GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第四章・西陸行路 ―

第145話 八人目の。

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暫くして、とある若者が入室してきた。

背丈は、170㎝前後だ。

肌はブラックとブラウンの中間といった感じである。

黒い髪の毛を“コーンロウ”という編み込みにしていた。

服装は、ホワイトの半袖ワイシャツ/ベージュのチノパン/ブラックのショートブーツ、のようだ。

かなり筋肉質な体つきをしている。

「お、来たか。」
「では、紹介しよう。」
「この者たちは、我が旧友の孫や愛弟子らである。」

[傭兵王]の説明を受けた青年が〝ふむ?〟と首を傾げながら頷く。

「こっちは、我が孫の一人でな。」
「名を“フゥーリカン”という。」
「そなたらの“旅の友”に打って付けであろうぞ。」

[カーチーの国主]が紫蓮しれん達に伝えたところで、

「どういうことだ?? 爺様じっさま。」

フゥーリカンが尋ねた。

これによって、

「おお、そうだったな。」
「いや、実はの…。」

“ヴァンギー”が経緯を語っていく……。


「〝やがて神を討ち滅ぼすために〟か…。」
「…………。」

少し考えたフゥーリカンが、〝フ〟と笑みを零し、

「そいつぁ、熱い話しだなッ!!」

瞳を輝かせた。

その好反応を見て、

「冒険に出てみるか?」

祖父である傭兵王が確認する。

「ああ!」

快諾した孫を、

「では、ある人物への書状を用意する故、旅支度を整えてこい。」

国主が促すのであった。


紫蓮たちは、例の如く別室の広間で待機していたサーヴァント達と合流し、城の1Fエントランスに移動していた。

「待たせたな!!」

階段を下りてきたフゥーリカンも、サーヴァントを従えている。


まずは、メスの“サソリ”だ。

全長3Mの身体は“砂色”である。

尾の先端に有る針で刺されると【麻痺】してしまう。


次は、メスの“バジリスク”だ。

6M近い全長で、容姿はコブラっぽい印象である。

【毒】のスキルを収得しているのだそうだ。


メスの“ガーゴイル”は、背丈が160㎝といったところだろう。

ショートの髪や、肌に、翼と、尻尾は、灰色である。

ただ、角・目・爪は、黒い。

ジョブは[武闘家]で、【地撃】のスキルを扱う。

他に〝自分を石化する〟という能力も持ち合わせているらしい。


オスの“ジャイアントアント”は、全長が3Mである。

【雷】のスキルを扱うのだそうだ。


最後は、オスである“鷹の獣人”だ。

背丈は175㎝ぐらいだろう。

[武士]であり、【風】のスキルを操る。

得物えものは[槍]との事だった。


[GOD SLAYER‘S]に加入したフゥーリカンに、

「で??」
「何処に手紙を届けるんだ?」

グーランが質問する。

「“エーチゼェーン国”らしい。」

フゥーリカンが返したら、

「確か……、“ヤーマートゥー国”の北に位置していますわよね。」

ランソワが記憶を辿った。

撫子なでしこが、

「遠いのか??」

そう訊いてみたところ、

「んん~、…、徒歩だと二ヵ月くらいで到着すると思うぜ。」

フゥーリカンが答えたのである。

ちなみに、彼は、紫蓮の一つ年上にあたる17歳なのだそうだ。

「ねぇ?」
「取り敢えず、どこかで買い物しない??」
「食料とか、ポーションだったりを、補充しておきたいし。」

ペイニーの意見を、

「ああ、そうしよう。」

紫蓮が承諾する。

この流れで、

「それと……、“岩”を入手できる所は在りませんか?」

フゥーリカンに伺うタリアノであった―。
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