Arousal of NPC‘s

ネコのうた

文字の大きさ
上 下
58 / 100
Chapter 1/最初の国

№58 来襲➄

しおりを挟む
脇道にて――。
そこに居た魔物らを[オクシーズ]が倒しきった。
同じタイミングで、[Teamチーム Zゼット]が小走りで寄ってくる。
こうした流れにて、頭上に“金色のダイヤマーク”が現れたオグリアーへと、
「あの?」
「いいかな??」
ザイラが声をかけた。
すると、
「おや?」
「さっき、大通りで会った……。」
「もしかして、考え直してくれたのかな??」
「だとしら、改めて提案させてもらおう。」
そのように告げたオグリアーが、[画面]を操作したのである。
これによって、ザイラの眼前にも[横長の画面]が展開された。
そこには…、
    オクシーズが共闘を申請しましたが、パーティーのリーダーが不在です。
    あなたが代行するか、他の人に頼むか、選んでください。
    ・自分が代理を務める
    ・別のメンバーに任せる
と表記されていたのだ。
内容を伝えたザイラに、
「じゃあ、よろしく。」
ゼシューが笑顔で返す。
〝うん〟と頷いたザイラが、“自分が代理を務める”という文字に指先で触れたことで、
「……、それでは、一緒に北門へ向かおう。」
こう喋ってくるオグリアーであった。



[Team Sエス]は、第四陣と戦っている。
魔物は総勢で42匹だ。
サキがリキャストタイムの真っただ中のため、いささかバトルに難儀していた。
それでも、こっち・・・の[オクシーズ]のおかげで、不利という訳ではない。
結果、徐々にではあるものの、モンスター集団を確実に押していくシューラたちだった。



ポーション類のアイテムを買い揃えた[Team Kケイ]が、広場に【テレポート】する。
すると、キエラの[画面]が自動的に開き、
    イベントに参加しますか?
    ・YES
    ・NO
そのように書かれていた。
これを教えて、
「いぃんだよねぇ??」
首を軽く傾げながら質問したキエラに、
「勿論だよぉ。」
クーガが〝ニッコリ〟する。
そうして、キエラ達もクエストに挑むのであった。



“昆虫のモンスターグループ”を殲滅した[Team S]が、揃って〝ふぅ――〟と息を吐く。
この最中さなかに、[オクシーズ]は、再び北上しながら、フォーメーションを整えだす。
「俺らも行こうぜ。」
サイザーに促され、シューラたちも歩きだした…。

“大通り”を進みつつ、後ろを振り返ったシリウスが、
「サキ、召喚は?」
そのように尋ねる。
「もう使えるから、次は大丈夫だよ。」
こうサキが答えたところ、
「いつまで戦闘が続くのか不明なため、ここは一旦、様子を窺ったがよいのではないか??」
一列目のソリュウが意見した。
「あぁー、確かに。」
理解を示して、
「取り敢えず、温存しとくのがいいかもね。」
そう述べたサーガである……。

あれから、どうにか“第五陣”に勝利したシューラ達は、およそ1分後に、門あたりに到着していた。
周辺にはむくろとなった数十人の兵士が転がっている。
正面に視線を送り、
「アイツら…、魔人だな。」
ふと呟いたのは、シリウスだ。
北門の左右には、少年と少女が佇んでいた。
[Team S]から向かって、左斜め前が“女の子”であり、紫色のセミロングヘアをツインテールにしている。
反対側の“男の子”は、マッシュパーマのようだ。
どちらも背丈150㎝ぐらいの“魔人コンビ”が、宙に1Mほど浮いてゆくなか、魔物たちが門から侵入して来た。
すぐさま、
「ダクドニア!」
「リン!」
「ラウス!」
サキがサーヴァントを次々とぶ。
夜が訪れるなか、敵どもに備えて新たに身構える仲間たちだった―。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

最弱引き出しの逆襲 ― クラス転移したのはいいけど裏切られたけど実は最強だった件

ワールド
ファンタジー
俺、晴人は普通の高校生。だけど、ある日突然、クラス全員と一緒に異世界に飛ばされた。 そこで、みんなは凄い能力を手に入れた。炎を操ったり、風を呼んだり。でも、俺だけが"引き出し"なんていう、見た目にも無様な能力を授かった。戦いになんの役にも立たない。当然、俺はクラスの笑い者になった。 だけど、この"引き出し"、実はただの引き出しではなかった。この中に物を入れると、時間が経つにつれて、その物が成長する。最初は、その可能性に気づかなかった。 でも、いつしか、この能力がどれほどの力を秘めているのかを知ることになる。 クラスメイトたちからは裏切られ、孤立無援。でも、俺の"引き出し"が、みんなが見落としていた大きな脅威に立ち向かう唯一の鍵だったんだ。知恵と工夫で困難を乗り越えて、俺は最弱から最強へと変貌する。 工夫次第で幾らでも強くなれる引き出し能力で俺は成りあがっていこう。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

隠れジョブ【自然の支配者】で脱ボッチな異世界生活

破滅
ファンタジー
総合ランキング3位 ファンタジー2位 HOT1位になりました! そして、お気に入りが4000を突破致しました! 表紙を書いてくれた方ぴっぴさん↓ https://touch.pixiv.net/member.php?id=1922055 みなさんはボッチの辛さを知っているだろうか、ボッチとは友達のいない社会的に地位の低い存在のことである。 そう、この物語の主人公 神崎 翔は高校生ボッチである。 そんなボッチでクラスに居場所のない主人公はある日「はぁ、こんな毎日ならいっその事異世界にいってしまいたい」と思ったことがキッカケで異世界にクラス転移してしまうのだが…そこで自分に与えられたジョブは【自然の支配者】というものでとてつもないチートだった。 そしてそんなボッチだった主人公の改生活が始まる! おまけと設定についてはときどき更新するのでたまにチェックしてみてください!

強奪系触手おじさん

兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...