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― 第五章・魔の領域 ―
第197話 忍者マスター
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サーヴァントらを外に残した[ゴッド・スレイヤーズ]は、この一帯で最も大きな屋敷に足を踏み入れた。
玄関から上がったところで、木板づくりの廊下を〝ドタドタ〟と歩いてきた青年が、
「よう、撫子!」
笑顔で声を掛けるなり、
「おッ?!」
「あん時よりも数が増えたな。」
いささか驚いたのである。
「おぉ、真成!!」
「元気そうだな。」
「……、ま、あれから、いろいろあってな。」
「我々は大所帯になったという訳だ。」
そのように述べた撫子が、
「ところで…、義父君と義母君は、今どちらに??」
眼前の男性に質問した。
これに、
「二人とも広間で待っているぞ。」
「お前が来るのを。」
そう答える“国主の息子”であった……。
畳敷きの部屋にて。
「息災だったようだな、撫子。」
40代前半くらいの男性が目を細める。
胡坐ずわりしているので、確かな背丈は分からないが、180㎝はありそうだ。
肩あたりまでの長さがある黒髪は、オールバックにしていた。
この男から向かって、左斜め前には40歳前後の女性が、右斜め前には真成が、座っている。
「義父君と、義母君も、お変わりないようで、何よりです。」
会釈した撫子が、パーティーメンバーを紹介していく。
そこからは、雑談に花を咲かせていくのだった…。
30分ほどが過ぎ、
「お祖父様には挨拶したの?」
国主の妻が、尋ねる。
「いえ、未だなので、これから伺います。」
こう返す撫子であった。
一同は、山の西に在る“離れ”へと赴いた。
そこでは、60代半ばの男性が、縁側に腰掛け、お茶を飲みつつ、庭の草花を眺めている。
気配を感じたらしく、自分の右に〝フ〟と視線を送った男が、
「!」
「撫子か!?」
少なからず目を丸くした。
「お久しぶりです。」
「先ほど帰って参りました。」
孫同然の若い娘が頭を下げたら、
「うむ。」
「逞しく成長したようじゃのぉ。」
嬉しそうにした初老の男が、
「どれ。」
〝スッ〟と起立して、
「積もる話しもあるじゃろうから、場所を移るとしよう。」
このように促したのである。
さっきの部屋に比べて半分くらいの面積であろう室内にて、撫子がザックリとした冒険譚を語っていった。
黙って聞いていた男性が、
「清虎が“総帥”になったのは知っておったが、他の者らの詳しい情報は掴んでおらなんだ。」
「そうか、“名も無き旅団”は、皆、健やかであるか。」
優しげな表情で〝うん うん〟と頷く。
そう。
この初老の男こそが、[忍者マスター]の“成蔵”である。
身長は170㎝といったところだろう。
細い体型で、背中あたりまでの長さの髪を一つに束ねている。
なお、髪や眉に髭は、白い。
「して??」
「こらからも旅を続けるとの事じゃったが……、今日ぐらいは泊まっていけるのか?」
忍者マスターの問いを受け、撫子が後ろを見た。
目が合った紫蓮が、
「構わない。」
そう許可したのである。
「では、敷地内にテントを設置させてもらいましょう。」
タリアノの意見に、成蔵が〝はて??〟と首を傾げた。
意味を理解した撫子が、
「あー、…、サーヴァントが総勢で50体いますので、部屋が足りないかと。」
このように説明したら、
「なるほど。」
忍者マスターが納得した流れで、
「有るだけ、幾らでも、好きに張るがよい。」
このように勧めたのである。
「いえ、一つだけで大丈夫です。」
タリアノが伝えたところ、成蔵が〝ふむ?〟と不思議がったようだ……。
野外に設けられたゲルの中へと招待され、
「なんと?!」
「かような物を造るとは…、やりおるのう、ロッマーの奴め。」
「さすがは“大魔導師”と謳われているだけのことはあるわい。」
驚きを隠せない[忍者マスター]であった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルウェーのサーヴァント達
メスのトロール
ほぼ変わりなし
背丈は5Mのまま
肌の色は緑で、肩あたりまでの長さだった紫紺色の髪は、腰まで伸びている
体つきは筋肉質
顔立ちは凛とした感じ
ジョブは【武闘家】
武器は“三節棍”
スキルは[火炎]
メスのセイレーン
上半身は人間の女性で、下半身は鳥
背中に翼を有する
変わりなし
身長は165㎝のまま
背中あたりまでの長さがある金髪は、全体的にウェーブしている
顔立ちはキレカワ系
ジョブは【剣士】
武器は“サーベル”で、小型のバックラー・シールドも着用
スキルは[混乱と魅了]が合わさったもの
メスのケット・シー
もともと二足歩行
ほぼ変わりなし
110㎝だった背丈は135㎝に
毛並みは黒く、瞳は青い
ジョブは【魔術士】
武器は長さ180㎝ぐらいで銀製の“魔杖”
[攻撃魔法]を扱う
オスで羊の獣人
ワーシープ《羊の半獣》に進化
160㎝だった身長は170㎝に
ショートの髪は羊毛みたいな感じ
耳、角、尻尾は、羊そのもの
また、手から肘にかけて、足から膝にかけては、人間っぽいものの、羊の特徴が残っている
ジョブは【騎士】
武器は中剣から“ラージソード”に変更
スキルは[氷撃]
オスのヒッポグリフ
前半身は鷲で、後半身が馬であり、毛並みは全体的に白い
4Mだった全長は5Mに
スキルは[風撃][地撃]
玄関から上がったところで、木板づくりの廊下を〝ドタドタ〟と歩いてきた青年が、
「よう、撫子!」
笑顔で声を掛けるなり、
「おッ?!」
「あん時よりも数が増えたな。」
いささか驚いたのである。
「おぉ、真成!!」
「元気そうだな。」
「……、ま、あれから、いろいろあってな。」
「我々は大所帯になったという訳だ。」
そのように述べた撫子が、
「ところで…、義父君と義母君は、今どちらに??」
眼前の男性に質問した。
これに、
「二人とも広間で待っているぞ。」
「お前が来るのを。」
そう答える“国主の息子”であった……。
畳敷きの部屋にて。
「息災だったようだな、撫子。」
40代前半くらいの男性が目を細める。
胡坐ずわりしているので、確かな背丈は分からないが、180㎝はありそうだ。
肩あたりまでの長さがある黒髪は、オールバックにしていた。
この男から向かって、左斜め前には40歳前後の女性が、右斜め前には真成が、座っている。
「義父君と、義母君も、お変わりないようで、何よりです。」
会釈した撫子が、パーティーメンバーを紹介していく。
そこからは、雑談に花を咲かせていくのだった…。
30分ほどが過ぎ、
「お祖父様には挨拶したの?」
国主の妻が、尋ねる。
「いえ、未だなので、これから伺います。」
こう返す撫子であった。
一同は、山の西に在る“離れ”へと赴いた。
そこでは、60代半ばの男性が、縁側に腰掛け、お茶を飲みつつ、庭の草花を眺めている。
気配を感じたらしく、自分の右に〝フ〟と視線を送った男が、
「!」
「撫子か!?」
少なからず目を丸くした。
「お久しぶりです。」
「先ほど帰って参りました。」
孫同然の若い娘が頭を下げたら、
「うむ。」
「逞しく成長したようじゃのぉ。」
嬉しそうにした初老の男が、
「どれ。」
〝スッ〟と起立して、
「積もる話しもあるじゃろうから、場所を移るとしよう。」
このように促したのである。
さっきの部屋に比べて半分くらいの面積であろう室内にて、撫子がザックリとした冒険譚を語っていった。
黙って聞いていた男性が、
「清虎が“総帥”になったのは知っておったが、他の者らの詳しい情報は掴んでおらなんだ。」
「そうか、“名も無き旅団”は、皆、健やかであるか。」
優しげな表情で〝うん うん〟と頷く。
そう。
この初老の男こそが、[忍者マスター]の“成蔵”である。
身長は170㎝といったところだろう。
細い体型で、背中あたりまでの長さの髪を一つに束ねている。
なお、髪や眉に髭は、白い。
「して??」
「こらからも旅を続けるとの事じゃったが……、今日ぐらいは泊まっていけるのか?」
忍者マスターの問いを受け、撫子が後ろを見た。
目が合った紫蓮が、
「構わない。」
そう許可したのである。
「では、敷地内にテントを設置させてもらいましょう。」
タリアノの意見に、成蔵が〝はて??〟と首を傾げた。
意味を理解した撫子が、
「あー、…、サーヴァントが総勢で50体いますので、部屋が足りないかと。」
このように説明したら、
「なるほど。」
忍者マスターが納得した流れで、
「有るだけ、幾らでも、好きに張るがよい。」
このように勧めたのである。
「いえ、一つだけで大丈夫です。」
タリアノが伝えたところ、成蔵が〝ふむ?〟と不思議がったようだ……。
野外に設けられたゲルの中へと招待され、
「なんと?!」
「かような物を造るとは…、やりおるのう、ロッマーの奴め。」
「さすがは“大魔導師”と謳われているだけのことはあるわい。」
驚きを隠せない[忍者マスター]であった―。
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ルウェーのサーヴァント達
メスのトロール
ほぼ変わりなし
背丈は5Mのまま
肌の色は緑で、肩あたりまでの長さだった紫紺色の髪は、腰まで伸びている
体つきは筋肉質
顔立ちは凛とした感じ
ジョブは【武闘家】
武器は“三節棍”
スキルは[火炎]
メスのセイレーン
上半身は人間の女性で、下半身は鳥
背中に翼を有する
変わりなし
身長は165㎝のまま
背中あたりまでの長さがある金髪は、全体的にウェーブしている
顔立ちはキレカワ系
ジョブは【剣士】
武器は“サーベル”で、小型のバックラー・シールドも着用
スキルは[混乱と魅了]が合わさったもの
メスのケット・シー
もともと二足歩行
ほぼ変わりなし
110㎝だった背丈は135㎝に
毛並みは黒く、瞳は青い
ジョブは【魔術士】
武器は長さ180㎝ぐらいで銀製の“魔杖”
[攻撃魔法]を扱う
オスで羊の獣人
ワーシープ《羊の半獣》に進化
160㎝だった身長は170㎝に
ショートの髪は羊毛みたいな感じ
耳、角、尻尾は、羊そのもの
また、手から肘にかけて、足から膝にかけては、人間っぽいものの、羊の特徴が残っている
ジョブは【騎士】
武器は中剣から“ラージソード”に変更
スキルは[氷撃]
オスのヒッポグリフ
前半身は鷲で、後半身が馬であり、毛並みは全体的に白い
4Mだった全長は5Mに
スキルは[風撃][地撃]
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