異世界を服従して征く俺の物語!!

ネコのうた

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- 第四期・大陸を越えて -

第164話 屍の国・其之弐

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俺達と、狼の軍勢が、しかばねらと乱戦になっていた。

ちなみに、“狼軍”には、様々な獣人と半獣も見受けられる。

ゾンビとスケルトン骸骨は、殴ろうが蹴ろうが、武器で斬ろうが刺そうが、動きを止めない。

しかし、炎で燃やし尽くしたり、氷漬けにしたり、風系や爆発で粉砕するのは、有効だった。

一方で、幽霊たちには、それらの攻撃が、すり抜けてしまい、全く通用しないのである。

だったら、連中も、こちらにダメージを負わせられないだろうと思いきや、精気を吸い取るスキル能力を得ていたのだ。

イメージとしては、“ハリー○ッター”の吸魂鬼こと[ディ○メンター]みたいな感じだ。

ま、容姿は異なるが…。

こっちは、人間や魔物などの霊である。

見るからに。

そんな、怨霊だか悪霊だかには、“馬の王”が言っていた通り、【光線ビーム】しか効かない。

これ・・がヒットすると、細かい光の粒子になって、浄霊されるのだ。

なので、うちのメンバーでは、聖女とクレリックランサーが活躍していた。

また、狼/馬/魔人の軍勢にいる少数の【ビショップ】たちも、ビームを放っている。

それなりの数が精気を吸い取られたようだが、幸い、亡くなった者はいない。

ただ…、吸引された精気は、“ポーション”や“ヒール”では回復できないそうだ。

程度にもよるが、治るまで1~10日は掛かるらしい。

もし、[屍の国]で命を落としてしまったなら、呪いによってアンデッド化としてしまうとの伝承があるとも、魔人姉妹が教えてくれた。

なにはともあれ、俺たちは、約100万の敵を、あの世に送ったのである…。


あれから10分ほど北上したところ、城塞都市を目視できた。

街を囲っている西洋風の石垣は、全体的に風化している。

「ちょっと確認してくっから、ここで待ってろ。」

そう告げた俺は、背中からドラゴンの翼を出現させて、城塞都市へと飛んでいった。


上空から〝ぐるり〟と街を巡ってみたら、建物も〝ボロボロ〟になっているのが分かった。

「ふ…む。」
「誰も居ねぇみてだな。」

結論付けた俺は、味方の軍勢の所へと戻っていったのである。


各ロードを集めて、城塞都市の様子を伝えたところ、

「おそらく、先程のアンデッド軍が拠点にしていたのでしょう。」

との見解を、魔人の女王が示した。

「で、あろうな。」

狼の王が同意する。

「それで…、これから、どうします?」

訊ねてきた馬の女王に、

「出来るだけ進むしかないんじゃねぇか?」

俺が返す。

「だな。」
「そのように致そうぞ。」

と、人狼たるロードが述べて、話しがまとまったのであった。


俺たちは、時折、休憩しつつ、北に向かったのである。


それは、二日目の、PM16:00を過ぎた頃だった。

正面と、北東に、北西から、新たな軍勢が迫って来たのだ。

更には、南東と、南西からも、屍どもが現れた。

総勢で500万といったところだろう。

『精気を吸われていまだ体調が優れない者たちは、全軍の中央に集まれ!』
『正面には、俺達“トーキーの面子”が当たる!!』

そのように念話したら、

『然らば!』
『北西と南西は、我ら“狼の軍”に任せよ!!』

とワーウルフの王が応え、

『それでは、“魔人軍”が北東を受け持ちましょう。』

魔人のロードが続き、

『南東は、わたくしども“馬の軍”が…。』

と、半ペガサスたるロードが告げたのだった―。
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