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- 第三期・この世界の歴史と未来 -
第128話 新ジョブ
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およそ15分後――。
聖女と国主補佐官が、トーキーの賢者を宿営地に連れてきた。
【瞬間転移】で。
賢者が、
「大まかな説明は受けましたが…、大丈夫でしょうか?」
「その足枷を確認している際に、バードロードが攻撃してくるみたいなことは??」
と質問する。
「分からん。」
「まずは相手と交渉してみてから、対応を決めていこうと思っている。」
「もし、俺らとの接触を嫌がって暴れ出したとしても、全員で押さえ付ければ、どうにかなんだろう。」
と、楽観的な俺に、半獣のグリフォンが、
「いや、優れし御方よ、それは厳しいかもしれん。」
「なにせ、我らが王のレベルは201だからな。」
と述べた。
「にひゃ…!」
と、息を吞む俺に、
「現ロードは、800年ぐらい生きておられるからな、別に不思議ではない。」
「それに…、クレリックが扱う加護の強化版みたいなスキルを収得しておられる。」
「全てのステータスを3時間に亘って4倍にする能力だ。」
「1日1回のみの限定ではあるが…。」
と進化系グリフォンが情報を与えてくれたのである。
「オークロードの“グレードアップ”みたいなもんか?」
と、訊ねる俺に、半グリフォンが、
「我々の王のそれは“インクリース”という名称だ。」
と返した。
ちなみに、森人族の長によれば、竜族のなかでも希少な上位種は、1日1回の4時間だけ全ステータスを5倍に出来る“ブースト”を得ているらしい。
「ただでさえ、ドラゴン達は、基本ステータスが通常よりも2倍~4倍は高いうえに。」との事だった。
できれば会いたくないものだ…。
ん?
フラグを立ててしまったか??
…………。
とにもかくにも、
「“鳥の王”が俺たちの話しを聞いてくれることに、期待するしかねぇな。」
と、俺が眉間にシワを寄せたところ、
「念のため、そちらの“弓士”さんに、これを贈っておきましょう。」
とエルフの国主が、自身の[アイテムBOX]から弓みたいな武器を取り出した。
これに、補佐官が、
「まさか!!」
「それは、“爆裂の弭槍”では?!」
「アーティファクトの!」
と、驚き、他のエルフ&ハーフエルフが目を丸くする。
全体的にホワイト色とオレンジ色が混ざり合ったような、その弓は、片側(上部)に槍の刃が付属していた。
「アーティファクト…!」
「いや、その前に、弓士って?」
「そんなジョブの奴いたっけ??」
と俺が首を傾げたら、
「あのぉ~、それって、私のことで間違いありませんでしょうか?」
と、二年生書記の弓道部エースが軽く右手を挙げたのである。
「ん?」
「お前って、“狙撃手”だろ??」
との疑問を呈した俺に、
「はい。」
「そうでしたが…、今回の戦闘を終えたところ、何故だか“弓士”に変わっていました。」
と答える弓道部エースであった―。
聖女と国主補佐官が、トーキーの賢者を宿営地に連れてきた。
【瞬間転移】で。
賢者が、
「大まかな説明は受けましたが…、大丈夫でしょうか?」
「その足枷を確認している際に、バードロードが攻撃してくるみたいなことは??」
と質問する。
「分からん。」
「まずは相手と交渉してみてから、対応を決めていこうと思っている。」
「もし、俺らとの接触を嫌がって暴れ出したとしても、全員で押さえ付ければ、どうにかなんだろう。」
と、楽観的な俺に、半獣のグリフォンが、
「いや、優れし御方よ、それは厳しいかもしれん。」
「なにせ、我らが王のレベルは201だからな。」
と述べた。
「にひゃ…!」
と、息を吞む俺に、
「現ロードは、800年ぐらい生きておられるからな、別に不思議ではない。」
「それに…、クレリックが扱う加護の強化版みたいなスキルを収得しておられる。」
「全てのステータスを3時間に亘って4倍にする能力だ。」
「1日1回のみの限定ではあるが…。」
と進化系グリフォンが情報を与えてくれたのである。
「オークロードの“グレードアップ”みたいなもんか?」
と、訊ねる俺に、半グリフォンが、
「我々の王のそれは“インクリース”という名称だ。」
と返した。
ちなみに、森人族の長によれば、竜族のなかでも希少な上位種は、1日1回の4時間だけ全ステータスを5倍に出来る“ブースト”を得ているらしい。
「ただでさえ、ドラゴン達は、基本ステータスが通常よりも2倍~4倍は高いうえに。」との事だった。
できれば会いたくないものだ…。
ん?
フラグを立ててしまったか??
…………。
とにもかくにも、
「“鳥の王”が俺たちの話しを聞いてくれることに、期待するしかねぇな。」
と、俺が眉間にシワを寄せたところ、
「念のため、そちらの“弓士”さんに、これを贈っておきましょう。」
とエルフの国主が、自身の[アイテムBOX]から弓みたいな武器を取り出した。
これに、補佐官が、
「まさか!!」
「それは、“爆裂の弭槍”では?!」
「アーティファクトの!」
と、驚き、他のエルフ&ハーフエルフが目を丸くする。
全体的にホワイト色とオレンジ色が混ざり合ったような、その弓は、片側(上部)に槍の刃が付属していた。
「アーティファクト…!」
「いや、その前に、弓士って?」
「そんなジョブの奴いたっけ??」
と俺が首を傾げたら、
「あのぉ~、それって、私のことで間違いありませんでしょうか?」
と、二年生書記の弓道部エースが軽く右手を挙げたのである。
「ん?」
「お前って、“狙撃手”だろ??」
との疑問を呈した俺に、
「はい。」
「そうでしたが…、今回の戦闘を終えたところ、何故だか“弓士”に変わっていました。」
と答える弓道部エースであった―。
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