169 / 300
― 第四章・西陸行路 ―
第169話 逆撃・其之伍
しおりを挟む
[GOD SLAYER’S]は敵兵どもと乱闘になっている。
迫りくる兵士などを蹴散らした[岩石ゴーレム]が、急降下する神に気付き、自身のマスターであるタリアノの真後ろに接近した。
この流れで、神の顔面へと、右の拳を繰り出す。
「むッ!!」
首を捻って躱した男神が、一旦、体勢を整え直そうとする。
そこを、左側面から、マンティコアが噛み付きに掛かるも、
「くぅッ!」
神は素早く後退して難を逃れた。
マンティコアは、つい先程までハーピーにキラービーといった翼や羽を有する敵のサーヴァント5体ぐらいと空中戦を演じていたが、これらを死滅させて飛んできたようだ。
それなりに離れて、
「煩わしいヤツラめ。」
「……、まずは、連中から片付けるとするか。」
攻撃する対象を変えようとしていた男神の背に、〝ドドドドドドドッ!!〟とビームライフルがヒットする。
「が、あッ?!」
痛がった神が、
「何事だ??」
顔だけ振り返って見たところ、[鷹のロボット]が新たに照準を合わせようとしていた。
「これは…、機械か?」
男神は少なからず困惑するも、
「なんであれ、我に傷を負わせたこと、後悔させてくれるわッ!」
左へ反転するのと共に、[ラージソード]を叩きつけようとする。
ここへ、一本の“ビーム”が放たれ、神の腹部を貫通した。
それは、地上のスリアが、三輪バイクの“トライク”に乗ったまま、[銃剣]から発射したものである。
「ぐふッ!!」
よろめいた男神が、
「おのれ。」
「奇妙な武器の女め、殺してくれようぞ!」
怒りを露わにした。
この背中に、最大幅1M×長さ2Mの“歪なクリスタル形の氷”が、
ズドォンッ!!
と、ぶつかる。
どうやら、[機械馬]に跨っているタリアノが魔法を展開したらしい。
それによって傷口が開いた神は、より一層に流血し、ふらついていた。
この間に、スリア/ランソワ/ルウェ―/涼音とサーヴァント達が、“タリアノ班”の所へと集結してくる。
彼女たちは、それぞれに戦っていた敵を全て倒したようだ。
「虫ケラどもが、生意気にも我に勝てるつもりでおるか!?」
〝ギリッ!〟と歯軋りした男神が、上昇していき、地面から10Mくらいの位置で止まって、
「後悔させてくれるわッ。」
左の掌で直径3Mの魔法陣を構築した。
「!!」
「皆さん、散ってください!」
タリアノが知らせたのと殆ど同時に、幅20㎝×長さ1Mで白い【光線】が100本ほど降り注いだ。
雪と土とが埃になって舞い広がるなか、
「きゃッ!!」
「うぐッ!」
といった声が、幾つも聞こえてくる。
「どやつも、下等生物の割には、よくやった。」
「称賛を込めて、これで終わらせてやる故、光栄に思うが良い。」
眼下に向けて呟きつつ、再び魔法陣を築いていく神であった―。
迫りくる兵士などを蹴散らした[岩石ゴーレム]が、急降下する神に気付き、自身のマスターであるタリアノの真後ろに接近した。
この流れで、神の顔面へと、右の拳を繰り出す。
「むッ!!」
首を捻って躱した男神が、一旦、体勢を整え直そうとする。
そこを、左側面から、マンティコアが噛み付きに掛かるも、
「くぅッ!」
神は素早く後退して難を逃れた。
マンティコアは、つい先程までハーピーにキラービーといった翼や羽を有する敵のサーヴァント5体ぐらいと空中戦を演じていたが、これらを死滅させて飛んできたようだ。
それなりに離れて、
「煩わしいヤツラめ。」
「……、まずは、連中から片付けるとするか。」
攻撃する対象を変えようとしていた男神の背に、〝ドドドドドドドッ!!〟とビームライフルがヒットする。
「が、あッ?!」
痛がった神が、
「何事だ??」
顔だけ振り返って見たところ、[鷹のロボット]が新たに照準を合わせようとしていた。
「これは…、機械か?」
男神は少なからず困惑するも、
「なんであれ、我に傷を負わせたこと、後悔させてくれるわッ!」
左へ反転するのと共に、[ラージソード]を叩きつけようとする。
ここへ、一本の“ビーム”が放たれ、神の腹部を貫通した。
それは、地上のスリアが、三輪バイクの“トライク”に乗ったまま、[銃剣]から発射したものである。
「ぐふッ!!」
よろめいた男神が、
「おのれ。」
「奇妙な武器の女め、殺してくれようぞ!」
怒りを露わにした。
この背中に、最大幅1M×長さ2Mの“歪なクリスタル形の氷”が、
ズドォンッ!!
と、ぶつかる。
どうやら、[機械馬]に跨っているタリアノが魔法を展開したらしい。
それによって傷口が開いた神は、より一層に流血し、ふらついていた。
この間に、スリア/ランソワ/ルウェ―/涼音とサーヴァント達が、“タリアノ班”の所へと集結してくる。
彼女たちは、それぞれに戦っていた敵を全て倒したようだ。
「虫ケラどもが、生意気にも我に勝てるつもりでおるか!?」
〝ギリッ!〟と歯軋りした男神が、上昇していき、地面から10Mくらいの位置で止まって、
「後悔させてくれるわッ。」
左の掌で直径3Mの魔法陣を構築した。
「!!」
「皆さん、散ってください!」
タリアノが知らせたのと殆ど同時に、幅20㎝×長さ1Mで白い【光線】が100本ほど降り注いだ。
雪と土とが埃になって舞い広がるなか、
「きゃッ!!」
「うぐッ!」
といった声が、幾つも聞こえてくる。
「どやつも、下等生物の割には、よくやった。」
「称賛を込めて、これで終わらせてやる故、光栄に思うが良い。」
眼下に向けて呟きつつ、再び魔法陣を築いていく神であった―。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる