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1st STAGE/ループには回数制限があるようです。
17.反省
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【武闘家】であるロングヘアーの神澤紗凪さんによれば、湧いて出てきた人外どもを倒した後に、ご近所さん達に声を掛けて、“戦闘職”になっていた方々と自警団を設けたそうです。
神岳穂乃歌さんのような“ヒーラー系”の面子が、辺りの家屋に結界を張ったので、「自宅に“一般職”の親兄弟を残しても安全だろう」との考えで一致し、戦える人たちがチーム分けして、四方八方をパトロールしているとの事でした。
主な活動内容は、敵の排除と、生存者を確認したら自宅まで送り届けてあげたり、お家に結界を施すことだそうです。
身内の事しか頭になかった私に比べて、大人の考えである皆さんに感服させられます。
話しを聞いていた男性警察官が、
「被害状況は分かるかい?」
と、尋ねました。
「3~4割は、もう…。」
ショートボブの【クレリック】である穂乃歌さんが首を横に振ります。
【アサシン】であるソフトモヒカンの神岳穂積さんが、
「俺の“探知”がもっと高性能だったら…。」
と苦々しそうにしました。
「しょうがないよ、まだ“初期”の段階だろうからね。」
「救えた命に注目しようよ。」
そう慰めたのは、ショートヘアーの【魔法使い】である神澤真守さんです。
穂積さんの“探知”は、★が一つしかないため、半径10Mちょっと内の
生命体しかキャッチできないとの事でした。
それでも、LV.1だった時は半径11Mだった範囲が、LV.2で半径12Mとなり、LV.3になっている今では半径13M迄は反応を掴めるようになったそうです。
ただし、それが人間なのか否かまでは判断できないとも教えてくれました。
また、真守さんの“魔法の玉”も、最初は直径11㎝だったものの、LV.3の現在では直径13㎝になっているそうです。
〝微妙〟といった感じは否めませんが。
「やっぱり、いろんな種類のモンスターが居るの?」
質問した婦人警官に、紗凪さんが、
「ええ。」
と、頷きます。
男性警察の、
「厄介だな。」
との呟きに、穂積さんが、
「一番危険なのは、暴徒と化した人間かもしれない。」
「今のところは、まだ、そういのを見かけていませんが、これからは予測が付かなくなっていくかも…。」
「特に“戦闘職”は〝特別な力を得た〟と思って、“一般職”を相手に略奪とかを始める可能性があるでしょう。」
と述べました。
「確かに…、“選民思想”みたいになってしまう奴もいるだろうしな。」
お巡りさんの言葉に、私は〝ハッ!〟とさせられます。
何故なら、こんな世の中になったことに対して恐怖や不安を抱くと同時に、親族で唯一私だけが戦えることへの優越感や自己陶酔があって、それらが入り混じり、変なテンションになっていた事に気付かされたからです。
所謂“ナチュラルハイ”みたいな。
神を名乗っている連中のことを「厨二」だの「末期」だのと貶しはましたが、私も大差ありません。
まるでテレビやパソコンにスマホなどのゲームをプレイするかのように、人外とのバトルを嬉々としていた部分もあるのですから。
お恥ずかしい限りです。
ここらで冷静になり、これまでを深く自省して、完全なる“テンプレやれやれイキリ系”になってしまわないように、注意しましょう。
脱線しがちな私には難しいかもしれませんが。
そんなふうに己を戒めていたところ、パトカーや救急車が到着したのでした―。
神岳穂乃歌さんのような“ヒーラー系”の面子が、辺りの家屋に結界を張ったので、「自宅に“一般職”の親兄弟を残しても安全だろう」との考えで一致し、戦える人たちがチーム分けして、四方八方をパトロールしているとの事でした。
主な活動内容は、敵の排除と、生存者を確認したら自宅まで送り届けてあげたり、お家に結界を施すことだそうです。
身内の事しか頭になかった私に比べて、大人の考えである皆さんに感服させられます。
話しを聞いていた男性警察官が、
「被害状況は分かるかい?」
と、尋ねました。
「3~4割は、もう…。」
ショートボブの【クレリック】である穂乃歌さんが首を横に振ります。
【アサシン】であるソフトモヒカンの神岳穂積さんが、
「俺の“探知”がもっと高性能だったら…。」
と苦々しそうにしました。
「しょうがないよ、まだ“初期”の段階だろうからね。」
「救えた命に注目しようよ。」
そう慰めたのは、ショートヘアーの【魔法使い】である神澤真守さんです。
穂積さんの“探知”は、★が一つしかないため、半径10Mちょっと内の
生命体しかキャッチできないとの事でした。
それでも、LV.1だった時は半径11Mだった範囲が、LV.2で半径12Mとなり、LV.3になっている今では半径13M迄は反応を掴めるようになったそうです。
ただし、それが人間なのか否かまでは判断できないとも教えてくれました。
また、真守さんの“魔法の玉”も、最初は直径11㎝だったものの、LV.3の現在では直径13㎝になっているそうです。
〝微妙〟といった感じは否めませんが。
「やっぱり、いろんな種類のモンスターが居るの?」
質問した婦人警官に、紗凪さんが、
「ええ。」
と、頷きます。
男性警察の、
「厄介だな。」
との呟きに、穂積さんが、
「一番危険なのは、暴徒と化した人間かもしれない。」
「今のところは、まだ、そういのを見かけていませんが、これからは予測が付かなくなっていくかも…。」
「特に“戦闘職”は〝特別な力を得た〟と思って、“一般職”を相手に略奪とかを始める可能性があるでしょう。」
と述べました。
「確かに…、“選民思想”みたいになってしまう奴もいるだろうしな。」
お巡りさんの言葉に、私は〝ハッ!〟とさせられます。
何故なら、こんな世の中になったことに対して恐怖や不安を抱くと同時に、親族で唯一私だけが戦えることへの優越感や自己陶酔があって、それらが入り混じり、変なテンションになっていた事に気付かされたからです。
所謂“ナチュラルハイ”みたいな。
神を名乗っている連中のことを「厨二」だの「末期」だのと貶しはましたが、私も大差ありません。
まるでテレビやパソコンにスマホなどのゲームをプレイするかのように、人外とのバトルを嬉々としていた部分もあるのですから。
お恥ずかしい限りです。
ここらで冷静になり、これまでを深く自省して、完全なる“テンプレやれやれイキリ系”になってしまわないように、注意しましょう。
脱線しがちな私には難しいかもしれませんが。
そんなふうに己を戒めていたところ、パトカーや救急車が到着したのでした―。
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