191 / 300
― 第五章・魔の領域 ―
第191話 巡り巡りて・急
しおりを挟む
敵軍が退却し、戦が終結した。
日が暮れたこともあって、オワ-リン側は、各自、テント(ゲル)を張り、夕食の準備に取り掛かろうとしている。
そのような光景のなか、既に武装を解いている[鮮紅の豹一団]と[GOD SLAYER’S]とが、野外で改めて対面していた。
近くには、薫・ウィヴ・バウン・イザッドなどの遺体が、丁寧に置かれている。
どれもが、布で綺麗に包まれているようだ。
紫蓮と来夢に権蔵をマジマジと見た弥太郎が、
「いろいろと変わったな。」
懐かしそうに目を細める。
「そっちも、知らない顔が増えているな。」
こう返した紫蓮に、
「ん??」
「ああ、君らと別れてから、新しいメンバーを幾らか入れたからね。」
「まぁ、結局、ボクの所為で、仲間の四割ぐらいが亡くなってしまったけど…。」
説明したラーザが、肩を落とす。
生き残っているのは、人間が15数と、サーヴァントが10体だ。
その半分ほどは、紫蓮との面識がない。
重たくなった場の空気を変えようと、
「にしても、紫蓮。」
「大きくなったねぇ~。」
「一緒に旅していた頃は、こんなだったのに。」
ラットが、両手で宙に“球体”を形作った。
このジェスチャーに、
「それは来夢だ。」
「俺じゃねぇ。」
紫蓮がツッコんだところ、多くの者が〝ドッ!!〟と笑ったのである。
雰囲気が良くなったのを感じた秀嗣が、
「で? ラーザ。」
「今回は、何故、こういった戦いに参加したんだ??」
「珍しく。」
そのように尋ねたら、
「あー、……、それは、だな…。」
[赤髪の団長]が口ごもった。
再び全員が静まったタイミングで、
「お嬢様。」
横から男性が声をかけてきたのである。
皆が視線を送ったら、鎧姿の兵士たちが5人ぐらい佇んでいた。
なお、兜は脱いでいるみたいだ。
集団の先頭には、背丈が170㎝あたりで、60代半ばくらいの男が立っている。
ちなみに、オールバックの髪と、眉に、髭は、白い。
隊長格であろうこの男性が、
「戦場で貴女様を見かけたとの報告があり、探しておりました。」
「ラーザお嬢様。」
こう述べるのと共に頭を下げ、背後に控えている兵士らが会釈した。
それには、
「は?」
「……、お嬢様ぁあッ?!」
弥太郎達が驚き、紫蓮なども目を丸くしたのである。
「うぅ~ッ。」
「とうとうバレてしまったか…。」
ばつが悪そうにして、
「黙っていて、すまない。」
謝ったラーザが、
「いつか言うつもりではいたんだが……、実のところ、ボクは、オワ-リン国主の娘なんだ。」
このように知らせるのだった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
涼音のサーヴァント達
九尾の白狐
人型の女性への変化が可能に
その際の身長は170㎝くらいで、背中あたりまでの髪・頭上の耳・九つの尻尾は白く、手から肘に掛けてと、足から膝に掛けては、人間っぽいものの、狐の特徴を残している
顔立ちは綺麗系
ジョブは【弓術士】
武器は“弓矢”
スキルは[狐火][風撃]
メスのラミア
上半身の人間の部分は70㎝のままで、5Mだった下半身の蛇の部分は10Mに
人型の女性への変化が可能に
その際の身長は175㎝くらいで、背中あたりまでの髪は腰ぐらいまで伸びており、二本の脚は〝緑色の鱗〟で覆われている
顔立ちはクールビューティー
ジョブは【武闘家】
武器は“矛”
スキルは[地撃]
オスの鎌鼬
変わりなし
身長は150㎝のまま
ジョブは【武士】
武器は“鎖鎌”
スキルは[風撃]
オスのワーウルフ(狼の獣人)
ほぼ変わりなし
170㎝の身長は180㎝に
ジョブは【騎士】
武器は“ラージソード”
スキルは[氷撃]
朱雀
5Mだった全長は10Mに
“人型”への変化が可能に
見た目は二足歩行の赤鳥で、身長は185㎝くらいとなり、両腕と、翼を、有する
ジョブは【剣士】
武器は“中剣”
スキルは[火炎]
日が暮れたこともあって、オワ-リン側は、各自、テント(ゲル)を張り、夕食の準備に取り掛かろうとしている。
そのような光景のなか、既に武装を解いている[鮮紅の豹一団]と[GOD SLAYER’S]とが、野外で改めて対面していた。
近くには、薫・ウィヴ・バウン・イザッドなどの遺体が、丁寧に置かれている。
どれもが、布で綺麗に包まれているようだ。
紫蓮と来夢に権蔵をマジマジと見た弥太郎が、
「いろいろと変わったな。」
懐かしそうに目を細める。
「そっちも、知らない顔が増えているな。」
こう返した紫蓮に、
「ん??」
「ああ、君らと別れてから、新しいメンバーを幾らか入れたからね。」
「まぁ、結局、ボクの所為で、仲間の四割ぐらいが亡くなってしまったけど…。」
説明したラーザが、肩を落とす。
生き残っているのは、人間が15数と、サーヴァントが10体だ。
その半分ほどは、紫蓮との面識がない。
重たくなった場の空気を変えようと、
「にしても、紫蓮。」
「大きくなったねぇ~。」
「一緒に旅していた頃は、こんなだったのに。」
ラットが、両手で宙に“球体”を形作った。
このジェスチャーに、
「それは来夢だ。」
「俺じゃねぇ。」
紫蓮がツッコんだところ、多くの者が〝ドッ!!〟と笑ったのである。
雰囲気が良くなったのを感じた秀嗣が、
「で? ラーザ。」
「今回は、何故、こういった戦いに参加したんだ??」
「珍しく。」
そのように尋ねたら、
「あー、……、それは、だな…。」
[赤髪の団長]が口ごもった。
再び全員が静まったタイミングで、
「お嬢様。」
横から男性が声をかけてきたのである。
皆が視線を送ったら、鎧姿の兵士たちが5人ぐらい佇んでいた。
なお、兜は脱いでいるみたいだ。
集団の先頭には、背丈が170㎝あたりで、60代半ばくらいの男が立っている。
ちなみに、オールバックの髪と、眉に、髭は、白い。
隊長格であろうこの男性が、
「戦場で貴女様を見かけたとの報告があり、探しておりました。」
「ラーザお嬢様。」
こう述べるのと共に頭を下げ、背後に控えている兵士らが会釈した。
それには、
「は?」
「……、お嬢様ぁあッ?!」
弥太郎達が驚き、紫蓮なども目を丸くしたのである。
「うぅ~ッ。」
「とうとうバレてしまったか…。」
ばつが悪そうにして、
「黙っていて、すまない。」
謝ったラーザが、
「いつか言うつもりではいたんだが……、実のところ、ボクは、オワ-リン国主の娘なんだ。」
このように知らせるのだった―。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
涼音のサーヴァント達
九尾の白狐
人型の女性への変化が可能に
その際の身長は170㎝くらいで、背中あたりまでの髪・頭上の耳・九つの尻尾は白く、手から肘に掛けてと、足から膝に掛けては、人間っぽいものの、狐の特徴を残している
顔立ちは綺麗系
ジョブは【弓術士】
武器は“弓矢”
スキルは[狐火][風撃]
メスのラミア
上半身の人間の部分は70㎝のままで、5Mだった下半身の蛇の部分は10Mに
人型の女性への変化が可能に
その際の身長は175㎝くらいで、背中あたりまでの髪は腰ぐらいまで伸びており、二本の脚は〝緑色の鱗〟で覆われている
顔立ちはクールビューティー
ジョブは【武闘家】
武器は“矛”
スキルは[地撃]
オスの鎌鼬
変わりなし
身長は150㎝のまま
ジョブは【武士】
武器は“鎖鎌”
スキルは[風撃]
オスのワーウルフ(狼の獣人)
ほぼ変わりなし
170㎝の身長は180㎝に
ジョブは【騎士】
武器は“ラージソード”
スキルは[氷撃]
朱雀
5Mだった全長は10Mに
“人型”への変化が可能に
見た目は二足歩行の赤鳥で、身長は185㎝くらいとなり、両腕と、翼を、有する
ジョブは【剣士】
武器は“中剣”
スキルは[火炎]
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1001部隊 ~幻の最強部隊、異世界にて~
鮪鱚鰈
ファンタジー
昭和22年 ロサンゼルス沖合
戦艦大和の艦上にて日本とアメリカの講和がなる
事実上勝利した日本はハワイ自治権・グアム・ミッドウエー統治権・ラバウル直轄権利を得て事実上太平洋の覇者となる
その戦争を日本の勝利に導いた男と男が率いる小隊は1001部隊
中国戦線で無類の活躍を見せ、1001小隊の参戦が噂されるだけで敵が逃げ出すほどであった。
終戦時1001小隊に参加して最後まで生き残った兵は11人
小隊長である男『瀬能勝則』含めると12人の男達である
劣戦の戦場でその男達が現れると瞬く間に戦局が逆転し気が付けば日本軍が勝っていた。
しかし日本陸軍上層部はその男達を快くは思っていなかった。
上官の命令には従わず自由気ままに戦場を行き来する男達。
ゆえに彼らは最前線に配備された
しかし、彼等は死なず、最前線においても無類の戦火を上げていった。
しかし、彼らがもたらした日本の勝利は彼らが望んだ日本を作り上げたわけではなかった。
瀬能が死を迎えるとき
とある世界の神が彼と彼の部下を新天地へと導くのであった
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スター・スフィア-異世界冒険はお喋り宝石と共に-
黒河ハル
ファンタジー
——1つの星に1つの世界、1つの宙《そら》に無数の冒険——
帰り道に拾った蒼い石がなんか光りだして、なんか異世界に飛ばされた…。
しかもその石、喋るし、消えるし、食べるしでもう意味わからん!
そんな俺の気持ちなどおかまいなしに、突然黒いドラゴンが襲ってきて——
不思議な力を持った宝石たちを巡る、異世界『転移』物語!
星の命運を掛けた壮大なSFファンタジー!
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる
ケイちゃん
ファンタジー
ゲームに熱中していた彼は、シナリオで現れたラスボスを好きになってしまう。
彼はその好意にラスボスを倒さず何度もリトライを重ねて会いに行くという狂気の推し活をしていた。
だがある日、ストーリーのエンディングが気になりラスボスを倒してしまう。
結果、ラスボスのいない平和な世界というエンドで幕を閉じ、推しのいない世界の悲しみから倒れて死んでしまう。
そんな彼が次に目を開けるとゲームの中の主人公に転生していた!
主人公となれば必ず最後にはラスボスに辿り着く、ラスボスを倒すという未来を変えて救いだす事を目的に彼は冒険者達と旅に出る。
ラスボスを倒し世界を救うという定められたストーリーをねじ曲げ、彼はラスボスを救う事が出来るのか…?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる