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1st STAGE/ループには回数制限があるようです。
30.タイムループに関して
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約1時間後――。
大人の男性陣は、お酒で酔っ払っていました。
母たち女性陣は雑談に花を咲かせております。
私たち未成年組は、テレビゲームでの対戦に夢中です。
鼻の下に髭を生やしているオーバーオール姿の兄弟やら、キノコ王国の住人やら、桃の姫やら、甲羅に何本かの棘が有る大きな亀やらが、ゴーカートで競争するみたいな。
あのゲームです。
それから30分ぐらいが経った頃に、叔母(長女)さんが、
「そろそろ片付けようかしら?」
「お酒と、おつまみ以外は。」
と促していました。
「それじゃあ、私は先に、お風呂を沸かしてくるわね。」
席を立った母につられるかのように、叔母さん達が食器を台所に運んでいくのでした。
お風呂上がりの私の部屋にて、葵月ちゃんと、咲凛ちゃんとの、女子会を催しております。
咲凛ちゃんは、次男さんの娘で、聡真くんのお姉さんです。
中学を卒業して高校生になる15歳の彼女は、身長が162㎝の、黒髪ベリーショートであります。
更には、運動神経抜群のアスリート系です。
持ち込んだ、お菓子やらジュースやらを口に運びつつ、談笑する流れで、葵月ちゃんに、
「ねぇ、琴晴ちゃん、そのネックレスでループしたんだよね?」
「どうやって?」
と尋ねられました。
「ん?」
「言われてみれば、どうやったんだけ??」
既に眼鏡を外している私は、まるで、どこかの大魔王(ナメッ○星人)さんが必殺技を放つ前のポーズみたいに、右の人差し指&中指で、眉間を触ります。
〝ムムムッ〟と。
「調べられないの?」
咲凛ちゃんの問い掛けで、
「あー、そうすれば良いのか。」
と、気付かされた私は、イベントリを開いてみたのです。
が。
どこにも見当たりませんでした。
「あれ? なんで??」
「……、まさか、こっちとか?」
疑問に思いながら、左手首のブレスレットに、右手で触れて、もう一つの“画面”を出現させてみます。
こちらは、基本的にジュブに関する情報ばかりですが、一番下に[時空のネックレス・譲渡のブレスレットについて]と書かれていました。
その文字を指先でタッチして、ページを切り替えたところ、
時空のネックレスは、ランダムで過去に戻れるアイテムである。
どの日時に跳ぶかは選べない。
持ち主が絶命しかねない状況に陥った場合のみ発動する。
使えるのは10回まで。
と、記載されていたのです。
文章を読み上げたら、
「残りは、9回だね。」
〝ふむ ふむ〟と葵月ちゃんが頷き、
「まだ、それだけあれば、安心…、なのかな?」
「回数的に、多いと前向きに捉えるべきか、少ないと危惧しておくべきか。」
咲凛ちゃんが考え込みました。
「まぁ、まぁ、深刻にならずに、楽しい話しをしよう。」
非現実的な現実から暫く解放されたい私が、そう述べたタイミングで、一階から、
「琴晴ちゃーん!」
「急いで下りて来てー!!」
との母の声が聞こえてきたのです。
机上の置時計に〝フ〟と視線を送ったところ、PM21:00になっていました―。
大人の男性陣は、お酒で酔っ払っていました。
母たち女性陣は雑談に花を咲かせております。
私たち未成年組は、テレビゲームでの対戦に夢中です。
鼻の下に髭を生やしているオーバーオール姿の兄弟やら、キノコ王国の住人やら、桃の姫やら、甲羅に何本かの棘が有る大きな亀やらが、ゴーカートで競争するみたいな。
あのゲームです。
それから30分ぐらいが経った頃に、叔母(長女)さんが、
「そろそろ片付けようかしら?」
「お酒と、おつまみ以外は。」
と促していました。
「それじゃあ、私は先に、お風呂を沸かしてくるわね。」
席を立った母につられるかのように、叔母さん達が食器を台所に運んでいくのでした。
お風呂上がりの私の部屋にて、葵月ちゃんと、咲凛ちゃんとの、女子会を催しております。
咲凛ちゃんは、次男さんの娘で、聡真くんのお姉さんです。
中学を卒業して高校生になる15歳の彼女は、身長が162㎝の、黒髪ベリーショートであります。
更には、運動神経抜群のアスリート系です。
持ち込んだ、お菓子やらジュースやらを口に運びつつ、談笑する流れで、葵月ちゃんに、
「ねぇ、琴晴ちゃん、そのネックレスでループしたんだよね?」
「どうやって?」
と尋ねられました。
「ん?」
「言われてみれば、どうやったんだけ??」
既に眼鏡を外している私は、まるで、どこかの大魔王(ナメッ○星人)さんが必殺技を放つ前のポーズみたいに、右の人差し指&中指で、眉間を触ります。
〝ムムムッ〟と。
「調べられないの?」
咲凛ちゃんの問い掛けで、
「あー、そうすれば良いのか。」
と、気付かされた私は、イベントリを開いてみたのです。
が。
どこにも見当たりませんでした。
「あれ? なんで??」
「……、まさか、こっちとか?」
疑問に思いながら、左手首のブレスレットに、右手で触れて、もう一つの“画面”を出現させてみます。
こちらは、基本的にジュブに関する情報ばかりですが、一番下に[時空のネックレス・譲渡のブレスレットについて]と書かれていました。
その文字を指先でタッチして、ページを切り替えたところ、
時空のネックレスは、ランダムで過去に戻れるアイテムである。
どの日時に跳ぶかは選べない。
持ち主が絶命しかねない状況に陥った場合のみ発動する。
使えるのは10回まで。
と、記載されていたのです。
文章を読み上げたら、
「残りは、9回だね。」
〝ふむ ふむ〟と葵月ちゃんが頷き、
「まだ、それだけあれば、安心…、なのかな?」
「回数的に、多いと前向きに捉えるべきか、少ないと危惧しておくべきか。」
咲凛ちゃんが考え込みました。
「まぁ、まぁ、深刻にならずに、楽しい話しをしよう。」
非現実的な現実から暫く解放されたい私が、そう述べたタイミングで、一階から、
「琴晴ちゃーん!」
「急いで下りて来てー!!」
との母の声が聞こえてきたのです。
机上の置時計に〝フ〟と視線を送ったところ、PM21:00になっていました―。
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