GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第五章・魔の領域 ―

第189話 巡り巡りて・序

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ズワッボゥッ!!

と、発射されたのは、幅50㎝の[雷]だった。

これ・・に背中を貫かれた“つるぎの神”が感電して、膝を地に屈する。

“槍の神”も、[鮮紅せんこうの豹一団]も、何が起きたか分からないまま、雷が飛んできた方角に視線を送った。

そこには、“奇妙な馬”に乗っている人々や、サーヴァントなどの、あるグループが見受けられたのである。

この集団の先頭に居る“甲冑姿の武士”が、自身の刀を突き出して、[武器伝導]を放ったらしい。

更には、彼の傍に居る“女剣士”が、右手から長さ2M×最大幅1Mといった[歪なクリスタル形の氷]を発射した。

それが後頭部にヒットして、兜にひびが入った“剣の神”が、うつ伏せで倒れていく。

ぶつかりそうになった弥太郎やたろうたちは、上手いこと躱したようだ。

このような光景に、我に返った“槍の神”が、

「おのれ、貴様らッ!」

光線ビーム】を飛ばそうとするも、

「ふんッ!!」

先に“男性の騎士”が[バンプレート(護拳)状のランス]を右から左へと払い、最大幅50㎝×長さ3Mで三日月状の【風の刃】を放ったのである。

それによって、腹部に〝ブシャッ!〟と傷を負った男神おがみが、

「ぐぬぅ~ッ。」

低く呻きながら、2~3歩ほど後退した。

「行け。」

サウスポーらしい“騎士”の一言で、五体のサーヴァントが“槍の神”へと向かう。

この右斜め後ろに控えている“男性の武闘家”が、

みんなも。」

そう促したところ、彼のサーヴァントが仲間を追ったのである。

このような状況で、“剣の神”に近づいてきたパーティーが、あと5Mくらいの位置で止まった。

あれ・・を、燃やしても構わんか?」

“人型の龍”に尋ねられて、

「ああ。」
「好きにしろ。」

馬上の【武士】が答える。

それを受けた“ドラゴニュート”が、口から最小直径25㎝×最大直径1Mといった【黒炎】を発射した。

このスキルによって、未だ雷電での痺れが解けずにいる“剣の神”が燃えていく。

それまで何やら〝じぃ――ッ〟と観察していた“ホブゴブリン”が、

「やっぱり!!」
「“弥太郎さん”ですよ!」

こう述べたのである。

それに続いて、

「あっち、ラーザ。」
「他に、ヒデツグと、ラットが、いる。」

“パラライズスライム”が指を差す。

名前を呼ばれた面子が、

「何故、俺達の事を??」

不思議がって目を丸くするなか、

「て、ことは…。」
「ここら辺の遺体は、間違いなく、かおるにイザッドじいさんか。」

【武士】が認識したタイミングで、

「ぐがぁあ――ッ!!」

炎が消えかけている“剣の神”が、怒りを露わにしながら立ち上がって、自分を攻撃した連中へと、体を反転させた。

「む?!」
「ちと、距離があったか。」

“人型の龍”が眉間にシワを寄せるなか、

「許さん!」

男神が左のてのひらで直径3Mの魔法陣を構築していく。

だが、【ビーム】を発動するよりも早く、矢がられたのである。

これが胸元に当たって、

ボオォンッ!!

直径2Mぐらいの範囲を爆破される“剣の神”であった―。
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