異世界を服従して征く俺の物語!!

ネコのうた

文字の大きさ
上 下
82 / 350
- 第三期・この世界の歴史と未来 -

第82話 初夏

しおりを挟む
以前は、地下6階層で足止めをくらっていたが、各将軍も含め装備品が強力になっているのと、王城の庭で毎日のように鍛錬してきたので、俺と魔法剣士以外は、それぞれに1~2はレベルが上がっており、今回は、そこまで苦労しなかった。

[大地の槍]による恩恵もあって、個々がLV.100相当でありフォーマンセルで出現する計80体の“鋼のゴーレム”たちを、〝ボッコン!ボッコン!〟に凹ませて動けなくしたり、完全に破壊することが出来たのだ。


B7は、迷宮ではなく、ひらけた“空間”になっていた。

千人は余裕で入れるんじゃなかろうか?

天井の高さは8Mぐらいである。

ここには、全長5Mの“獅子型”が2体のみ・・・・存在していた。

レベルはどちらも150前後で、“輝く灰色”といった印象のゴーレムだ。

トーキーの中将軍が、試しに顔を狙って、バトルアックスを全力で左から右へと薙ぎ払う。

ガキイィィィンッ!!

という音が響き渡るなかで、中将軍が、

「んッ?!」

と戸惑った。

何故なら、長さ8㎝×深さ4㎝の僅かな傷しか付けられなかったからである。

そんな彼に、相手が頭突きを、

ドォオンッ!!

と、くらわせた。

これによって、ガタイの良いトーキー中将軍が、

「ぬおッ!」

と6~7M吹っ飛ばされてしまったのである…。


俺の槍による攻撃(能力)も殆ど効かないうえに、例の“氷漬け作戦”も通用しなかった。

魔法に関しては、どうやら、70~80%吸収されてしまっているようだ。

「これは??」

と、首を傾げる俺に、三年生の魔女が、

「“ミスリル”カモ、シレマセン。」

との見解を示す。

これに続いて、一年生書記が、

「十中八九、そのようですね。」
「だとすれば…、“加護”を用いているとはいえ、これ以上の戦闘は、現時点での私たちには危険です。主様。」

と進言したのである。

それを受けた俺は、“勇気ある撤退”を選んだのであった…。


あれから約二週間が経った。

俺たちは地下6Fを中心に、経験値を稼ぐ日々となっていたのである。

その甲斐もあって、全体的にレベルアップしたのだ。

つい最近、述べた気もするが…、ま、一応、整理しておこう。

混乱を避ける為にも。

まず、俺は、LV.116になっている。

一年生書記がLV.41で、二年生書記はLV.47の、三年ウィッチがLV.39だ。

聖女はLV.52で、勇者がLV.58となった。

小将軍もLV.58の、中将軍はLV.62で、大将軍がLV.71である。

トロールはLV.73で、ミノタウロス元帥がLV.82だ。

ジャイアントアント参謀役がLV.59の、魔法剣士はLV.97になっていた。

これにより、聖女が【加護】を、騎士やジャイアントアントが【自己犠牲】を、武闘家やヘルハウンドが【カウンターアタック】を、といった感じで、各ジョブが何かしらのスキルを収得したのである。

それらについては、またいつか、折を見て紹介していこう。


季節は完全に夏となっており、外は割と暑く、セミの鳴き声がせわしない。

魔法使いらが、長さ1M×幅30㎝の“氷柱”を何本も出現させていた。

某アニメ映画[サマー○―ズ]で、スーパーコ○ピューターを冷やすのに用いられたあれら・・・いびつになっているイメージだ。

更には、魔法の“水”を地面に撒いてくれたお陰で、温度が幾らか下がったのである。

甲冑を脱いだ俺が、涼みながら、葉巻を堪能していたところ、魔人の姉より【念話】が入った。

なんでも、サータの国王が、トーキーの王城に訪問しているらしい。

また、2~3日中には、ドワーフの[国主補佐官]が到着するとの事だった―。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

処理中です...