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- 第三期・この世界の歴史と未来 -

第122話 VS.バード国の幹部たち・其之捌

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またも、中将軍のサンダーバードが、全身から各方位に雷を放つ。

これによって、トーキーの中将軍を筆頭にした接近戦メンバーが、

バリバリバリバリィッ!!

と感電して、その場に崩れた。

上空で隙を窺っていた10体のハーピーらも巻き込まれてしまい、地面に墜ちていく。

唯一、【残影】を発動させて逃れた豹の獣人が、サンダーバードの背後に回り、ダガーで刺しにかかる。

しかし、右回転で180°振り返る敵に、ソードで、

ガキンッ!!

と、防がれてしまった。

少し驚きながらも、

「なかなか、いい反応するじゃないのさ。」

と感心したメスの豹に、剣士であるサンダーバードが、

「なめんなよ!」

と、不快をあらにわにして、【一点集中】を用いる。

アサシンであってもかわせない突きを、胸の真ん中あたりに、

ズドンッ!!

と当てられた彼女が、

「がはッ!」

と、後方に2Mぐらい弾かれてしまったようだ。

仰向けで倒れた豹の獣人に、

「このまま殺しておくとするか。」

と述べた敵の中将軍が近づいていく。

その頭上5Mほどの位置に、直径4Mの魔法陣が出現した。

〝ハッ!〟と気付いて、足を止めたサンダーバードを、魔方陣と大きさの水が襲う。

まるで滝のように、

ズザアアアア――ッ!!

と。

水圧によって、

「ぐッ!!」

と、地に膝を着きそうになる敵ではあったが、両手で握りしめた中剣を〝杖代わり〟にして耐えている。

十秒後に、その水が〝フッ!〟と消えるなり、

「おのれぃッ!!」

と睨み付けるサンダーバードの視線の先に居たのは、三年生のウィッチだった。

「アレ?」
「チョット、ヨソウトチガイマシタネェ。」

と、軽く首を傾げる魔女に、敵が口から放った雷撃が、

ズバァンッ!!

と直撃したのである。

どうやら、ウィッチは、〝もしも、この鳥が体内に雷を蓄積しているのであれば、水による電気ショックで自滅するのではなかろうか?〟と思ったらしい。

ま、その仮定は、おもいっきり外れてしまったのだが…。

ともあれ、立ち上がったアサシンが【挑発】を使ったようだ。

これによって、くちばしを開いたサンダーバードが、雷撃を乱発しまくる。

豹の獣人が、それをけまくっている最中に、魔銃マガンや魔法に矢と石礫いしつぶてが一斉射撃された。

その間に痺れが解けたハーピーたちも加わり、【尾羽おは】を飛ばす。

これらで致命傷に至らせることは出来なかったものの、確実にHPを削っていったようだ。

豹を相手にムキになっている敵の右側から、【破壊】を用いたトーキー中将軍が、バトルアックスを右から左へと払う。

腹部に、戦斧を、

ズガァンッ!!

と、くらい、鎧にヒビを入れられたサンダーバードが、

「うッ!」

とフラつく。

その足元に、三年生の魔女が直径1Mの魔法陣を展開して、

ビキビキビキビキィンッ!!

と、太腿あたりまでを凍らせたのである。

「むッ!」

と少なからず焦る敵の背後から、ヘルハウンドのリーダー格であるメスがジャンプして、右首に〝ガブリ!〟と噛み付いた。

頸動脈けいどうみゃく付近に激痛が走り、

「ぐおッ!!」

と、右手からソードを離してしまったサンダーバードを拘束するために、4体のアラクネが囲んでいく。

決して策略による連携プレイではなかったのにも関わらず、

「パーフェクト!」
「スベテワァ、ケイサンドオリデェ~ス。」

と嘘をきながら、「フフ、フゥン♪」と勝ち誇るウィッチだった―。
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