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Chapter 1/最初の国
№85 宝石洞窟奪還戦・転
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“シールダーのシリウス”と“騎士のサーガ”が、親方の前で急ぎ鋼製の[大楯]や[両手剣]を構える。
そのNPCを護るために。
こうしたなか、他のメンバーは“1M級の蟻”と戦いだした。
迫り来る約25数のアリ達を、“少女剣士のシューラ”などが迎え撃っている。
魔物らを“鉱夫の親方”に近づけまいと、それぞれ[武器]を振るう。
ちなみに、“アーチャーのサザミン”は矢を射り、“ガンナーのスイ”は発砲していた。
“少年黒魔術士のソソ”は、狙いを定めて、直径15㎝の【アイスボール】を放つ。
こういった状況で、“白魔術士のセイラン”と“召喚士のサキ”が[マジックワンド]を払ったり突きだす。
どちらも、[鋼の柄]は1.5Mの長さがあり、先端に[半球体のクリスタル]が付属している。
ただし、セイランのほうのクリスタルは透明で、サキのは黄色だ。
ともあれ。
着実にモンスターらを仕留めていく[Team S]だった……。
▽
シューラたちは、開けた空間の奥にあった[一本道]を歩いている。
その“緩やかな坂”を暫し下ったら、再び[木製の階段]が設置されていた。
今回の物は[踊り場]もあり、一同は左へと折れ、次の層に向かう。
ここからまた道を進んだところ、新たに開けた場所となる。
そこは、[中くらいの原石]が幾つか生えており、なかなかに明るい。
こうしたエリアには“ダークマウス.Jr”が見受けられた。
およそ20匹の魔物が、シューラ達に気づくなり、一斉に駆けだす。
それによって、[Team S]は次なるバトルを繰り広げてゆく。
なお、サキのリキャストタイムは、まだ終わっていない…。
▽
モンスターを倒しきったパーティーが、各ポーションで回復する。
シューラたちから見て右側の壁には穴があった。
ここの鉱夫らが掘ったものだろう。
そちらへと視線を送ったシリウスが、
「移動すっか。」
このように勧めた事で、誰もが足を運ぶ……。
それまでと同様に、通路の天井と両脇は丸太で補強されている。
こうした所を通過したら、さっきと似たような空間に出た。
違いがあるとすれば、15個ぐらいの[木製宝箱]が点在していることだろう。
だいたいではあるが、どれも“幅60㎝×奥40㎝×高さ35㎝”と大きめのサイズ感だ。
「金銀財宝とか入っているのかしら??」
スイが首を傾げたところ、
「どれどれぇ~?」
“武闘家のサイザー”が最も近い宝箱へと歩く。
特にシューラとソソが〝ワクワク〟するなか、その箱をサイザーが開ける。
次の瞬間、捕食しようとジャンプしながら襲ってきた。
お約束の[ミミック]である。
「ぅおッ??!」
慌てたサイザーは、体勢が悪いままバックステップで躱し、尻餅を着く。
他の皆も〝宝箱がモンスターだった〟という事態に目を丸くしている。
一方のミミックは宙を〝ガシンッ!!〟と噛んだ。
これに反応したらしい別の魔物たちも、蓋、というか…、口を〝ガシャッ!ガシャッ!〟と開閉しつつ、跳びはねて、[Team S]に向かって来る。
サイザーは、自分を食べようとするミミックの底を、
「にゃろうッ!!」
右足で蹴った。
そのモンスターが地面に背を叩き付けられた隙に、サイザーが立ち上がる。
残る14個が距離を詰めてくるなか、仰向けになっているミミックは〝カタカタカタカタ〟と動いていた。
まるでジタバタするみたいに。
どうやら自力では起きられないようだ。
〝ハッ!〟としたシリウスが、
「全員、戦闘に移れ!!」
このように指示したことで、魔物らとのバトルを展開していくシューラ達であった―。
そのNPCを護るために。
こうしたなか、他のメンバーは“1M級の蟻”と戦いだした。
迫り来る約25数のアリ達を、“少女剣士のシューラ”などが迎え撃っている。
魔物らを“鉱夫の親方”に近づけまいと、それぞれ[武器]を振るう。
ちなみに、“アーチャーのサザミン”は矢を射り、“ガンナーのスイ”は発砲していた。
“少年黒魔術士のソソ”は、狙いを定めて、直径15㎝の【アイスボール】を放つ。
こういった状況で、“白魔術士のセイラン”と“召喚士のサキ”が[マジックワンド]を払ったり突きだす。
どちらも、[鋼の柄]は1.5Mの長さがあり、先端に[半球体のクリスタル]が付属している。
ただし、セイランのほうのクリスタルは透明で、サキのは黄色だ。
ともあれ。
着実にモンスターらを仕留めていく[Team S]だった……。
▽
シューラたちは、開けた空間の奥にあった[一本道]を歩いている。
その“緩やかな坂”を暫し下ったら、再び[木製の階段]が設置されていた。
今回の物は[踊り場]もあり、一同は左へと折れ、次の層に向かう。
ここからまた道を進んだところ、新たに開けた場所となる。
そこは、[中くらいの原石]が幾つか生えており、なかなかに明るい。
こうしたエリアには“ダークマウス.Jr”が見受けられた。
およそ20匹の魔物が、シューラ達に気づくなり、一斉に駆けだす。
それによって、[Team S]は次なるバトルを繰り広げてゆく。
なお、サキのリキャストタイムは、まだ終わっていない…。
▽
モンスターを倒しきったパーティーが、各ポーションで回復する。
シューラたちから見て右側の壁には穴があった。
ここの鉱夫らが掘ったものだろう。
そちらへと視線を送ったシリウスが、
「移動すっか。」
このように勧めた事で、誰もが足を運ぶ……。
それまでと同様に、通路の天井と両脇は丸太で補強されている。
こうした所を通過したら、さっきと似たような空間に出た。
違いがあるとすれば、15個ぐらいの[木製宝箱]が点在していることだろう。
だいたいではあるが、どれも“幅60㎝×奥40㎝×高さ35㎝”と大きめのサイズ感だ。
「金銀財宝とか入っているのかしら??」
スイが首を傾げたところ、
「どれどれぇ~?」
“武闘家のサイザー”が最も近い宝箱へと歩く。
特にシューラとソソが〝ワクワク〟するなか、その箱をサイザーが開ける。
次の瞬間、捕食しようとジャンプしながら襲ってきた。
お約束の[ミミック]である。
「ぅおッ??!」
慌てたサイザーは、体勢が悪いままバックステップで躱し、尻餅を着く。
他の皆も〝宝箱がモンスターだった〟という事態に目を丸くしている。
一方のミミックは宙を〝ガシンッ!!〟と噛んだ。
これに反応したらしい別の魔物たちも、蓋、というか…、口を〝ガシャッ!ガシャッ!〟と開閉しつつ、跳びはねて、[Team S]に向かって来る。
サイザーは、自分を食べようとするミミックの底を、
「にゃろうッ!!」
右足で蹴った。
そのモンスターが地面に背を叩き付けられた隙に、サイザーが立ち上がる。
残る14個が距離を詰めてくるなか、仰向けになっているミミックは〝カタカタカタカタ〟と動いていた。
まるでジタバタするみたいに。
どうやら自力では起きられないようだ。
〝ハッ!〟としたシリウスが、
「全員、戦闘に移れ!!」
このように指示したことで、魔物らとのバトルを展開していくシューラ達であった―。
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