GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第三章・南陸行路 ―

第91話 サッツゥーの忍びの里・前編

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ペイニーは、現在15歳で、初夏には誕生日を迎えるのだそうだ。

そんな彼女のジョブは【剣士】らしい。

ペイニーがパーティーに入ったのも〝神を討つ〟というのが理由である。

昨年、彼女が姉のように慕っていた二つ上の従姉いとこが、神に殺された。

この従姉は“冒険者”であり、[イッワーミ国]と[南陸なんりく第九神国しんこく]との戦に参加し、命を落としたらしい。

本人は覚悟してのことだったが、ペイニーにとっては許し難い出来事であったようだ…。




ここで、一度、ペイニーのサーヴァントたちをチェックしておこう。


オスのポイズンスライムは、来夢らいむと同じくらいの背丈で、髪は眉あたりまでの長さだ。

ショートブーツは茶色で、パンツと長袖ワイシャツは青色であり、ネクタイは白色である。

戦闘の際には、権蔵ごんぞうのように【騎士】の甲冑を纏うが、武器は[ラージソード]のようだ。


オスのブラックオークは“亜種”である。

身長は、夜摩やまとあまり変わらない3Mぐらいだ。

また、夜摩のように、普段から、銅製である【戦士】の鎧兜を装備している。

武器も銅製で、[モーニングスター]だが、鎖タイプではなく、棒状だ。


メスで羊の獣人は、二足歩行で、身長は160㎝くらいである。

天然パーマである白い髪はショートで、頭から生えている巻き角は黒い。

ロングブーツはブラウンであり、パンツと長袖ワイシャツはブラックで、レッドのフード付きマントを着けていた。

ジョブは【弓術士】であり、ブラウンのパンツと長袖ワイシャツに、黒鉄の胸当て/籠手/脛当てが、防具である。

武器である弓も鉄製みたいだ。


メスのサラマンダーは、全長1.5Mの四足歩行で、まさに“火蜥蜴ひとかげ”である。


性別不明のコカトリスは、鶏の頭部・竜の翼・蛇の尾といった容姿で、羽毛は黄色い。

通常のニワトリよりも三倍は大きかった。


ちなみに、スライムと、羊の獣人が、喋れるようだ。




中央広場を出発した[GOD SLAYER‘S]は、首都の南門から“忍びの里”を目指している。

途中で野宿しつつ、次の日の昼過ぎに見えてきたのは、それなりの規模の集落だった。

里の周りは、5Mぐらいの高さがありそうな“石垣造りの壁”で囲われている。

更に、壁の外側には“お堀”が存在していた。

ちょっとした堀には水が溜まっている。

川か湖から引き込んでいるのだろう。

里の北側にて、

「ここのしのびらは、どのような反応を示すのだろうか?」

撫子なでしこが疑問混じりで呟いた……。


閉ざされている北門の高さは10Mといったところだろう。

門の近くの“物見櫓ものみやぐら”から、

「そなた達は冒険者みたいだが、我らの里に何用だ!?」

との声が聞こえてきたのである。

紫蓮しれんたちが見上げてみると、“鹿毛かげ馬の獣人”に、“縞三毛しまみけ猫”の獣人が、確認できた。

「私は、イーガーの前国主の使いの者だ!」
「“忍者マスター”と名高い成蔵せいぞう様からの書状を届けに参った!!」

撫子の返答を受けて、櫓の見張りらが話し合う。

数秒後…、

「暫し待たれよ!」

鹿毛馬が告げ、

「おい! 門を開けろ!!」

縞三毛猫が、内側に待機していた忍び達を促したのである―。
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