Arousal of NPC‘s

ネコのうた

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Chapter 1/最初の国

№47 WWにおける設定⑨

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遺跡の地下にたむろしていた魔物らも殲滅した[イッチューズ]は、奥へと進み、“謎の司祭”に遭遇している。
調査員の団長と会話を交わした司祭が、
「では、自分は他にも用があるので、これにて失礼する。」
アイテムを用いた事で、全身を“半透明で金色の球体”に包まれた。
次の瞬間、〝パッ〟と消える男性であった。
 
「あの司祭、顔の殆どが隠れていたので、はっきりとは分からなかったけど…、肌が灰色じゃなかったかい??」
調査団の女性が疑問を呈したところ、
「魔人ということか?」
小太りの男が首を傾げたのである。
「まさか、そんな……。」
痩せている男性が、いぶかしがったタイミングで、
「まぁ、なんにせよ、城に戻って、お偉がたに報告するとしよう。」
団長が話しを纏めた。
先程の司祭と同じ“直径10㎝×厚み5㎝”の道具を出して、右のてのひらに乗せ、
「それでは、儂らは外で待っておるから、お前さんがたも帰還の羅針盤を持っておるのであれば、それを作動させるがよい。」
こう述べた団長は、仲間と共に“球体”によって、いなくなったのである。
 
「さっきの司祭はって事ぉ??」
誰ともなく尋ねたエイトに、
「まだ分からないけど、可能性は高そうだね。」
クマッシーが告げた。
「あの扉、どうするの?」
「鍵を探さないといけないのよね??」
そうしたセブンの質問には、
「後々、入手できるんだと思う。」
「だから、今は、放っとくしかないね。」
ニケが答える。
この間に自身の[アイテムボックス]を確認していたヤトが、
「おし、あった!」
「やっぱ、購入しといて正解だったみたいだなッ。」
[羅針盤]を出現させて、
「じゃ、外に戻ろうぜ!!」
皆に声をかけた。
ちなみに、ヤト達は、再びレベルが1つずつ上がったみたいだ…。
 
 

その頃――。
 
〝褐色肌のイケメン女子ことダイナー〟たち[Teamチーム Dディー]は“神殿の礼拝堂”まで来ている。
 
〝ボサボサ赤髪のゾース〟ら[Team Zゼット]は、一旦お開きにしたようだ。
 
〝金髪ロングあざとかわいい系のキエラ〟などイチャつく事が多い[Team Kケイ]は“闘技場”で勝利を収め、ギルドの正面あたりに【テレポート】していた。
 
〝金髪オールバックのシリウス〟がリーダーを務める[Team Sエス]は、都の不良どもがいる“中央広場”を目指している。
 
どれもこれもが、黄昏時たそがれどきのことだった……。
 
 

“中学生六人組”は[ノースイースト北東ギルド]に訪れている。
“証明書”をチェックした[男性NPC]が、
「本物に間違いないようですね。」
「暫く、お待ちください。」
カウンターに24枚の金貨を置いていった。
「そんじゃあ、4枚ずつな。」
ヤトが通過を掴んだら、
「ところで、新たな依頼が発注されているのですが…、よろしければ、お受けになりませんか?」
[窓口の男性]が改めて喋ったのである。
「追加クエストか。」
ふと呟いたニケに、
「どういう事??」
カリンが訊ねた。
「ある条件をクリアーしないと提示されないのがあるんだ。」
「今回のは〝遺跡のクエストを達成する〟ってとこだろう。」
「多分、あの怪しい司祭に遭遇しないと発生しないんじゃないかな?」
ニケが推測したところ、
「きっと、そうだろうね。」
〝うん うん〟と頷いたクマッシーである。
ヤトが金貨を配りつつ、
「ま、とりあえず、詳しく聞いてみようぜ。」
そのように促す。
こうした意見に賛成するメンバーであった…。
 
“要塞”に関する情報を得て、
「んんー。」
「……、今度こそ装備品を買い替えといたが、いいだろうな。」
そう考えたヤトに、
「期限はゲーム内で四日だろ。」
「で。」
「“西の町”からだと二日で辿り着けるんだったら、受注後に店を回っても余裕じゃないか??」
「換金所も含めて。」
ニケが伝える。
〝ふむ〟と納得したらしいヤトは、
「よしッ。」
「それでいこう!」
と方針を定めるのだった―。
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