JK LOOPER

ネコのうた

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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

52.ミツル君

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“小太り茶髪セミロングパーマ”による、

「ちょ、待てよ!」

二回目の“偽キム○ク”です。

そこにはツッコまず、

「なにか?」

と聞いてみたら、

「いやいやいやいや、だって、お前…、ミツル君だぞ!?」

かなり焦り出しました。

「はぁ。」
「でも、私、その人を、よく知りませんし…。」
「ちなみに、ジョブやレベルは分かりますか?」

そう質問したところ、マッシュ―ブロックが、

「ジョブは“戦士”で、レベルは“6”だよ。」

と、教えてくれたのです。

「んー、だったら、大丈夫でしょう。」
「きっと、なんとかなりますよ。」

楽観的に捉えた私は、

「あなた達も警察に捕まえてもらうので、逃げないでくださいね。」
「では、行ってきます。」

軽く会釈して、その場を後にしました。

バーバースタイルの、

「いや! まだ説明は終わってないぞ!」

との声を、背中で受けながら…。


善隣門ぜんりんもん”の角に在る“大飯店だいはんてん”の前で立ち止まった私は、念の為に、出現させた[魔力回復ポーション]を飲みました。

(よし!!)

気合充分で入店したところ、

「あ! お客様、今は…!」

女性店員が慌てた様子で駆け寄ってきたのです。

「皆さんは、すぐに避難してください。」
「危険ですので。」

そのように述べた私が〝ズカズカ〟と進んでいったら、最奥のテーブル席に、一人の男が座っていました。

五厘ごりん刈りでしょうか?

かなり短い髪の毛に、細い目をした男性は、体重が100…、いえ、120㎏はありそうです。

「あんッ?!」

睨み付けてきた相手に、

「あなたが“ミツル君”ですか?」

訊ねてみたところ、

「そうだが……、テメぇ、誰だよッ!?」

と不快感をあらわにしました。

「あなたを成敗しに来た者です。」

そう告げたら、

「は??」

間の抜けた顔になった後に、

「なに言ってんだ? お前。」

眉をひそめたのです。

「冗談とかではありませんよ。」
「これから本当に倒しますんで。」

薙刀を構えたところ、

「……、関所・・の連中はどうした?」

との質問をしてきたので、

「玄武門の人たちなら、全員やっつけましたけど。」

と、答えました。

「ふぅ――――ッ。」

深く息を吐いた坊主頭が、

「なるほど。」
「ガチみたいだな。」

〝スッ〟と立ち上がります。

身長は180㎝くらいでしょうか?

まさに“巨漢”といった印象です。

「あの…、何かスポーツやっていたりします?」

窺ってみたら、

「大学相撲。」

と返ってきました。

「それは…、かなりパワーがありそうですね。」

警戒する私に、

「まぁな。」

〝ニヤリ〟と口元を緩めます。

「じゃあ、り合うか。」

急に真剣な表情になった“図体デカ”が、

「モーニングスター。」

と、呟いた事によって、長さ1M程の鉄製の棒の先に直径25㎝ぐらいの鉄球が付属している武器が、現れました。

その鉄球には、当然のように数本の太い棘が有ります。

(アマチュアとはいえ、お相撲さんの威力で、あれ・・を当てられたらヤバいかも…。)
(それに、“戦士”は、体力や攻撃力が高いんじゃなかったっけ?)

モーニングスターで肉と骨が〝グチャグチャ〟にされてしまう嫌なイメージが浮かびました。

頼んでもいないのに。

そんな私の背中に冷や汗がつたっていきます―。
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