48 / 291
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
48.ご飯を食べたいだけなのに。
しおりを挟む
やって来ました、横浜は、元町!
私が目指すのは、そう、“中華街”であります♪
この方面の電気やガスなどが稼働しているのを期待して、立ち寄ってみることにしたのです。
現在、AM11:25ぐらいとなっています。
時間は早いですが、お昼にするため、原付バイク関連を[アイテムBOX]に格納した私は、リーズナブルな店舗を探すべく、“玄武門”に向かって歩いていきました。
2~3分後に見えてきたその門には、7人のチンピラが屯していたのです。
路上に直で座っている彼らのうち、5人は、金属バットや鉄パイプを所持しています。
(面倒な事に巻き込まれそうな…。)
そう思った私が、回れ右して、立ち去ろうとしたところ、
「ちょっ、待てよ!」
と、声を掛けられたのです。
(え?! もしかして、キム○ク?)
振り返ってみたら、一人の男性が立ち上がっていました。
背丈は160㎝くらいで、茶髪のセミロングにパーマをかけている小太りさんです。
似ても似つかぬ容姿に、
(なんだかなぁー。)
やや引いていたところ、その人が、バットを右手に、ガニ股で体を揺らしながら〝ズカズカ〟近づいてきつつ、
「おめぇ、今、俺らのこと見たくせに無視したべ?」
と睨んできたではありませんか。
更には、他のチンピラたちも、その後ろに〝ゾロゾロ〟と続いてきます。
「さぁ? なんの事でしょう。」
首を傾げて、この場をやり過ごそうとしたのですが、
「あ!? ふざけんなよ、テメぇ!!」
「女だからって容赦しねぇぞ、こっちは!!」
火に油を注いでしまいました。
その左斜め後ろに居る、身長が170㎝ほどで、左手に鉄パイプの、赤髪ソフトモヒカンが、
「落ち着けって。」
「まずは、ここの“しきたり”教えてやれよ。」
と、宥めます。
「…、ああ、そうだな。」
冷静になった小太りが、
「いいか?」
「中華街に入りたかったら、通行料10万円、俺らに払え。」
と言い出したのです。
「なぜですか?」
そう訊ねたところ、
「あッ?! そりゃ、お前、“ミツル君”への上納金に決まってんべや!!」
キレられました。
「誰です?」
質問する私に、
「なんだ、おめぇ、ミツル君、知んねぇのかよ?」
「さては…、ジモピーじゃねぇべ!?」
小太りが眉間にシワを寄せます。
「はぁ、東京ですけど。」
そう答えたら、右斜め後ろの、背丈が165㎝ぐらいであり、頭部は短く襟足が長い金髪で、右手に鉄パイプのチンピラが、
「じゃあ、仕方ねぇな。」
「よく聞けよ、てめぇ。」
「ミツル君はなぁ、この中華街で暴れ回ってた“小ボス”を倒した、すっんげぇ人なんだよ!」
「なんせ、ほぼ全員が手出しできなかったぐれぇだかんなッ。」
ドヤってきたのです。
「かなり強い敵だったんですか?」
私が窺ったところ、それぞれに、
「そりゃあ、お前…、なあ?」
「お、おう、……だな。」
「まぁ、アレだったかんなぁ。」
「そりゃ、やっぱ、凄ぇべ?」
歯切れが悪くなりました。
「ん??」
「弱かったんですか?」
という問い掛けに、
「バッ!」
「そういうんじゃねぇんだよ!!」
焦った様子のソフトモヒカンが、
「あれは、その…、デッケぇ“ゴッキー”だったんだよ。」
「あと、子分を60匹くらい連れてやがった。」
「それに、どいつもこいつも、人間みてぇに歩くし、武器を扱いやがるし、ちょいちょい飛んでたし…。」
遠い目をしたのです。
「それは……、想像しただけで鳥肌が立ちますね。」
私が表情を歪めたら、
「だべぇ?」
チンピラ一同が〝うん うん〟と頷きました。
なんか、私と彼らとの間で、妙な連帯感が生じています。
ま、友達になるのは、お断りですけど。
小太りの、
「で、恩返しとして、メシを奢らせてんのよ、毎日。」
「拒否った連中はボコボコにしてっけどな。」
という発言に、
「そういや、無駄に抵抗した奴らが何人か死んじまったべ?」
金髪襟足が〝ヘラヘラ〟しました。
「あー、あそこの通りの。」
「ありゃ、傑作だったよな。」
小太りが口を開き、誰もが笑いだしたのです。
「殺したんですか?」
「罪のない人たちを??」
眉を顰めた私に、
「逆らいやがったから、しょうがねぇべ。」
金髪襟足が、さも当然みたいな態度になります。
「警察は、あなた達を野放しにしているんですか?」
との疑問を投げかけてみたところ、赤髪ソフトモヒカンが、
「何回か来やがったけど、追っ払ってやったよ。」
「あいつら、忙しいらしく、俺らだけに構ってらんねぇみたいだぜ。」
「まぁ、お陰で、こっちは好き勝手できてんだけどな。」
「化け物どもは、ミツル君を中心に“戦闘職”と“ユニーク職”が潰していってんから、なかなか快適だぜ、ここは。」
そのように解説したのです。
私は、ずっとニヤついている非常識なチンピラたちを、懲らしめないといけない気がしてきました―。
私が目指すのは、そう、“中華街”であります♪
この方面の電気やガスなどが稼働しているのを期待して、立ち寄ってみることにしたのです。
現在、AM11:25ぐらいとなっています。
時間は早いですが、お昼にするため、原付バイク関連を[アイテムBOX]に格納した私は、リーズナブルな店舗を探すべく、“玄武門”に向かって歩いていきました。
2~3分後に見えてきたその門には、7人のチンピラが屯していたのです。
路上に直で座っている彼らのうち、5人は、金属バットや鉄パイプを所持しています。
(面倒な事に巻き込まれそうな…。)
そう思った私が、回れ右して、立ち去ろうとしたところ、
「ちょっ、待てよ!」
と、声を掛けられたのです。
(え?! もしかして、キム○ク?)
振り返ってみたら、一人の男性が立ち上がっていました。
背丈は160㎝くらいで、茶髪のセミロングにパーマをかけている小太りさんです。
似ても似つかぬ容姿に、
(なんだかなぁー。)
やや引いていたところ、その人が、バットを右手に、ガニ股で体を揺らしながら〝ズカズカ〟近づいてきつつ、
「おめぇ、今、俺らのこと見たくせに無視したべ?」
と睨んできたではありませんか。
更には、他のチンピラたちも、その後ろに〝ゾロゾロ〟と続いてきます。
「さぁ? なんの事でしょう。」
首を傾げて、この場をやり過ごそうとしたのですが、
「あ!? ふざけんなよ、テメぇ!!」
「女だからって容赦しねぇぞ、こっちは!!」
火に油を注いでしまいました。
その左斜め後ろに居る、身長が170㎝ほどで、左手に鉄パイプの、赤髪ソフトモヒカンが、
「落ち着けって。」
「まずは、ここの“しきたり”教えてやれよ。」
と、宥めます。
「…、ああ、そうだな。」
冷静になった小太りが、
「いいか?」
「中華街に入りたかったら、通行料10万円、俺らに払え。」
と言い出したのです。
「なぜですか?」
そう訊ねたところ、
「あッ?! そりゃ、お前、“ミツル君”への上納金に決まってんべや!!」
キレられました。
「誰です?」
質問する私に、
「なんだ、おめぇ、ミツル君、知んねぇのかよ?」
「さては…、ジモピーじゃねぇべ!?」
小太りが眉間にシワを寄せます。
「はぁ、東京ですけど。」
そう答えたら、右斜め後ろの、背丈が165㎝ぐらいであり、頭部は短く襟足が長い金髪で、右手に鉄パイプのチンピラが、
「じゃあ、仕方ねぇな。」
「よく聞けよ、てめぇ。」
「ミツル君はなぁ、この中華街で暴れ回ってた“小ボス”を倒した、すっんげぇ人なんだよ!」
「なんせ、ほぼ全員が手出しできなかったぐれぇだかんなッ。」
ドヤってきたのです。
「かなり強い敵だったんですか?」
私が窺ったところ、それぞれに、
「そりゃあ、お前…、なあ?」
「お、おう、……だな。」
「まぁ、アレだったかんなぁ。」
「そりゃ、やっぱ、凄ぇべ?」
歯切れが悪くなりました。
「ん??」
「弱かったんですか?」
という問い掛けに、
「バッ!」
「そういうんじゃねぇんだよ!!」
焦った様子のソフトモヒカンが、
「あれは、その…、デッケぇ“ゴッキー”だったんだよ。」
「あと、子分を60匹くらい連れてやがった。」
「それに、どいつもこいつも、人間みてぇに歩くし、武器を扱いやがるし、ちょいちょい飛んでたし…。」
遠い目をしたのです。
「それは……、想像しただけで鳥肌が立ちますね。」
私が表情を歪めたら、
「だべぇ?」
チンピラ一同が〝うん うん〟と頷きました。
なんか、私と彼らとの間で、妙な連帯感が生じています。
ま、友達になるのは、お断りですけど。
小太りの、
「で、恩返しとして、メシを奢らせてんのよ、毎日。」
「拒否った連中はボコボコにしてっけどな。」
という発言に、
「そういや、無駄に抵抗した奴らが何人か死んじまったべ?」
金髪襟足が〝ヘラヘラ〟しました。
「あー、あそこの通りの。」
「ありゃ、傑作だったよな。」
小太りが口を開き、誰もが笑いだしたのです。
「殺したんですか?」
「罪のない人たちを??」
眉を顰めた私に、
「逆らいやがったから、しょうがねぇべ。」
金髪襟足が、さも当然みたいな態度になります。
「警察は、あなた達を野放しにしているんですか?」
との疑問を投げかけてみたところ、赤髪ソフトモヒカンが、
「何回か来やがったけど、追っ払ってやったよ。」
「あいつら、忙しいらしく、俺らだけに構ってらんねぇみたいだぜ。」
「まぁ、お陰で、こっちは好き勝手できてんだけどな。」
「化け物どもは、ミツル君を中心に“戦闘職”と“ユニーク職”が潰していってんから、なかなか快適だぜ、ここは。」
そのように解説したのです。
私は、ずっとニヤついている非常識なチンピラたちを、懲らしめないといけない気がしてきました―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年
カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。
「収納魔術師だって戦えるんだよ」
戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる