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- 最終期・全身にて全霊を賭けて -
第306話 南陸攻防戦・其之肆-急
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ウオオオオォォォォ――ッ!!!!
【咆哮】を発したのは、[キャットロード]だった。
これによって、敵軍が、膝を屈したり、横転して、震えあがっている。
ただ、[象の王]だけは平然としていた。
「突撃ぃーッ!!」
先頭を駆けだした獅子王に、彼の配下である[四将軍]などが続く。
「私たちも!」
姫殿下の簡略的な指示にて、トーキーグループも走り始めたのである…。
猫&トーキーの連合が迫るなか、敵兵らが“魔法”や“ポーション”で異常状態を治してゆく。
そのような状況で、こちらの主力と、ゾウの本隊が、衝突していった。
どちらも約100万といったところだろう。
ちなみに、双方は【加護】を施してステータスを向上させている。
とはいえ、敵の大半は、キャットロードによる【咆哮】の影響でフリーズしていた。
そこへ殺到する連合隊を、エレファントロード及び四将軍が、くい止めようとする。
「ふんッ!!」
右の掌を振り下ろした[象の王]によって、【波動】が巻き起こった。
割と大きめの範囲だったらしく、獅子王を中心に、聖女や勇者など、数十名が後方に弾かれてしまったのである。
〝この機を逃すまい〟と、エレファントロードが高くジャンプした。
「やばッ。」
「あれをくらったら、いつぞやの比ではないのでは?」
クレリックランサーの脳裏に浮かんだのは[ゴリラ型アダマンタイトゴーレム]であった。
それぞれが立ち上がるなかで、
「心配は要りません!」
こう告げた姫が[神壁の円盾]を掲げ、ドーム状の【バリアー】を張る。
それに阻まれた[象の王]は、為す術なく、着地したのだった。
なお、アンデッドソーサラーなどは、ゾウの幹部らに対応しているようだ。
聖女が【防壁】を解除するなり、口を開けたキャットロードが、
ドォウッ!!
直径50㎝ぐらいで白黄色の【ビーム】を、エレファントロードに発射する。
「むッ?!」
自身の左へと回避する[象の王]に、
「スラッシュ!」
幅50㎝×長さ5Mで、両外が紫色かつ内側が白色といった光線を、生徒会長が[許多の聖剣]から縦向きで飛ばす。
「ぬぉッ!?」
上体を捻って躱そうとするエレファントロードではあったが、完全には間に合わず、右の腹部から脛までが斬れたのであった。
ここへ、ウィッチが[増魔の杖]で直径4Mくらいの魔法陣を構築して、四百本の“雷”を放つ。
傷が痛んで反応が遅れてしまった[象の王]に、それらの殆どが当たる。
〝ビリビリビリビリィーッ!!〟と感電して、
「がはッ!」
血を吐いたエレファントロードが、
ズドォオンッ!!!!
仰向けで倒れた。
「ショウブ、アリマシタネェ~。」
笑みを浮かべる三年留学生ではあったものの、〝ぐぐぐッ〟と上体を起こす[象の王]に、
「ナッ??!」
目を丸くして固まってしまったのである。
かなりのタフさに誰もが驚いているところ、エレファントロードへと静かに近づいた[獅子王]が、
「そなたの負けだ。」
「…、破壊!!」
おもいっきり払った[ハルバード]を、胸元にヒットさせたのだった―。
【咆哮】を発したのは、[キャットロード]だった。
これによって、敵軍が、膝を屈したり、横転して、震えあがっている。
ただ、[象の王]だけは平然としていた。
「突撃ぃーッ!!」
先頭を駆けだした獅子王に、彼の配下である[四将軍]などが続く。
「私たちも!」
姫殿下の簡略的な指示にて、トーキーグループも走り始めたのである…。
猫&トーキーの連合が迫るなか、敵兵らが“魔法”や“ポーション”で異常状態を治してゆく。
そのような状況で、こちらの主力と、ゾウの本隊が、衝突していった。
どちらも約100万といったところだろう。
ちなみに、双方は【加護】を施してステータスを向上させている。
とはいえ、敵の大半は、キャットロードによる【咆哮】の影響でフリーズしていた。
そこへ殺到する連合隊を、エレファントロード及び四将軍が、くい止めようとする。
「ふんッ!!」
右の掌を振り下ろした[象の王]によって、【波動】が巻き起こった。
割と大きめの範囲だったらしく、獅子王を中心に、聖女や勇者など、数十名が後方に弾かれてしまったのである。
〝この機を逃すまい〟と、エレファントロードが高くジャンプした。
「やばッ。」
「あれをくらったら、いつぞやの比ではないのでは?」
クレリックランサーの脳裏に浮かんだのは[ゴリラ型アダマンタイトゴーレム]であった。
それぞれが立ち上がるなかで、
「心配は要りません!」
こう告げた姫が[神壁の円盾]を掲げ、ドーム状の【バリアー】を張る。
それに阻まれた[象の王]は、為す術なく、着地したのだった。
なお、アンデッドソーサラーなどは、ゾウの幹部らに対応しているようだ。
聖女が【防壁】を解除するなり、口を開けたキャットロードが、
ドォウッ!!
直径50㎝ぐらいで白黄色の【ビーム】を、エレファントロードに発射する。
「むッ?!」
自身の左へと回避する[象の王]に、
「スラッシュ!」
幅50㎝×長さ5Mで、両外が紫色かつ内側が白色といった光線を、生徒会長が[許多の聖剣]から縦向きで飛ばす。
「ぬぉッ!?」
上体を捻って躱そうとするエレファントロードではあったが、完全には間に合わず、右の腹部から脛までが斬れたのであった。
ここへ、ウィッチが[増魔の杖]で直径4Mくらいの魔法陣を構築して、四百本の“雷”を放つ。
傷が痛んで反応が遅れてしまった[象の王]に、それらの殆どが当たる。
〝ビリビリビリビリィーッ!!〟と感電して、
「がはッ!」
血を吐いたエレファントロードが、
ズドォオンッ!!!!
仰向けで倒れた。
「ショウブ、アリマシタネェ~。」
笑みを浮かべる三年留学生ではあったものの、〝ぐぐぐッ〟と上体を起こす[象の王]に、
「ナッ??!」
目を丸くして固まってしまったのである。
かなりのタフさに誰もが驚いているところ、エレファントロードへと静かに近づいた[獅子王]が、
「そなたの負けだ。」
「…、破壊!!」
おもいっきり払った[ハルバード]を、胸元にヒットさせたのだった―。
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