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- 最終期・全身にて全霊を賭けて -
第289話 容儀
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あれから三週間が過ぎた。
ここまで、ダンジョンで鍛錬を積んできたメンバーは、レベルが1つ2つ上がっているみたいだ。
一方で、変わりない者たちもいる。
現在は…、
クレリックランサーの一年生書記がLV.51で、アサシンの二年生書記はLV.58の、ウィッチの三年留学生がLV.49となっていた。
一年生の武術士はLV.52で、二年生の弓士がLV.54である。
聖女(姫殿下)がLV.70の、勇者(生徒会長)はLV.76だ。
ジャイアントアント参謀役がLV.72で、トロールはLV.88の、ミノタウロス元帥がLV.95だ。
ワーゴートのリーダー格はLV.60で、アラクネのリーダー格がLV.65の、ラミアのリーダー格はLV.66である。
ハーピーのリーダー格がLV.67の、ヘルハウンドのリーダー格はLV.69となっていた。
なお、俺と魔法剣士に魔人姉妹はレベルアップしていない。
俺の場合、[獅子王]との模範試合は“引き分け”と判断されたのか? そこまでの経験値は稼げなかったようだ。
もうじき夕食の時間になるので、大食堂に向かうべく自室を出ようかとしていたところ、“南陸のエルフ国主”から【念話】が入ったのである。
『今、よろしいでしょうか??』
『格別なる御方。』
「おう。」
「どうした?」
『明後日の午前十時に、カッゴスゥイーマ、ミィヤザッキー、植物、昆虫、猫、これら各国の代表が、一同に会しますので、ぜひ、ご参加ください。』
「ああ。」
「…、お前の館に行けばいいんだったよな?」
『ええ。』
『そのように話し合いの場を設けましたので、よろしくお願いします。』
『ただ、こちらは雨季になっておりますので、屋外ではなく、エントランスに直接お越しくださいませ。』
「ん、分かった。」
「じゃあ、また、いずれ。」
やり取りを終えた俺は、食事の際に、その内容を皆に知らせたのであった……。
二日後のAM09:55頃になっている。
前もって、二年生書記が〝キャットロードにお礼を言いたいので、ご一緒させてください〟と願い出ていたので、伴うことにした。
こうして、俺達は、[トーキーの姫]によって“テレポート”したのである。
俺ら三人が【瞬間転移】で目的地に着いたら、係の者が[会議室]へと案内してくれた。
その部屋に赴いたところ、俺たち以外は既に揃っていたようで、代表らが席から立って迎え入れてくれたのである。
なかには、東陸における[森人族の長]も見受けられた。
今回は[補佐官]も共に来ているようだ。
なにはともあれ。
〝ふ〟と気付いたらしい獅子王が、
「おお、それは“捷急の外套”に違いないな。」
うちのアサシンに声をかけてきた。
「貴重な品を頂き、ありがとうございます。」
お辞儀した二年生書記に、
「どうだ??」
「使いこなせておるか?」
キャットロードが訊ねる。
「はい。」
「何度も練習して、慣れました。」
アサシンが微笑みながら返したところ、
「それは良かった!」
「譲った甲斐があるというものだ!!」
喜びを顔にみなぎらせる獅子王だった―。
ここまで、ダンジョンで鍛錬を積んできたメンバーは、レベルが1つ2つ上がっているみたいだ。
一方で、変わりない者たちもいる。
現在は…、
クレリックランサーの一年生書記がLV.51で、アサシンの二年生書記はLV.58の、ウィッチの三年留学生がLV.49となっていた。
一年生の武術士はLV.52で、二年生の弓士がLV.54である。
聖女(姫殿下)がLV.70の、勇者(生徒会長)はLV.76だ。
ジャイアントアント参謀役がLV.72で、トロールはLV.88の、ミノタウロス元帥がLV.95だ。
ワーゴートのリーダー格はLV.60で、アラクネのリーダー格がLV.65の、ラミアのリーダー格はLV.66である。
ハーピーのリーダー格がLV.67の、ヘルハウンドのリーダー格はLV.69となっていた。
なお、俺と魔法剣士に魔人姉妹はレベルアップしていない。
俺の場合、[獅子王]との模範試合は“引き分け”と判断されたのか? そこまでの経験値は稼げなかったようだ。
もうじき夕食の時間になるので、大食堂に向かうべく自室を出ようかとしていたところ、“南陸のエルフ国主”から【念話】が入ったのである。
『今、よろしいでしょうか??』
『格別なる御方。』
「おう。」
「どうした?」
『明後日の午前十時に、カッゴスゥイーマ、ミィヤザッキー、植物、昆虫、猫、これら各国の代表が、一同に会しますので、ぜひ、ご参加ください。』
「ああ。」
「…、お前の館に行けばいいんだったよな?」
『ええ。』
『そのように話し合いの場を設けましたので、よろしくお願いします。』
『ただ、こちらは雨季になっておりますので、屋外ではなく、エントランスに直接お越しくださいませ。』
「ん、分かった。」
「じゃあ、また、いずれ。」
やり取りを終えた俺は、食事の際に、その内容を皆に知らせたのであった……。
二日後のAM09:55頃になっている。
前もって、二年生書記が〝キャットロードにお礼を言いたいので、ご一緒させてください〟と願い出ていたので、伴うことにした。
こうして、俺達は、[トーキーの姫]によって“テレポート”したのである。
俺ら三人が【瞬間転移】で目的地に着いたら、係の者が[会議室]へと案内してくれた。
その部屋に赴いたところ、俺たち以外は既に揃っていたようで、代表らが席から立って迎え入れてくれたのである。
なかには、東陸における[森人族の長]も見受けられた。
今回は[補佐官]も共に来ているようだ。
なにはともあれ。
〝ふ〟と気付いたらしい獅子王が、
「おお、それは“捷急の外套”に違いないな。」
うちのアサシンに声をかけてきた。
「貴重な品を頂き、ありがとうございます。」
お辞儀した二年生書記に、
「どうだ??」
「使いこなせておるか?」
キャットロードが訊ねる。
「はい。」
「何度も練習して、慣れました。」
アサシンが微笑みながら返したところ、
「それは良かった!」
「譲った甲斐があるというものだ!!」
喜びを顔にみなぎらせる獅子王だった―。
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