269 / 300
― 第六章・吉凶禍福 ―
第269話 揺籃期・転
しおりを挟む
[中型船]から出てきたのは、“ドワーフ×5”と“人間×4”だった。
そのドワーフの1人に、
「じいさんまで来たのか。」
“ニッショウの科技相”が、半ば呆れる。
「おう。」
「久しぶりだな、スリア。」
〝ニカッ〟と笑みを浮かべたドワーフは、
「まさか、儂の孫娘が、“GOD SLAYER’S”の一員になっただけではなく、新たな国の幹部になるとは…、驚きじゃわいッ!」
愉快そうに述べた流れで、
「話しは変わるが、エトンも来ておるぞ。」
「操縦席におるから、そろそろ降りてくるじゃろう。」
「あとで再会を楽しむといい。」
こう伝えたのであった。
何かを察したらしい“ルウェー財相”が、
「どなたです??」
それとなくスリアに質問する。
「あぁー、……、前に教えたアタシの恋人だ。」
この答えに、〝ほほぉう☆〟と瞳を輝かせるルウェーだった…。
[広間]にて。
やはり、調印に関する話しがなされていく。
ハーリマーからの使者達のなかには、“国主の息子”もいた。
40代後半くらいの容姿だが、実年齢は不明だ。
鼻と顎の“髭”は、短い。
“ショートヘア”に“眉”も含めて、体毛はライトブラウンである。
目の色はブルーグレーみたいだ。
ちなみに、スリアの祖父こと“ウェル”は、髭が長い。
それは、“オールバックの髪”などと同じく、ダークブラウンである。
なお、瞳はグレーだ。
歳は70代半ばに見受けられる。
こちらは、混血のため、通常のドワーフよりは背が高かった。
とにもかくにも。
調印についての確認が行なわれてゆく……。
夜は、当然の如く、宴が催されている。
スリアは、“エトン”と語らっていた。
また、あちらこちらでも談笑がなされている…。
少なからず時間が過ぎた頃に、
「そう言えば、じいさん。」
「ある程度のミスリルが欲しいんだけど、今度、送ってくれないかな?」
「代金は必ず払うから。」
ふとスリアが窺う。
「ん??」
「構わんが……、何か作るのか?」
ウェルが尋ねたところ、
「まぁね。」
どこか嬉しそうに返す孫娘であった。
更には、
「でしたら、ついでに、大量の鉄鋼を頼んでもよろしいでしょうか??」
「〝ハーリマー産は上質〟との定評ですからね。」
「勿論、購入しますので。」
そのように“タリアノ宰相”も発注したのである…。
ドワーフなどが帰国して、半月ほどが経った。
この日の午後、紫蓮の[執務室]に、一人の男性城兵が訪れる。
そうして、二十歳ぐらいの兵士が、
「国主様がたに客人です。」
「なんでも“ピース・メーカーズ”と伝えれば分かるはずとの事でした。」
このように報告した。
それは、かつて、紫蓮らが、“レッドミノタウロス討伐”の際に、[砦]で知り合った少年少女である。
共に冒険した期間は短めではあったが、あの時のメンバーにとっては思い出深いものだった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
[スリアの恋人]
エトン
年齢:23歳(スリアと同い年)
身長:170㎝
髪型:ベージュ色のマッシュルームヘア
瞳:青色の細目
体型:華奢
性格:穏和
ジョブ:機工士
スキル:無
魔法:無
そのドワーフの1人に、
「じいさんまで来たのか。」
“ニッショウの科技相”が、半ば呆れる。
「おう。」
「久しぶりだな、スリア。」
〝ニカッ〟と笑みを浮かべたドワーフは、
「まさか、儂の孫娘が、“GOD SLAYER’S”の一員になっただけではなく、新たな国の幹部になるとは…、驚きじゃわいッ!」
愉快そうに述べた流れで、
「話しは変わるが、エトンも来ておるぞ。」
「操縦席におるから、そろそろ降りてくるじゃろう。」
「あとで再会を楽しむといい。」
こう伝えたのであった。
何かを察したらしい“ルウェー財相”が、
「どなたです??」
それとなくスリアに質問する。
「あぁー、……、前に教えたアタシの恋人だ。」
この答えに、〝ほほぉう☆〟と瞳を輝かせるルウェーだった…。
[広間]にて。
やはり、調印に関する話しがなされていく。
ハーリマーからの使者達のなかには、“国主の息子”もいた。
40代後半くらいの容姿だが、実年齢は不明だ。
鼻と顎の“髭”は、短い。
“ショートヘア”に“眉”も含めて、体毛はライトブラウンである。
目の色はブルーグレーみたいだ。
ちなみに、スリアの祖父こと“ウェル”は、髭が長い。
それは、“オールバックの髪”などと同じく、ダークブラウンである。
なお、瞳はグレーだ。
歳は70代半ばに見受けられる。
こちらは、混血のため、通常のドワーフよりは背が高かった。
とにもかくにも。
調印についての確認が行なわれてゆく……。
夜は、当然の如く、宴が催されている。
スリアは、“エトン”と語らっていた。
また、あちらこちらでも談笑がなされている…。
少なからず時間が過ぎた頃に、
「そう言えば、じいさん。」
「ある程度のミスリルが欲しいんだけど、今度、送ってくれないかな?」
「代金は必ず払うから。」
ふとスリアが窺う。
「ん??」
「構わんが……、何か作るのか?」
ウェルが尋ねたところ、
「まぁね。」
どこか嬉しそうに返す孫娘であった。
更には、
「でしたら、ついでに、大量の鉄鋼を頼んでもよろしいでしょうか??」
「〝ハーリマー産は上質〟との定評ですからね。」
「勿論、購入しますので。」
そのように“タリアノ宰相”も発注したのである…。
ドワーフなどが帰国して、半月ほどが経った。
この日の午後、紫蓮の[執務室]に、一人の男性城兵が訪れる。
そうして、二十歳ぐらいの兵士が、
「国主様がたに客人です。」
「なんでも“ピース・メーカーズ”と伝えれば分かるはずとの事でした。」
このように報告した。
それは、かつて、紫蓮らが、“レッドミノタウロス討伐”の際に、[砦]で知り合った少年少女である。
共に冒険した期間は短めではあったが、あの時のメンバーにとっては思い出深いものだった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
[スリアの恋人]
エトン
年齢:23歳(スリアと同い年)
身長:170㎝
髪型:ベージュ色のマッシュルームヘア
瞳:青色の細目
体型:華奢
性格:穏和
ジョブ:機工士
スキル:無
魔法:無
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最後に言い残した事は
白羽鳥(扇つくも)
ファンタジー
どうして、こんな事になったんだろう……
断頭台の上で、元王妃リテラシーは呆然と己を罵倒する民衆を見下ろしていた。世界中から尊敬を集めていた宰相である父の暗殺。全てが狂い出したのはそこから……いや、もっと前だったかもしれない。
本日、リテラシーは公開処刑される。家族ぐるみで悪魔崇拝を行っていたという謂れなき罪のために王妃の位を剥奪され、邪悪な魔女として。
「最後に、言い残した事はあるか?」
かつての夫だった若き国王の言葉に、リテラシーは父から教えられていた『呪文』を発する。
※ファンタジーです。ややグロ表現注意。
※「小説家になろう」にも掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる