123 / 294
― 第四章・西陸行路 ―
第123話 沖にて・其之肆
しおりを挟む
タリアノが直径25㎝の[火炎]を、ララベーリャは直径10㎝の[火の玉]を、各自の魔法陣から発射した。
撫子は、幅25㎝×長さ2.5Mの【火遁の術】を用いる。
ペイニーも、突き出した左の掌から、幅25㎝×長さ2.5Mの[炎]を飛ばす。
涼音が右手から直径2.5Mの【神火】を、ヌラーバ(茶髪坊主の少年戦士)は右の掌から直径10㎝の【火の玉】を、放った。
ホブゴブリンに成っている権蔵は幅35㎝の、ペイニーのサーヴァントであるサラマンダーが幅55㎝の、[火炎]を、新羅は直径30㎝の[黒炎]を、それぞれに、口から発している。
撫子のところのヘルハウンドが、右手から直径20㎝×長さ2Mの【炎】を噴射した。
涼音のサーヴァント達である、九尾の狐は直径15㎝で緑色と青色が入り混じったかのような[狐火]を50発ほど、朱雀が前方へ〝ブンッ!〟と押し出した両翼から直径20㎝×長さ2Mの[火炎]を一つ、飛ばしたようだ。
タリアノのところのマンティコアが、直径55㎝で黒色と紫色が合わさっている【火の玉】を、放つ。
それらが命中した“海の怪物”は、
ゴオオォォ――ッ!!
と燃えながら、後方に倒れ込んでいく。
しかし、ただでは転ぼうとせず、12本ある触手のうちの半数ぐらいを、甲板や、船の左側面に、吸着させて、海に沈みそうになったところを耐える。
この際に、触手の付け根の中央にある“直径1Mの丸い口”が、露わになった。
その内部には、鋭く尖った幾つもの歯が、均等に生えている。
何かを察したタリアノが、
「結界を!」
鈴音に声を掛けた。
「了解です!!」
彼女は、タリアノが何故そのような指示を出したのかまでは分からなかったものの、即座に対応していく。
この間に、クラーケンが円形の口から、直径10㎝×長さ1Mの[黒い光線]を、100発くらい撃ってきた。
新羅であったり、宙に浮いていたサーヴァントらは、更に上空へと逃れる。
紫蓮たちは、鈴音が張った【結界】によって、守られた。
「ふぅー。」
「ギリギリだったわね。」
ペイニーが、いささか脱力し、
「だが、危機は去ったようで、何よりだ。」
「感謝するぞ、涼音!」
撫子が笑みを浮かべる。
「いえいえ、間に合って良かったです。」
涼音は、謙遜すると共に、安心した。
「アイツのスキルを知っていたのか?」
尋ねてきた紫蓮に、
「子どもの頃に読んだ本に、記されていましたので…。」
タリアノが答える流れで、
「それで??」
「どう反撃します?」
と、伺う。
「そうだな……。」
少し考えた紫蓮が、
「結界を解いた後に、“風”を使える者たちは、船に纏わりついている足を、切断してくれ。」
「これと同時に、“氷”を扱える面子は、敵の胴体を狙ってほしい。」
作戦を周囲に伝えていく―。
撫子は、幅25㎝×長さ2.5Mの【火遁の術】を用いる。
ペイニーも、突き出した左の掌から、幅25㎝×長さ2.5Mの[炎]を飛ばす。
涼音が右手から直径2.5Mの【神火】を、ヌラーバ(茶髪坊主の少年戦士)は右の掌から直径10㎝の【火の玉】を、放った。
ホブゴブリンに成っている権蔵は幅35㎝の、ペイニーのサーヴァントであるサラマンダーが幅55㎝の、[火炎]を、新羅は直径30㎝の[黒炎]を、それぞれに、口から発している。
撫子のところのヘルハウンドが、右手から直径20㎝×長さ2Mの【炎】を噴射した。
涼音のサーヴァント達である、九尾の狐は直径15㎝で緑色と青色が入り混じったかのような[狐火]を50発ほど、朱雀が前方へ〝ブンッ!〟と押し出した両翼から直径20㎝×長さ2Mの[火炎]を一つ、飛ばしたようだ。
タリアノのところのマンティコアが、直径55㎝で黒色と紫色が合わさっている【火の玉】を、放つ。
それらが命中した“海の怪物”は、
ゴオオォォ――ッ!!
と燃えながら、後方に倒れ込んでいく。
しかし、ただでは転ぼうとせず、12本ある触手のうちの半数ぐらいを、甲板や、船の左側面に、吸着させて、海に沈みそうになったところを耐える。
この際に、触手の付け根の中央にある“直径1Mの丸い口”が、露わになった。
その内部には、鋭く尖った幾つもの歯が、均等に生えている。
何かを察したタリアノが、
「結界を!」
鈴音に声を掛けた。
「了解です!!」
彼女は、タリアノが何故そのような指示を出したのかまでは分からなかったものの、即座に対応していく。
この間に、クラーケンが円形の口から、直径10㎝×長さ1Mの[黒い光線]を、100発くらい撃ってきた。
新羅であったり、宙に浮いていたサーヴァントらは、更に上空へと逃れる。
紫蓮たちは、鈴音が張った【結界】によって、守られた。
「ふぅー。」
「ギリギリだったわね。」
ペイニーが、いささか脱力し、
「だが、危機は去ったようで、何よりだ。」
「感謝するぞ、涼音!」
撫子が笑みを浮かべる。
「いえいえ、間に合って良かったです。」
涼音は、謙遜すると共に、安心した。
「アイツのスキルを知っていたのか?」
尋ねてきた紫蓮に、
「子どもの頃に読んだ本に、記されていましたので…。」
タリアノが答える流れで、
「それで??」
「どう反撃します?」
と、伺う。
「そうだな……。」
少し考えた紫蓮が、
「結界を解いた後に、“風”を使える者たちは、船に纏わりついている足を、切断してくれ。」
「これと同時に、“氷”を扱える面子は、敵の胴体を狙ってほしい。」
作戦を周囲に伝えていく―。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる