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- 第三期・この世界の歴史と未来 -
第81話 出会いを求めていたりいなかったり
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翌朝、トーキーの王都に帰還した俺は、新たに、【魔法使い】と【狙撃手】へ褒美を与えることにした。
魔法使いらにはローブと杖で、狙撃手たちには武闘家やアサシンのような軽装の防具である。
武器に関しては、“魔銃”の完成を待っている状況だ。
どうやら、これを知ったドワーフらが、
「自分たちの国でも生産させてほしい。」
と言い出したようで、今度、折を見て、[国主補佐官]が商談に訪れるらしい。
流石、抜け目ない連中だ。
ただただ、脱帽するばかりである。
13:00――。
昼食を済ませた俺が、アイスコーヒー及びチョコレートに舌鼓すると共に、葉巻を味わっていたところ、三年の留学生が制服姿で訪ねてきたのである。
理由としては、「別のプレゼントも欲しい」との事だった。
そこら辺は、きっと、勇者や生徒会書記たちに、聖女と魔法剣士あたりから、情報を得ていたのであろう。
本人は、烈風将軍との戦いで、兎の王子、いや、現ロードを守ったのだから、当然の権利だ。
いずれにせよ、俺は、久しぶりにエッチする運びとなったのである…。
話しは変わって。
こちらの国々は、その多くが、週休一日制らしい。
俺たちが帰ってきた日は、丁度、休日であった。
無論、なかには年中無休の店舗なども存在しているが…。
何はともあれ、俺は、夕食後に、国王/宰相/賢者/魔人姉妹/科学開発班の責任者(男性教員)/一年生書記(科学開発相談部)/ドワーフのリーダー格&副リーダー格と、会議室で飲酒しながら談笑していた。
その流れで、ドワーフ達に、[ゴーレムのダンジョン]や[アーティファクト]のことを質問してみたのだが、詳しいことは分からないらしい。
彼らの平均寿命は250歳であり、人間より長生きなので、〝何かしら知っているのでは?〟と期待したのだが、あのダンジョン等に関する記録は殆ど残っていないそうだ。
ドワーフのリーダーが、
「我らより長寿の“エルフ”であれば、詳しい話を聞けるかもしれません。」
と、述べ、副リーダーである女性ドワーフが、
「ただ、閉鎖的な種族ですので、会うのは難しいでしょう。」
と続いたのである。
「成程…。接触するのは、ほぼ不可能そうだな。」
と、呟いた俺に、リーダー格が、
「いや、そうとも限りませんぞ。」
「なかでも好奇心旺盛なエルフは自国を出て冒険者になっていますので、そういった面子であれば遭遇できるでしょう。」
「その者らは、割と友好的ですし…。」
と教えてくれた。
しかし、そういったエルフらが、現在どこを旅しているのかは定かではないので、結局、会うのは厳しそうだ。
ちなみに、一年の生徒会書記によると、ファンタジーにおけるエルフは、〝不老もしくは不死〟であったり、〝千年以上は生きる〟らしい。
だが、賢者らの話しによれば、こちらの世界のエルフは500歳ほどが“一生涯”との事だった。
「あのダンジョンやゴーレムを造るのにエルフも携わっていたのか?」
と、訊ねる俺に、副リーダー格が、
「その当時は、旧魔王の勢力に対抗すべく、人族や、ドワーフ族に、エルフ族などが、一丸となっていたそうですが…、異説もあった模様です。」
「いずれにせよ、詳細が歴史に埋もれているため、判然とはしません。」
と答えたのである。
ま、エルフ達の所に伝承が残っているか否かは不明だが、それを別にしても、一度は会ってみたいと思う俺だった。
それから10日が経ち、王都の職人に鎧の修理と魔石による補強を済ませてもらった俺は、ダンジョンに赴いたのである。
“ヴァレンなにがし”との出会いが目的ではないので、いつものメンバーを連れて―。
魔法使いらにはローブと杖で、狙撃手たちには武闘家やアサシンのような軽装の防具である。
武器に関しては、“魔銃”の完成を待っている状況だ。
どうやら、これを知ったドワーフらが、
「自分たちの国でも生産させてほしい。」
と言い出したようで、今度、折を見て、[国主補佐官]が商談に訪れるらしい。
流石、抜け目ない連中だ。
ただただ、脱帽するばかりである。
13:00――。
昼食を済ませた俺が、アイスコーヒー及びチョコレートに舌鼓すると共に、葉巻を味わっていたところ、三年の留学生が制服姿で訪ねてきたのである。
理由としては、「別のプレゼントも欲しい」との事だった。
そこら辺は、きっと、勇者や生徒会書記たちに、聖女と魔法剣士あたりから、情報を得ていたのであろう。
本人は、烈風将軍との戦いで、兎の王子、いや、現ロードを守ったのだから、当然の権利だ。
いずれにせよ、俺は、久しぶりにエッチする運びとなったのである…。
話しは変わって。
こちらの国々は、その多くが、週休一日制らしい。
俺たちが帰ってきた日は、丁度、休日であった。
無論、なかには年中無休の店舗なども存在しているが…。
何はともあれ、俺は、夕食後に、国王/宰相/賢者/魔人姉妹/科学開発班の責任者(男性教員)/一年生書記(科学開発相談部)/ドワーフのリーダー格&副リーダー格と、会議室で飲酒しながら談笑していた。
その流れで、ドワーフ達に、[ゴーレムのダンジョン]や[アーティファクト]のことを質問してみたのだが、詳しいことは分からないらしい。
彼らの平均寿命は250歳であり、人間より長生きなので、〝何かしら知っているのでは?〟と期待したのだが、あのダンジョン等に関する記録は殆ど残っていないそうだ。
ドワーフのリーダーが、
「我らより長寿の“エルフ”であれば、詳しい話を聞けるかもしれません。」
と、述べ、副リーダーである女性ドワーフが、
「ただ、閉鎖的な種族ですので、会うのは難しいでしょう。」
と続いたのである。
「成程…。接触するのは、ほぼ不可能そうだな。」
と、呟いた俺に、リーダー格が、
「いや、そうとも限りませんぞ。」
「なかでも好奇心旺盛なエルフは自国を出て冒険者になっていますので、そういった面子であれば遭遇できるでしょう。」
「その者らは、割と友好的ですし…。」
と教えてくれた。
しかし、そういったエルフらが、現在どこを旅しているのかは定かではないので、結局、会うのは厳しそうだ。
ちなみに、一年の生徒会書記によると、ファンタジーにおけるエルフは、〝不老もしくは不死〟であったり、〝千年以上は生きる〟らしい。
だが、賢者らの話しによれば、こちらの世界のエルフは500歳ほどが“一生涯”との事だった。
「あのダンジョンやゴーレムを造るのにエルフも携わっていたのか?」
と、訊ねる俺に、副リーダー格が、
「その当時は、旧魔王の勢力に対抗すべく、人族や、ドワーフ族に、エルフ族などが、一丸となっていたそうですが…、異説もあった模様です。」
「いずれにせよ、詳細が歴史に埋もれているため、判然とはしません。」
と答えたのである。
ま、エルフ達の所に伝承が残っているか否かは不明だが、それを別にしても、一度は会ってみたいと思う俺だった。
それから10日が経ち、王都の職人に鎧の修理と魔石による補強を済ませてもらった俺は、ダンジョンに赴いたのである。
“ヴァレンなにがし”との出会いが目的ではないので、いつものメンバーを連れて―。
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