60 / 350
- 第二期・各々の立場 -
第60話 各プロジェクト
しおりを挟む
空いている大広間の1つにて、[科学開発班]と、その[相談部]が、100人のドワーフに、解説していく。
彼らは、[魔道機関車]や[飛行艇]の詳細に、
「おお~ッ。」
「うぅ~む。」
「へぇ~。」
「ほ、ほぉうッ。」
と、感嘆していた。
ちなみに、この面子は、7割が男性で、3割は女性だ。
帆や、乗車席のシートといった、裁縫関係に、ちょっとしたレリーフを作るのであれば、「女性が役立つだろう」と、[国主補佐官]が気配りしてくれたのである。
そんな職人たちに宿泊する為の部屋を用意させようとしたのだが、リーダーらしきドワーフが、
「いや、それぞれが、“アイテムBOX”にテントを収納しているので、城の庭を貸してもらえれば、それで充分です。」
「ただ、トイレとシャワーだけは、利用させてください。」
と申し出た。
彼は、身長が150㎝程と他よりもやや大きく、髭と短髪は茶色い。
どことなくだが、その容姿は、こことは別の異世界に居る[ドワーフ三兄弟の長男ガ○ム]みたいな雰囲気だ。
そんな匠らのリーダー格が発したシャワーという単語に、〝はッ!〟とした俺は、
「風呂を造れないか?」
と、訊ねみた。
これに、日本の教職員や生徒たちが、
「おおッ!!」
「良いですねぇ~。」
わいのわいのと盛り上がる。
意味が分からない職人たちの長が、
「フロ?? なんですかな、それは?」
と聞いてきたので、一人の教師が身振り手振りを交えて伝えたところ、
「なるほどぉ~。」
「疲労回復に役立つ、と。」
「それは素晴らしいですね。」
「私たちも試してみたいです。」
と、全ての小人がノッテきたのだ。
「しかし、それだと契約外になるのか?」
「だったら、お前たちの国に追加発注しないといけないよな…。」
と述べた俺に、リーダーが、
「いえ、〝この世界に無い目新しい物があれば、どんどん吸収してきてくれ〟と、国主および補佐官に頼まれておりますし、給金はたんまりと先払いしてもらっていますので、大丈夫です!」
と、返してきたのだった。
なんとも貪欲である…。
ま、「雨の日は表での作業が出来ないだろう」との事だったので、そういう時は、この王都において鍛冶や装飾に携わっている者たちに技術を授けてくれるよう、お願いしたから、“win-win”だと言えるだろう。
ん、きっとそうだ。
さて!
俺は、前ミノタウロスロード達との戦いで貢献した連中に、褒美として、優れた装備品を与えてやろうと、考えていた。
更に、姉弟牛に止めを刺した、魔法剣士と、うちのミノタウロスには、それなりの地位に就かせてやろうとも思っていたのである―。
彼らは、[魔道機関車]や[飛行艇]の詳細に、
「おお~ッ。」
「うぅ~む。」
「へぇ~。」
「ほ、ほぉうッ。」
と、感嘆していた。
ちなみに、この面子は、7割が男性で、3割は女性だ。
帆や、乗車席のシートといった、裁縫関係に、ちょっとしたレリーフを作るのであれば、「女性が役立つだろう」と、[国主補佐官]が気配りしてくれたのである。
そんな職人たちに宿泊する為の部屋を用意させようとしたのだが、リーダーらしきドワーフが、
「いや、それぞれが、“アイテムBOX”にテントを収納しているので、城の庭を貸してもらえれば、それで充分です。」
「ただ、トイレとシャワーだけは、利用させてください。」
と申し出た。
彼は、身長が150㎝程と他よりもやや大きく、髭と短髪は茶色い。
どことなくだが、その容姿は、こことは別の異世界に居る[ドワーフ三兄弟の長男ガ○ム]みたいな雰囲気だ。
そんな匠らのリーダー格が発したシャワーという単語に、〝はッ!〟とした俺は、
「風呂を造れないか?」
と、訊ねみた。
これに、日本の教職員や生徒たちが、
「おおッ!!」
「良いですねぇ~。」
わいのわいのと盛り上がる。
意味が分からない職人たちの長が、
「フロ?? なんですかな、それは?」
と聞いてきたので、一人の教師が身振り手振りを交えて伝えたところ、
「なるほどぉ~。」
「疲労回復に役立つ、と。」
「それは素晴らしいですね。」
「私たちも試してみたいです。」
と、全ての小人がノッテきたのだ。
「しかし、それだと契約外になるのか?」
「だったら、お前たちの国に追加発注しないといけないよな…。」
と述べた俺に、リーダーが、
「いえ、〝この世界に無い目新しい物があれば、どんどん吸収してきてくれ〟と、国主および補佐官に頼まれておりますし、給金はたんまりと先払いしてもらっていますので、大丈夫です!」
と、返してきたのだった。
なんとも貪欲である…。
ま、「雨の日は表での作業が出来ないだろう」との事だったので、そういう時は、この王都において鍛冶や装飾に携わっている者たちに技術を授けてくれるよう、お願いしたから、“win-win”だと言えるだろう。
ん、きっとそうだ。
さて!
俺は、前ミノタウロスロード達との戦いで貢献した連中に、褒美として、優れた装備品を与えてやろうと、考えていた。
更に、姉弟牛に止めを刺した、魔法剣士と、うちのミノタウロスには、それなりの地位に就かせてやろうとも思っていたのである―。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】蓬莱の鏡〜若返ったおっさんが異世界転移して狐人に救われてから色々とありまして〜
月城 亜希人
ファンタジー
二〇二一年初夏六月末早朝。
蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構のような現実。
呼吸をする度にコポコポとまるで水中にいるかのような泡が生じ、天井へと向かっていく。
泡を追って視線を上げた先には水面らしきものがあった。
ユーゴは逡巡しながらも水面に手を伸ばすのだが――。
おっさん若返り異世界ファンタジーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる