54 / 94
Chapter 1/最初の国
№54 来襲①
しおりを挟む
PM17:30頃に新しい装備品などを買い揃えた[Team D]は、 要塞奪還のクエストを受注し、“西の町”に【テレポート】した。
▽
およそ30分後には、[Team K]も同じ行動を取っている。
▽
PM18:55あたりに換金所で不用品を売却した[Team S]は、道具屋でポーションなどを購入した。
そうして、4分ぐらいが経ち、“中央の円形広場”へと【テレポーテーション】したのである。
ちなみに、こちらの現在は“午前”らしい…。
広場の北側たりで、
「おぉー。」
「割かし人が集まってるな。」
独り言かのように呟いたのは、40代半ばで“銀色短髪・緑の瞳・顎髭・黒肌”のサイザーだ。
いささか南の位置には、“ボサボサ赤髪”で30代前半のゾースら[Team Z]が見受けられる。
ここから少し離れた東に、10代半ばで“黒色ボブショート・緑の瞳・褐色肌”のダイナーたち[Team D]が現れた。
どうやら、クエストを達成したらしく、
「まだ始まってなかったみたいだね。」
“一本に束ねたホワイトゴールドのセミロングヘア・青い瞳・白肌”といった60歳くらいのダニューラが、口を開く。
そうした状況で、各パーティ―のリーダーとソロプレイヤーたちの眼前に[横長の薄型画面]が自動的に展開される。
ここには、
イベントに参加しますか?
・YES
・NO
と表記されていた。
それを伝えた30代前半で“金髪オールバック・青い瞳・白肌”のシリウスが、
「いくぞ。」
メンバーを窺う。
[Team S]の皆が頷いたことで、シリウスは人差し指で“YES”に触れたのである。
すると、全員の視界が暗くなった。
誰もが〝え??〟と驚いた2秒後に、元に戻る。
“一本に束ねたセミロング&鼻の下と顎の髭が白髪交じり・黒い瞳・黄色肌”で60代半ばのソリュウが、周りを確認して、
「……、通常のNPCがウロウロしておるだけで、他の冒険者らがおらんな。」
「どうなっとるんじゃ?」
疑問を呈した。
「…………。」
「〝それぞれに転送された〟らしい。」
こう述べた10代前半で“金髪セミロング・青い瞳・白肌”のシューラに、仲間が揃って〝んん~??〟といった感じで首を傾げる。
そのタイミングで、帝都の北側と東側から何個もの“警鐘”が鳴りだした。
町や村もそうだが、[見張り台]が建てられており、これに[鐘]が設置されている。
都は特に数が多い。
何はともあれ。
幾重にも響く鐘の音に、中央広場に居たNPCが慌てだし四方八方へと走って避難しだす。
こうした異様さに全員が戸惑うなか、再びシリウスの目の前に[画面]が出現した。
「“緊急クエスト”って書かれてる。」
「“ノースイーストギルド”からだ。」
「〝北東より魔物の大群がフラルン帝都に向かって来ました〟〝衛兵達によれば敵集団は二手に分かれ北と東の門に迫っているとの事です〟〝冒険者の方々はどちらかに赴き兵士に加勢してください〟〝都の陥落を阻止するために何卒よろしくお願い致します〟と…。」
読み終えたシリウスが、
「どっちに行く?」
シューラに尋ねる。
「こっちのほうが近いから、北で。」
それによって、
「じゃあ、出発するぞ。」
メンバーを促すシリウスだった。
▽
「北門を目指すぞ!」
「テメェら、オレ様に付いて来い!!」
このように命令して、先頭を〝ズカズカ〟と進みだしたのは、ゾースだ。
傲慢なリーダーの背後で、他の者らが目配せしている……。
▽
「なんとなくだけど、東に向かいましょうか。」
そう告げたのは、ダイナーであった。
この意見に、誰もが無言で首を縦に振る。
かくして、それぞれが、帝都を防衛すべく動きだすのだった―。
▽
およそ30分後には、[Team K]も同じ行動を取っている。
▽
PM18:55あたりに換金所で不用品を売却した[Team S]は、道具屋でポーションなどを購入した。
そうして、4分ぐらいが経ち、“中央の円形広場”へと【テレポーテーション】したのである。
ちなみに、こちらの現在は“午前”らしい…。
広場の北側たりで、
「おぉー。」
「割かし人が集まってるな。」
独り言かのように呟いたのは、40代半ばで“銀色短髪・緑の瞳・顎髭・黒肌”のサイザーだ。
いささか南の位置には、“ボサボサ赤髪”で30代前半のゾースら[Team Z]が見受けられる。
ここから少し離れた東に、10代半ばで“黒色ボブショート・緑の瞳・褐色肌”のダイナーたち[Team D]が現れた。
どうやら、クエストを達成したらしく、
「まだ始まってなかったみたいだね。」
“一本に束ねたホワイトゴールドのセミロングヘア・青い瞳・白肌”といった60歳くらいのダニューラが、口を開く。
そうした状況で、各パーティ―のリーダーとソロプレイヤーたちの眼前に[横長の薄型画面]が自動的に展開される。
ここには、
イベントに参加しますか?
・YES
・NO
と表記されていた。
それを伝えた30代前半で“金髪オールバック・青い瞳・白肌”のシリウスが、
「いくぞ。」
メンバーを窺う。
[Team S]の皆が頷いたことで、シリウスは人差し指で“YES”に触れたのである。
すると、全員の視界が暗くなった。
誰もが〝え??〟と驚いた2秒後に、元に戻る。
“一本に束ねたセミロング&鼻の下と顎の髭が白髪交じり・黒い瞳・黄色肌”で60代半ばのソリュウが、周りを確認して、
「……、通常のNPCがウロウロしておるだけで、他の冒険者らがおらんな。」
「どうなっとるんじゃ?」
疑問を呈した。
「…………。」
「〝それぞれに転送された〟らしい。」
こう述べた10代前半で“金髪セミロング・青い瞳・白肌”のシューラに、仲間が揃って〝んん~??〟といった感じで首を傾げる。
そのタイミングで、帝都の北側と東側から何個もの“警鐘”が鳴りだした。
町や村もそうだが、[見張り台]が建てられており、これに[鐘]が設置されている。
都は特に数が多い。
何はともあれ。
幾重にも響く鐘の音に、中央広場に居たNPCが慌てだし四方八方へと走って避難しだす。
こうした異様さに全員が戸惑うなか、再びシリウスの目の前に[画面]が出現した。
「“緊急クエスト”って書かれてる。」
「“ノースイーストギルド”からだ。」
「〝北東より魔物の大群がフラルン帝都に向かって来ました〟〝衛兵達によれば敵集団は二手に分かれ北と東の門に迫っているとの事です〟〝冒険者の方々はどちらかに赴き兵士に加勢してください〟〝都の陥落を阻止するために何卒よろしくお願い致します〟と…。」
読み終えたシリウスが、
「どっちに行く?」
シューラに尋ねる。
「こっちのほうが近いから、北で。」
それによって、
「じゃあ、出発するぞ。」
メンバーを促すシリウスだった。
▽
「北門を目指すぞ!」
「テメェら、オレ様に付いて来い!!」
このように命令して、先頭を〝ズカズカ〟と進みだしたのは、ゾースだ。
傲慢なリーダーの背後で、他の者らが目配せしている……。
▽
「なんとなくだけど、東に向かいましょうか。」
そう告げたのは、ダイナーであった。
この意見に、誰もが無言で首を縦に振る。
かくして、それぞれが、帝都を防衛すべく動きだすのだった―。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる