GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第六章・吉凶禍福 ―

第248話 女子会・前編

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城内の“訓練場”には、[ゴッド・スレイヤーズ]の男性陣と全サーヴァントや、ラーザに近衛衆このえしゅうが、見受けられる。

くじ引きによって無作為に分かれた幾つかの小グループにて、模擬戦を行なうみたいだ。

ちなみに、武器は鉄製・・で、試合形式は総当たり・・・・、らしい…。


一方、女性陣は、[クレリックのルウェー]による呼びかけで、“客間”に集まっていた。

城の給仕に運んでもらった紅茶やクッキーを各自がたしなむなか、

「それで?」
「どのようなご用件です??」

ふと尋ねた[巫女の涼音すずね]に、

「以前、提案した、“恋バナ”に花を咲かせるためですよ。」

ルウェーが〝ふふふッ〟と笑みを零す。

「そのような約束をした覚えはないが?」

〝はて??〟と[くノ一の撫子なでしこ]が首を傾げたところ、

「ええ~?」
「なに言ってるんですかぁ。」
「もしかして、忘れてますぅー??」

やや不服そうにするルウェーだった。

「なんじゃ、つまらん。」
わらわは、そんなものより、美味い料理にこそ興味がある!!」

こう告げた[鬼姫の百桃星ももせ]に、

「まぁまぁ。」
「こないだ〝お風呂に皆で入る〟といった行為が苦手なのを我慢して付き合ったんですから、今度は私の要求に応じてくださいよ。」

ルウェーが〝ニコニコ〟しながら述べる。

「初めて会った頃に比べて積極的になったわね。」

いささか感心した[剣士のペイニー]が、

「ま、こういうのも、たまにはいいんじゃないかしら?」

周囲を窺った。

「さっすがぁあ。」
「分かっていらっしゃるぅ。」

嬉しそうにしたルウェーではあったものの、

「それじゃあ、まずは、主催者である貴女から白状しなさいよ。」

ペイニーに指名され、

「えッ??!」
「私ですか?」

〝ドキッ!!〟とさせられたようだ。

「確かに。」
「それがスジってもんだよな。」

[機工士のスリア]の援護にて、

「うぅ~ッ。」
「……、もともと〝最初はランソワさんに喋ってもらおう〟と予定していたんですけど。」

ルウェーが少なからず困惑する。

「はい??」
「何故、わたくしなのですか?」

[弓術士のランソワ]が〝キョトン〟としたところ、

「だって…、紫蓮しれんさんの事が好きそうでしたので。」

[妖怪ノ国]での経緯いきさつを語っていくルウェーであった……。


「成程。」
「それで“現在に至る”って訳ね。」

ペイニーを筆頭に、メンバーが納得する。

そうした流れで、

「独り言を漏らしていたなんて…。」
「うっかりです。」

どこか照れながらも穏やかに微笑むランソワだった。

優しい空気が漂うなか、

「でぇ??」
「ルウェーの“想い人”は誰なのかしら?」
「当然、いるわよね??」
「だから、こういう会を開いたんでしょうし。」

ペイニーが問い詰める。

逃れられない状況に〝むぅ~ッ〟と眉間にシワを寄せるクレリックであった―。
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