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Chapter 1/最初の国
№56 来襲③
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“金髪の騎士”が、
「僕の名前は、オグリアー。」
「オクシーズというパーティーのリーダーを務めている。」
「それにしても大変な事になったね。」
「帝都が魔物の群れに襲撃されるとは…。」
「おそらくだけど、先ほど倒したのは第一陣といったところだと思う。」
「そのため、これより、第二陣、第三陣、と、続いてくるのが予想される。」
「きっと、戦闘が厳しくなるだろうね……。」
「そこで、どうだろう?」
「生き残るためにも協力しないかい??」
こう提案して、開いた[画面]を操作した。
すると、シリウスの正面にも[横長の画面]が出現する。
そこには…、
オクシーズが共闘を申請しました。
承諾しますか?
・YES
・NO
と書かれている。
メンバーに内容を伝えたシリウスが、
「手ぇ組んで、いいよな??」
このように尋ねた。
それに、全員が頷く。
シリウスが“右の人差し指”で[YES]に触れたら、
「……、ありがとう。」
「では、大通りの左側を僕らが受け持つので、右側は君たちに頼むよ。」
こう喋った“NPC”が、兜を被り直し、北へと歩き始める。
彼の仲間が続くなか、[Team S]もまた進みだした…。
およそ1分後。
“オグリアー”の読みどおり、南下するモンスター集団と対峙したのである。
それらは、やはり、1M級~3M級の“蟷螂/蟻/蠍/蜘蛛/蛾/蜂”だが、さっきよりも1体ずつ多いみたいだ。
こうして、再びのバトルに突入していくシューラ達だった。
▽
[Team Z]も、オクシーズに遭遇している。
しかし、
「はんッ!」
「別にテメェらの助けなんざいらねぇんだよ!!」
「答えは“NO”だ!」
ゾースは、オグリアーの誘いを断った。
「……、そうか。」
「残念だが、仕方ない。」
「もしかすると魔物は脇道にも侵入しているかもしれないから、僕らは巡回してみるよ。」
そのように返した“金髪の騎士”に、
「ふん!!」
「好きにしやがれ!」
“赤髪の戦士”が捨て台詞を吐く。
これに、ゾース以外の[Team Z]が、アイコンタクトを取り合う…。
▽
シューラたちが“第二陣”にも勝利したところで、オグリアーの頭に改めて[金色のダイヤマーク]が現れる。
「どうかしたか?」
シリウスが尋ねてみたら、
「幾つかの建物から火の手が上がっている。」
「民衆が犠牲になっているのだろう。」
「救出に行きたいところだけど、北門を解決しないと被害が拡大しかねない。」
「非常に辛いけれども、横道に関しては他の冒険者らや兵士に任せるとしよう。」
そう語るオグリアーであった。
更に1分ほどが経っている。
またしても同じ面子のモンスター達が向かって来ていた。
新たに一数ずつ増えているみたいだ。
要は、各種六匹の、計三十六体である。
「こういう展開になるとは……。」
「なかなか骨が折れるわい。」
ふと独り言を口にした“武士のソリュウ”に、
「まったくだ。」
“武闘家のサイザー”が苦笑いした。
「さ、集中しよう。」
“シールダーのシリウス”が指示したことで、誰もが構えてゆくなか、リキャストタイムを終えているサキが順次サーヴァントを召喚してゆく…。
“第三陣”を殲滅し、〝ふぅ〟と息を吐いた“騎士のサーガ”が、
「ポーション類を買い込んでおいたのは正解だったみたいだね。」
「門まではあと半分ぐらいありそうだから、まだバトルは終わらないだろうし。」
このように述べ、皆が相槌を打つ。
そうして、北上を再開する[二組のパーティー]だった―。
「僕の名前は、オグリアー。」
「オクシーズというパーティーのリーダーを務めている。」
「それにしても大変な事になったね。」
「帝都が魔物の群れに襲撃されるとは…。」
「おそらくだけど、先ほど倒したのは第一陣といったところだと思う。」
「そのため、これより、第二陣、第三陣、と、続いてくるのが予想される。」
「きっと、戦闘が厳しくなるだろうね……。」
「そこで、どうだろう?」
「生き残るためにも協力しないかい??」
こう提案して、開いた[画面]を操作した。
すると、シリウスの正面にも[横長の画面]が出現する。
そこには…、
オクシーズが共闘を申請しました。
承諾しますか?
・YES
・NO
と書かれている。
メンバーに内容を伝えたシリウスが、
「手ぇ組んで、いいよな??」
このように尋ねた。
それに、全員が頷く。
シリウスが“右の人差し指”で[YES]に触れたら、
「……、ありがとう。」
「では、大通りの左側を僕らが受け持つので、右側は君たちに頼むよ。」
こう喋った“NPC”が、兜を被り直し、北へと歩き始める。
彼の仲間が続くなか、[Team S]もまた進みだした…。
およそ1分後。
“オグリアー”の読みどおり、南下するモンスター集団と対峙したのである。
それらは、やはり、1M級~3M級の“蟷螂/蟻/蠍/蜘蛛/蛾/蜂”だが、さっきよりも1体ずつ多いみたいだ。
こうして、再びのバトルに突入していくシューラ達だった。
▽
[Team Z]も、オクシーズに遭遇している。
しかし、
「はんッ!」
「別にテメェらの助けなんざいらねぇんだよ!!」
「答えは“NO”だ!」
ゾースは、オグリアーの誘いを断った。
「……、そうか。」
「残念だが、仕方ない。」
「もしかすると魔物は脇道にも侵入しているかもしれないから、僕らは巡回してみるよ。」
そのように返した“金髪の騎士”に、
「ふん!!」
「好きにしやがれ!」
“赤髪の戦士”が捨て台詞を吐く。
これに、ゾース以外の[Team Z]が、アイコンタクトを取り合う…。
▽
シューラたちが“第二陣”にも勝利したところで、オグリアーの頭に改めて[金色のダイヤマーク]が現れる。
「どうかしたか?」
シリウスが尋ねてみたら、
「幾つかの建物から火の手が上がっている。」
「民衆が犠牲になっているのだろう。」
「救出に行きたいところだけど、北門を解決しないと被害が拡大しかねない。」
「非常に辛いけれども、横道に関しては他の冒険者らや兵士に任せるとしよう。」
そう語るオグリアーであった。
更に1分ほどが経っている。
またしても同じ面子のモンスター達が向かって来ていた。
新たに一数ずつ増えているみたいだ。
要は、各種六匹の、計三十六体である。
「こういう展開になるとは……。」
「なかなか骨が折れるわい。」
ふと独り言を口にした“武士のソリュウ”に、
「まったくだ。」
“武闘家のサイザー”が苦笑いした。
「さ、集中しよう。」
“シールダーのシリウス”が指示したことで、誰もが構えてゆくなか、リキャストタイムを終えているサキが順次サーヴァントを召喚してゆく…。
“第三陣”を殲滅し、〝ふぅ〟と息を吐いた“騎士のサーガ”が、
「ポーション類を買い込んでおいたのは正解だったみたいだね。」
「門まではあと半分ぐらいありそうだから、まだバトルは終わらないだろうし。」
このように述べ、皆が相槌を打つ。
そうして、北上を再開する[二組のパーティー]だった―。
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