本当に、助かりました!」
などなど、感謝してくれたのです。
その流れで、
「お礼に、料理を作りますので、何でも好きなものを、おしゃってください。」
「お代は結構ですから。」
という、嬉しい申し出をしてくださったのです。
「いえ、それだと、“ミツル君”と同類になってしまうので、やめておきます。」
私は断ったものの、
「いやいや、あれは強迫でしたが、これは我々の気持ちですので、今回だけでも、ぜひ。」
と促されました。
「んー……。」
悩む私に、茶髪ショートヘアーさんが、
「いいんじゃなぁい?」
「あなたが中華街を救ってくれたんだから、一度ぐらいは甘えたって大丈夫でしょう。」
「罰は当たんないってぇ~。」
との見解を示したのです。
それでも迷っていたところ、
「よし、終わった。」
立ち上がった金髪ロングストレートさんが、
「そっちも良ければ、帰ろうか。」
茶髪さんに伝えます。
「うん、OKだよ。」
「はい、完成!」
胸当てを渡してきた錬金術師さんに、
「ありがとうございます。」
「お幾らでしょうか?」
窺ってみたら、
「ん?」
「あー、別に、いいよ。」
「後日、マサが払ってくれる約束になってるから。」
と、拒まれたのです。
「でも!」
私は説得を試みようとしたのですが、
「ま、気にしなさんな。」
「あんたは、それだけ頑張ってくれた、て、ことよ。」
修復士さんに、右手で、頭を〝ポン ポン〟されました。
「じゃあ、お二人も、ご飯を一緒に、どうですか?!」
「私の防具と、ここの床を、直してくださったんで、奢らせてください!」
初対面の人を苦手とする私が、勇気をもって、お誘いしたところ、
「それでは、お三方とも、無料とさせていただきます。」
お店の人が言いだしたのです。
(いや、そういう事じゃなく…。)
意見しそびれていたら、
「でも、私は、胸当てを修理しただけで、お店にはコーケンしてないしなぁ。」
茶髪ショートヘアーさんが述べました。
「だったら、あんたの分だけ、うちらで割り勘にする?」
金髪ロングストレートさんの提案に、
「私も出します!」
便乗したものの、
「まぁ、まぁ。」
「いいから、いいから。」
二人に却下されてしまったのです。
そんなこんなで、私たちは、本来であれば一人頭およそ3800円の食べ放題メニューから、いくつか選んで、シェアしました。
炒飯・小籠包・水餃子・春巻き・焼きそば・麻婆豆腐・北京ダック・チャーシュー・ふかひれスープ、エトセトラ。
デザートには“杏仁ソフトクリーム”なるものを頼んでみたり。
余談になるかもしれませんが、私は、学校の制服&カーディガン姿になっています。
とにもかくにも、ギャルとの食事など皆無な半生だった私にとっては、落ち着かない状況でしたが……、全てが美味しゅうございました♪
また、これによって、ギャルへの免疫が少しは出来たので、“結果オーライ”ということにしておきましょう―。
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