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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
46.一息
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はてさて。
何から語っていきましょう?
安心してください、テンドンですよ☆
神里町を出た私は、現在、甲州街道で、“調布市”を目指しております。
京都に赴くにあたって、〝山梨から長野に渡り岐阜から滋賀を経由して…〟との案もありましたが、「富士山だけでなく海も見たい!」との理由で、神奈川方面から進んで行く事にしたのです。
その為に、まずは調布へと、原付バイクのアクセルを回しています。
世の中が、こんな状況になったからでしょう、他のバイクや車は殆ど走っていません。
ま、皆無という訳ではありませんが。
かなり空いている環状線を颯爽と飛ばして(※制限速度は遵守しております)全身に春の暖かな風を浴びているのと、穂乃歌さんを生き返らせられるであろう期待感で、〝ルンルン気分♪〟になっています。
手紙にあった〝上手くいくかは、そなた次第だが〟という文言には引っ掛かっていますが……、そこは、一旦、忘れましょう。
なにはともあれ、川崎市に入る予定ですが、その前に調布駅周辺で休憩したかったので、そちらへと向かっている最中です。
AM10:00頃、調布駅北口の某デパート付近で停車した私は、エンジンを切り、原付きから降りて、
「バイク関連、格納。」
と、唱えました。
それに反応して、原付きと、ハーフヘルメットに、ゴーグルが、〝シュンッ!〟と消えて、[アイテムBOX]に移動したのです。
この便利さに満足しつつ、私の左側に建っているビルのドアを見てみたところ、休業を知らせる紙が貼られていました。
どの店舗も、世情からして、CLOSEしている模様です。
お茶にしたくて、どこか開いているお店はないかと、ロータリーを〝キョロ キョロ〟した私は、利用客こそ少ないもののバスが運行している事に気が付きました。
(未だエネミーらが出現する時間帯じゃないからか。)
と思ったのです。
その時は…。
〝てくてく〟と歩きながら、
(んー、どこも閉まっているかぁ。)
肩を落としかける私でしたが、営業中の喫茶店を発見して嬉しくなり、中へと入ってみました。
そこは、2階建てのCafeです。
電球ソーダなる飲み物に惹かれながらも、結局、キャラメルラテのMサイズと、生クリーム&苺にチョコレートが掛かっているクレープを、チョイスしました。
お金は考えながら使っていきたいところですが、体と脳が糖分を欲していたので、やむを得ません。
1Fの窓際の席に座った私は、今、注文の品に舌鼓しながら、スマホを操作しております。
“YAHAAニュース”や、SNSの“Tubuyaitter”などで、情報収取したかったのです。
これらによれば、世界中の政府が、方針を決めかねていることが判明しました。
まぁ、あの人達も、それなりに死者が出てしまい、足並みが揃わないようなので、仕方ないですよね。
それでも、対応の遅さを、マスコミや民衆から叩かれ三昧となっております。
これ以外には、著名人をコケにする内容も投稿されていました。
わりと大物の方々も亡くなっているらしく、「“芸能人パワー”だの、“持ってる”だのと、特別感をアピールしていた連中が殺られていて、草w」みたいなのが多いです。
こういった類の発言に、残念な気分になるのは私だけですかね?
いえ、そんな事はないと信じましょう。
心ある人たちもいるはずです。
神澤さんと神岳さんみたいに。
いささか熱くなっている自分を認識しつつ、ネットサーフィンしていきます。
どうやら、神里町に現れたネズミの親玉みたいなのが、世界中の各地域で確認されたそうです。
日本では、全都道府県に登場したらしいとのことでした。
その姿は、何かしらの動物や植物に昆虫を模しているようです。
まだ攻略できていない所もあるそうですが、巷では「小ボスじゃないか?」と噂されています。
根拠としては、「消滅した際に、20g相当の“金の塊”がドロップされたから」だそうです。
(言われてみれば、そうだったような…?)
私は、あの辺りの記憶が朧げなので、ハッキリとは覚えていませんが、止めを刺した穂積さんが獲得したに違いありません。
いずれにしても、そんな存在が、わざわざ、東京の西側に在る私達の町に出て来て、穂乃歌さんの命を奪ったのです。
なんだか、改めて、腹が立ってきました。
取り敢えず、自分を落ち着かせながら、更にチェックしていったところ、「屋根付きであれば、自動車や飛行機に電車とかにも、結界を張れる」という文字が目に映ったのです。
(それで、バスが動いているのか。)
私は、納得しつつも、やや拍子抜けしてしまいました。
だって、原付バイクで旅をする意味が薄れるじゃないですか。
快適なので別にいいんですけど。
ただ、雨が降ると運転が億劫になっちゃうので、その時はバスや電車を利用するとしましょう。
(もっと早く知っていれば、実家や親戚の車にも結界を施してあげたのに。)
そう思いながら飲食しているクレープとラテの甘美に、ほっぺが落ちそうな私でした―。
何から語っていきましょう?
安心してください、テンドンですよ☆
神里町を出た私は、現在、甲州街道で、“調布市”を目指しております。
京都に赴くにあたって、〝山梨から長野に渡り岐阜から滋賀を経由して…〟との案もありましたが、「富士山だけでなく海も見たい!」との理由で、神奈川方面から進んで行く事にしたのです。
その為に、まずは調布へと、原付バイクのアクセルを回しています。
世の中が、こんな状況になったからでしょう、他のバイクや車は殆ど走っていません。
ま、皆無という訳ではありませんが。
かなり空いている環状線を颯爽と飛ばして(※制限速度は遵守しております)全身に春の暖かな風を浴びているのと、穂乃歌さんを生き返らせられるであろう期待感で、〝ルンルン気分♪〟になっています。
手紙にあった〝上手くいくかは、そなた次第だが〟という文言には引っ掛かっていますが……、そこは、一旦、忘れましょう。
なにはともあれ、川崎市に入る予定ですが、その前に調布駅周辺で休憩したかったので、そちらへと向かっている最中です。
AM10:00頃、調布駅北口の某デパート付近で停車した私は、エンジンを切り、原付きから降りて、
「バイク関連、格納。」
と、唱えました。
それに反応して、原付きと、ハーフヘルメットに、ゴーグルが、〝シュンッ!〟と消えて、[アイテムBOX]に移動したのです。
この便利さに満足しつつ、私の左側に建っているビルのドアを見てみたところ、休業を知らせる紙が貼られていました。
どの店舗も、世情からして、CLOSEしている模様です。
お茶にしたくて、どこか開いているお店はないかと、ロータリーを〝キョロ キョロ〟した私は、利用客こそ少ないもののバスが運行している事に気が付きました。
(未だエネミーらが出現する時間帯じゃないからか。)
と思ったのです。
その時は…。
〝てくてく〟と歩きながら、
(んー、どこも閉まっているかぁ。)
肩を落としかける私でしたが、営業中の喫茶店を発見して嬉しくなり、中へと入ってみました。
そこは、2階建てのCafeです。
電球ソーダなる飲み物に惹かれながらも、結局、キャラメルラテのMサイズと、生クリーム&苺にチョコレートが掛かっているクレープを、チョイスしました。
お金は考えながら使っていきたいところですが、体と脳が糖分を欲していたので、やむを得ません。
1Fの窓際の席に座った私は、今、注文の品に舌鼓しながら、スマホを操作しております。
“YAHAAニュース”や、SNSの“Tubuyaitter”などで、情報収取したかったのです。
これらによれば、世界中の政府が、方針を決めかねていることが判明しました。
まぁ、あの人達も、それなりに死者が出てしまい、足並みが揃わないようなので、仕方ないですよね。
それでも、対応の遅さを、マスコミや民衆から叩かれ三昧となっております。
これ以外には、著名人をコケにする内容も投稿されていました。
わりと大物の方々も亡くなっているらしく、「“芸能人パワー”だの、“持ってる”だのと、特別感をアピールしていた連中が殺られていて、草w」みたいなのが多いです。
こういった類の発言に、残念な気分になるのは私だけですかね?
いえ、そんな事はないと信じましょう。
心ある人たちもいるはずです。
神澤さんと神岳さんみたいに。
いささか熱くなっている自分を認識しつつ、ネットサーフィンしていきます。
どうやら、神里町に現れたネズミの親玉みたいなのが、世界中の各地域で確認されたそうです。
日本では、全都道府県に登場したらしいとのことでした。
その姿は、何かしらの動物や植物に昆虫を模しているようです。
まだ攻略できていない所もあるそうですが、巷では「小ボスじゃないか?」と噂されています。
根拠としては、「消滅した際に、20g相当の“金の塊”がドロップされたから」だそうです。
(言われてみれば、そうだったような…?)
私は、あの辺りの記憶が朧げなので、ハッキリとは覚えていませんが、止めを刺した穂積さんが獲得したに違いありません。
いずれにしても、そんな存在が、わざわざ、東京の西側に在る私達の町に出て来て、穂乃歌さんの命を奪ったのです。
なんだか、改めて、腹が立ってきました。
取り敢えず、自分を落ち着かせながら、更にチェックしていったところ、「屋根付きであれば、自動車や飛行機に電車とかにも、結界を張れる」という文字が目に映ったのです。
(それで、バスが動いているのか。)
私は、納得しつつも、やや拍子抜けしてしまいました。
だって、原付バイクで旅をする意味が薄れるじゃないですか。
快適なので別にいいんですけど。
ただ、雨が降ると運転が億劫になっちゃうので、その時はバスや電車を利用するとしましょう。
(もっと早く知っていれば、実家や親戚の車にも結界を施してあげたのに。)
そう思いながら飲食しているクレープとラテの甘美に、ほっぺが落ちそうな私でした―。
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