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- 第五期・再びの異世界 -
第251話 両連合軍の攻防戦・其之伍
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ゴブリンロードと魔霊も、それなりに距離を取ったところで、
ズッドオオオオ――――ンッ!!!!
直径4Mで“歪な隕石”が、ぶつかった防壁もろとも粉々に砕け散り、爆風を巻き起こす。
この最中、【ズーム】を使った俺は、とある二人を発見した。
そのうちの一人は、銀の甲冑を纏い、白いマントを羽織った、身長180㎝ぐらいのナイトである。
右手に槍を持ち、左手には直径1Mの[円形の盾]を装備しているようだ。
これだけだと普通の感じではあるが…、シールドが他とは違っていた。
某RPGに登場する“みか○みのたて”っぽい印象だ。
そんな恰好の【騎士】の真後ろに、もう一匹、怪しいヤツが見受けられた。
だが、まぁ、〝先にナイトを攻略しといたが良いだろう〟と俺は判断したのである。
(あの盾が“アーティファクト”なんじゃねぇか?)
と、思ったからだ。
なので。
連中が未だ【メテオ】に驚いている間に、[常闇の剣]を抜いた俺は、最速度で〝ギュンッ!!〟と飛行したのである。
迫る俺に気付いた騎士が、[ラウンドシールド]を掲げようとした。
おそらく、この動作によってバリアが張られるのだろう。
しかし、スピードで上回った俺は、そのままの勢いで〝ドシュッ!〟と腹部を刺したのである。
両足を〝ズザッ〟と地に着けた俺が、剣を〝スゥー〟と引き抜いたら、
「ぐ、あッ。」
ナイトが、膝から崩れ落ちて、うつ伏せで倒れてきた。
これを〝スルリ〟と右に躱した俺は、
「お前が親玉だな。」
「……、“マンドリル”か??」
さっきまで騎士の背後に隠れていた魔物に対して、疑問を呈したのである。
背丈が160㎝程のソイツは、ホワイトを基調としてゴールドで装飾された祭服&大きな帽子といった姿だ。
衣類の至る所には、太陽をモチーフにしたらしいデザインが施されている。
いずれにしろ、まさに“教皇”というイメージそのものだった。
右手には、長さ2Mくらいで、柄が黒い、[魔法の杖]を握っている。
先端には直径30㎝ほどで紫色の“歪な球体のクリスタル”が付属しており、その付近に金色の“鳥の翼”が4つ飾られていた。
観察していた俺に、倒れたままで円盾を放した騎士が、左の掌を向けてきて、
「うぅッ…、抑制。」
そう唱え、地面から“4本のチェーン”を出現させたのである。
白銀かつ半透明で幅15㎝×長さ5Mの鎖が、俺の、左右の腕に1本ずつ、胴体に2本、巻き付く。
「でかした!!」
ナイトを褒めた [マンドリルの教皇]が、杖を突き出し、直径1.5Mの“赤い魔法陣”を素早く構築する。
この流れで、
「聖なる炎に焼かれて、消え失せよ!」
魔法陣と同じ大きさの[火炎]を、俺めがけて〝ゴオオォォ――ッ!!〟と放った。
勝ち誇ったかのように〝ニヤァ~〟と笑みを浮かべたモンスターが、
「むッ!?」
眉間にシワを寄せる。
鎧兜にマントを含めて、俺が無傷だったからだ。
ただ、HPが幾らか減ったので、ノーダメージではない。
左足を踏み込んで、全身の力を前方へと込めた俺が、
「ぬぅおぉぉぉッりゃあッ!」
〝バギィーンッ!!〟とチェーンを引きちぎったところ、それらが〝スゥー〟と消えていった。
この場に居る敵どもが〝なッあッ?!〟といった具合に驚愕するなか、マンドリルに近づいた俺は、[常闇]を右下から左上へと払う。
これによって、[教皇]の左腰あたりから右鎖骨にかけてが〝ブシャッ!〟と斬れたのである。
「ぅぐッ!」
魔物が血を噴射してヨロめくなか、周囲の兵どもは戦意を喪失しているらしく、微動だにしなかった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
現時点でのジャイアントアント参謀役【ジョブ不明】
LV.67
[HP:670/MP:335/基本攻撃力:603/基本防御力:536/基本素早さ:201]
現時点でのトロール【騎士】
LV.83
[HP:830/MP:415/基本攻撃力:747/基本防御力:664/基本素早さ:249]
現時点でのミノタウロス元帥【戦士】
LV.91
[HP:910/MP:455/基本攻撃力:819/基本防御力:728/基本素早さ:273]
ズッドオオオオ――――ンッ!!!!
直径4Mで“歪な隕石”が、ぶつかった防壁もろとも粉々に砕け散り、爆風を巻き起こす。
この最中、【ズーム】を使った俺は、とある二人を発見した。
そのうちの一人は、銀の甲冑を纏い、白いマントを羽織った、身長180㎝ぐらいのナイトである。
右手に槍を持ち、左手には直径1Mの[円形の盾]を装備しているようだ。
これだけだと普通の感じではあるが…、シールドが他とは違っていた。
某RPGに登場する“みか○みのたて”っぽい印象だ。
そんな恰好の【騎士】の真後ろに、もう一匹、怪しいヤツが見受けられた。
だが、まぁ、〝先にナイトを攻略しといたが良いだろう〟と俺は判断したのである。
(あの盾が“アーティファクト”なんじゃねぇか?)
と、思ったからだ。
なので。
連中が未だ【メテオ】に驚いている間に、[常闇の剣]を抜いた俺は、最速度で〝ギュンッ!!〟と飛行したのである。
迫る俺に気付いた騎士が、[ラウンドシールド]を掲げようとした。
おそらく、この動作によってバリアが張られるのだろう。
しかし、スピードで上回った俺は、そのままの勢いで〝ドシュッ!〟と腹部を刺したのである。
両足を〝ズザッ〟と地に着けた俺が、剣を〝スゥー〟と引き抜いたら、
「ぐ、あッ。」
ナイトが、膝から崩れ落ちて、うつ伏せで倒れてきた。
これを〝スルリ〟と右に躱した俺は、
「お前が親玉だな。」
「……、“マンドリル”か??」
さっきまで騎士の背後に隠れていた魔物に対して、疑問を呈したのである。
背丈が160㎝程のソイツは、ホワイトを基調としてゴールドで装飾された祭服&大きな帽子といった姿だ。
衣類の至る所には、太陽をモチーフにしたらしいデザインが施されている。
いずれにしろ、まさに“教皇”というイメージそのものだった。
右手には、長さ2Mくらいで、柄が黒い、[魔法の杖]を握っている。
先端には直径30㎝ほどで紫色の“歪な球体のクリスタル”が付属しており、その付近に金色の“鳥の翼”が4つ飾られていた。
観察していた俺に、倒れたままで円盾を放した騎士が、左の掌を向けてきて、
「うぅッ…、抑制。」
そう唱え、地面から“4本のチェーン”を出現させたのである。
白銀かつ半透明で幅15㎝×長さ5Mの鎖が、俺の、左右の腕に1本ずつ、胴体に2本、巻き付く。
「でかした!!」
ナイトを褒めた [マンドリルの教皇]が、杖を突き出し、直径1.5Mの“赤い魔法陣”を素早く構築する。
この流れで、
「聖なる炎に焼かれて、消え失せよ!」
魔法陣と同じ大きさの[火炎]を、俺めがけて〝ゴオオォォ――ッ!!〟と放った。
勝ち誇ったかのように〝ニヤァ~〟と笑みを浮かべたモンスターが、
「むッ!?」
眉間にシワを寄せる。
鎧兜にマントを含めて、俺が無傷だったからだ。
ただ、HPが幾らか減ったので、ノーダメージではない。
左足を踏み込んで、全身の力を前方へと込めた俺が、
「ぬぅおぉぉぉッりゃあッ!」
〝バギィーンッ!!〟とチェーンを引きちぎったところ、それらが〝スゥー〟と消えていった。
この場に居る敵どもが〝なッあッ?!〟といった具合に驚愕するなか、マンドリルに近づいた俺は、[常闇]を右下から左上へと払う。
これによって、[教皇]の左腰あたりから右鎖骨にかけてが〝ブシャッ!〟と斬れたのである。
「ぅぐッ!」
魔物が血を噴射してヨロめくなか、周囲の兵どもは戦意を喪失しているらしく、微動だにしなかった―。
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現時点でのジャイアントアント参謀役【ジョブ不明】
LV.67
[HP:670/MP:335/基本攻撃力:603/基本防御力:536/基本素早さ:201]
現時点でのトロール【騎士】
LV.83
[HP:830/MP:415/基本攻撃力:747/基本防御力:664/基本素早さ:249]
現時点でのミノタウロス元帥【戦士】
LV.91
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