JK LOOPER

猫乃麗雅

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1st STAGE/ループには回数制限があるようです。

21.ちょっとした休息

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手分けして、全ての敵に止めを刺したところ、

『あなたのレベルが上がりました。』

との女性のアナウンスが脳内に流れました。

どうやら私は“LV.3”になったようです。

ここでの戦闘が終わり、緊張が解けて安心したのか、ふらついてしまった私を、【武闘家】の神澤紗凪かんざわさなさんが、

「大丈夫?」

と、心配してくれました。

「ちょっと目眩めまいがしただけですので…、すみません。」

と述べた私に、

「魔力が切れる予兆だよ。」

と、【魔法使い】である神澤真守かんざわまもるさんが告げたのです。

「そうなんですか?」

「うん。」
「あと1~2回、魔法やスキルを発動したら活動停止になってしまうよ。」
「俺がそうだったし。」

「言われてみれば、私も同じだった気がします。」
「あの時は単純に疲れただけかと思っていましたが…。」

そんな会話をしていたら、【クレリック】の神岳穂乃歌かみおかほのかさんが、

琴晴ことはちゃん、今のうちに“魔力回復ポーション”を使っちゃいなよ。」
「持ってる?」
「無ければ、私のあげるけど。」

と顔を覗いてきます。

「確か、まだ有った筈です。」

私は、表示した[イベントリ]から選択して、出現させた“魔力回復ポーション”を飲んでいきました。

小瓶が〝フッ〟と消えたところで、

「あのね、琴晴ちゃん、頭の中でアイテムの名前を念じれば瞬時に出てくるんだよぉ、“画面”を開かなくても。」

と、穂乃歌さんが情報を提供してくれたのです。

「おおー、初耳です!」
「それは便利ですねぇ~。」

「でしょ、でしょぉ?」

感心する私に、冗談半分でドヤる穂乃歌さんでした。

ふと気になったので、

「あのぉ…、“体力”が切れた場合は、どうなるんですか?」

との素朴な疑問を投げかけてみたら、【アサシン】である神岳穂積かみおかほづみさんが、

「俺の経験上だと、切れる前に、睡魔に襲われた。」
「そのまま放置すると数時間は眠ってしまうみたいだ。」

と説明してくれました。

「それはそれで厄介ですねぇ。」
「体力や魔力などに関する詳細が分かれば有り難いんですが…。」

困り顔になった私に、紗凪さんが、

「それっぽい事が“ジョブ”の覧に記載されているけど、イマイチよく理解できなかったわ。」

と思い出しながら首を捻ります。

「そうなんですか?」

瞼をパチクリさせたところ、

「そうだよぉ。」
「琴晴ちゃんは、読んでないの?」

穂乃歌さんが聞いてきました。

「ええ、冷静さを欠いていたもので…。」

そう答えたら、

「まぁ、しょうがないよねぇ、琴晴ちゃんは一人で行動していた訳だし。」
「私達みたいに複数人であれば精神的にも余裕が生じて、スムーズに調べられたんだろうけどねぇ。」

〝うん うん〟と穂乃歌さんが頷いたのです。

「では、お家に帰って落ち着いたら見てみます。」

との考えを示したところ、真守さんが、

「歩きながらで良ければ俺が教えるよ。」
「知っている範囲を。」
「取り敢えず、立ち話も何だから、先へ進もう。」

と、皆を促しました―。
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