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Chapter 1/最初の国
№19 WWにおける設定➄
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〝はぁ――っ〟と息を吐いたヤトが、
「どうにか勝てたな。」
後ろを振り向きながら〝ニコッ〟とする。
これにつられるかのように、メンバーが揃って〝ふぅー〟と安堵した。
あれから、 [イッチューズ]は、初陣を勝利で飾ることが出来たのである。
「ヤト。」
「一時期グッタリしてたみたいだけど…、〝戦闘不能になりかけた〟ってわけ?」
セブンが首を傾げたところ、
「あー、ネズミに“クリティカルダメージ”くらったときか……。」
「ま、そうだな。」
「ヒットポイントが残り少なくなると、あまり体が動かなくなるんだ。」
「でも、HPを回復してくれるポーションや魔法を使えば、元気になるぜ。」
そのように説明するリーダーだった。
「ヤトもニケも痛そうだったけど、ああいうのって大丈夫なの??」
素朴な疑問を投げかけたエイトに、
「痛覚とかに関しては、致命傷であっても、現実よりもかなり軽減されているよ。」
こう伝えたクマッシーが、
「んー、…、強めの“しっぺ”や“デコピン”ぐらいかな?」
「ね??」
仲間の【戦士】に確認したのである。
それを、
「ああ、そうだな。」
ニケが肯定した流れで、
「温度や味覚とかは、過去作と同じで、本物そのものなんだろうけど。」
このように推測した。
「ん?」
「“ポーション”て、味がするの??」
カリンが尋ねたら、
「いや、そうじゃなくって。」
「料理店での飲食が可能なんだよ。」
「お腹は溜まらないけどね。」
クマッシーが教えたのである。
女性陣が〝へぇ―〟と興味津々になったところで、
「とりあえず進もうぜ。」
パーティーを促すヤトであった……。
▽
数分が経ち、夜を迎えた。
【黒魔術士】のソソが足を止めて〝フ〟と空を見上げつつ、
「お月さま、昨日と形が変わってるねぇ。」
何気なく口にしたのである。
「あぁ、そうだな。」
頷いた【シールダー】たるシリウスが、
「なんでだ??」
【剣士】のシューラに視線を送った。
「…………。」
暫く考えて、
「“十六夜”ていうらしい。」
「明日以降も徐々に欠けていって、その後は満ちていくらしいんだけど…、詳しい事は分からない。」
「なので……、月がどうなっていくのか、楽しみにしてよう。」
そう告げたシューラに、
「うん!!」
笑顔で応じるソソだった。
誰もが和んでいたところ、
「来たよ。」
「新たな敵が。」
こう知らせたのは【アサシン】であるシエルだ。
「シリウス!」
【騎士】のサーガに声をかけられ、
「おう!!」
「皆、いつものフォーメーションで頼んだぜ!」
周囲に指示を出すリーダーであった。
▽
空の星々に、
「すっごい、きれぇ~い。」
エイトが感嘆する。
「ほんと…、まるで銀河よねぇ、これは。」
そのように続いたのは、セブンだ。
「都でヤトが言っていたとおりね。」
カリンが述べたら、
「だろぉーう?」
どこか得意気になるヤトだった。
だが、すぐに真顔となって、
「まぁ、建物や人が多い場所よりも自然のほうが〝空気が澄んでる〟ってことなんだろうけど……、なんか、描写がグレードアップしてるな、今作は。」
こう語ったのである。
脳内の記憶と比較したらしいニケが、
「確かにな。」
同意したタイミングで、
「あ!」
「流れ星!!」
クマッシーが南を指差した。
それによって、
「え?!」
カリンと、
「どこ!? どこ!!?」
セブンを軸に、騒ぎだした中学生たちである。
▽
翌朝――。
シューラ達は、[西の町]に到着していた。
なお、当初は1だったレベルが、個々で2~3になっているようだ。
東門を潜ったところで、
「儂らは南門で待っておるから、あとで再会するとしよう。」
「お前さんがたは準備を整えるがええ。」
このように喋った“団長”が、調査員らと共に〝シュンッ!〟と【テレポーテーション】したのである。
シリウスが[横長の超薄型画面]をオープンしつつ、
「じゃあ、まずは“換金所”に行くとすっか??」
シューラを窺う。
「ん。」
「それがいいと思う。」
彼女が返した事によって、【瞬間移動】を選択するリーダーであった。
一同は、町の[南西地区]に在る店先に【テレポート】している。
窓口にて、50代前半で黒髭の華奢な“男性NPC”に、
「いらっしゃい。」
「何を売ってくれるんだい?」
そう訊かれたシリウスが、[アイテムボックス]を開いて、ジュエルや、不要なアイテムを、処分していく…。
ちなみに、ピンク色で[歪な宝玉]は、大きさで“買い取り価格”が変わってくる。
直径10㎝で銀貨一枚、直径20㎝であれば銀貨二枚、直径30㎝は銀貨三枚、……、といった感じだ。
「合計で、金貨13枚と、銀貨4枚に、銅貨9枚になったが…、どうする??」
シリウスが質問したら、
「〝一人につき金貨1枚ずつにして、余りは全員で何かしらに活用する〟というのはダメかな?」
こうサーガが提案したのである。
「じゃあ、それで。」
承諾したシリウスが、
「各自のイベントリに、お金を送るから、チェックしてくれ。」
そのように伝えたのだった。
▽
あれから[北西地区]の“防具屋”に訪れている。
帝都の店に比べて面積は狭い。
むこうは40人分のスペースがあったが、こっちは20人程といったところだろう。
そんな屋内にて、[Team S]は、“商品一覧”に目を通していた。
「うぅ~む。」
「ポーションとかを補充することも考えた場合、俺たちに手が届きそうなのは“薄革”ぐらいだな。」
渋い表情となった【武闘家】たるサイザーに、
「身を護る物が無いよりはマシじゃろ。」
【武士】のソリュウが意見したら、パーティーメンバーが納得したのである。
かくして、銀貨5枚~8枚の品を購入していくシューラたちであった―。
「どうにか勝てたな。」
後ろを振り向きながら〝ニコッ〟とする。
これにつられるかのように、メンバーが揃って〝ふぅー〟と安堵した。
あれから、 [イッチューズ]は、初陣を勝利で飾ることが出来たのである。
「ヤト。」
「一時期グッタリしてたみたいだけど…、〝戦闘不能になりかけた〟ってわけ?」
セブンが首を傾げたところ、
「あー、ネズミに“クリティカルダメージ”くらったときか……。」
「ま、そうだな。」
「ヒットポイントが残り少なくなると、あまり体が動かなくなるんだ。」
「でも、HPを回復してくれるポーションや魔法を使えば、元気になるぜ。」
そのように説明するリーダーだった。
「ヤトもニケも痛そうだったけど、ああいうのって大丈夫なの??」
素朴な疑問を投げかけたエイトに、
「痛覚とかに関しては、致命傷であっても、現実よりもかなり軽減されているよ。」
こう伝えたクマッシーが、
「んー、…、強めの“しっぺ”や“デコピン”ぐらいかな?」
「ね??」
仲間の【戦士】に確認したのである。
それを、
「ああ、そうだな。」
ニケが肯定した流れで、
「温度や味覚とかは、過去作と同じで、本物そのものなんだろうけど。」
このように推測した。
「ん?」
「“ポーション”て、味がするの??」
カリンが尋ねたら、
「いや、そうじゃなくって。」
「料理店での飲食が可能なんだよ。」
「お腹は溜まらないけどね。」
クマッシーが教えたのである。
女性陣が〝へぇ―〟と興味津々になったところで、
「とりあえず進もうぜ。」
パーティーを促すヤトであった……。
▽
数分が経ち、夜を迎えた。
【黒魔術士】のソソが足を止めて〝フ〟と空を見上げつつ、
「お月さま、昨日と形が変わってるねぇ。」
何気なく口にしたのである。
「あぁ、そうだな。」
頷いた【シールダー】たるシリウスが、
「なんでだ??」
【剣士】のシューラに視線を送った。
「…………。」
暫く考えて、
「“十六夜”ていうらしい。」
「明日以降も徐々に欠けていって、その後は満ちていくらしいんだけど…、詳しい事は分からない。」
「なので……、月がどうなっていくのか、楽しみにしてよう。」
そう告げたシューラに、
「うん!!」
笑顔で応じるソソだった。
誰もが和んでいたところ、
「来たよ。」
「新たな敵が。」
こう知らせたのは【アサシン】であるシエルだ。
「シリウス!」
【騎士】のサーガに声をかけられ、
「おう!!」
「皆、いつものフォーメーションで頼んだぜ!」
周囲に指示を出すリーダーであった。
▽
空の星々に、
「すっごい、きれぇ~い。」
エイトが感嘆する。
「ほんと…、まるで銀河よねぇ、これは。」
そのように続いたのは、セブンだ。
「都でヤトが言っていたとおりね。」
カリンが述べたら、
「だろぉーう?」
どこか得意気になるヤトだった。
だが、すぐに真顔となって、
「まぁ、建物や人が多い場所よりも自然のほうが〝空気が澄んでる〟ってことなんだろうけど……、なんか、描写がグレードアップしてるな、今作は。」
こう語ったのである。
脳内の記憶と比較したらしいニケが、
「確かにな。」
同意したタイミングで、
「あ!」
「流れ星!!」
クマッシーが南を指差した。
それによって、
「え?!」
カリンと、
「どこ!? どこ!!?」
セブンを軸に、騒ぎだした中学生たちである。
▽
翌朝――。
シューラ達は、[西の町]に到着していた。
なお、当初は1だったレベルが、個々で2~3になっているようだ。
東門を潜ったところで、
「儂らは南門で待っておるから、あとで再会するとしよう。」
「お前さんがたは準備を整えるがええ。」
このように喋った“団長”が、調査員らと共に〝シュンッ!〟と【テレポーテーション】したのである。
シリウスが[横長の超薄型画面]をオープンしつつ、
「じゃあ、まずは“換金所”に行くとすっか??」
シューラを窺う。
「ん。」
「それがいいと思う。」
彼女が返した事によって、【瞬間移動】を選択するリーダーであった。
一同は、町の[南西地区]に在る店先に【テレポート】している。
窓口にて、50代前半で黒髭の華奢な“男性NPC”に、
「いらっしゃい。」
「何を売ってくれるんだい?」
そう訊かれたシリウスが、[アイテムボックス]を開いて、ジュエルや、不要なアイテムを、処分していく…。
ちなみに、ピンク色で[歪な宝玉]は、大きさで“買い取り価格”が変わってくる。
直径10㎝で銀貨一枚、直径20㎝であれば銀貨二枚、直径30㎝は銀貨三枚、……、といった感じだ。
「合計で、金貨13枚と、銀貨4枚に、銅貨9枚になったが…、どうする??」
シリウスが質問したら、
「〝一人につき金貨1枚ずつにして、余りは全員で何かしらに活用する〟というのはダメかな?」
こうサーガが提案したのである。
「じゃあ、それで。」
承諾したシリウスが、
「各自のイベントリに、お金を送るから、チェックしてくれ。」
そのように伝えたのだった。
▽
あれから[北西地区]の“防具屋”に訪れている。
帝都の店に比べて面積は狭い。
むこうは40人分のスペースがあったが、こっちは20人程といったところだろう。
そんな屋内にて、[Team S]は、“商品一覧”に目を通していた。
「うぅ~む。」
「ポーションとかを補充することも考えた場合、俺たちに手が届きそうなのは“薄革”ぐらいだな。」
渋い表情となった【武闘家】たるサイザーに、
「身を護る物が無いよりはマシじゃろ。」
【武士】のソリュウが意見したら、パーティーメンバーが納得したのである。
かくして、銀貨5枚~8枚の品を購入していくシューラたちであった―。
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