GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第二章・それぞれの成長 ―

第66話 王城にて・後編

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叩き付けられる“ラージソード”を、侍王が左へのサイドステップで躱す。

ズドンッ!!

床にひびを入れたソードを神が右斜め上へと払う。

これを、総帥が上体を逸らして避けた。

だが、間髪入れず、一柱が刺しにかかる。

後ろに跳んで逃れた清虎きよとらではあったが、やや着地に失敗して、

「おっ、と…、とぉ。」

バランスを崩しかけるも、転ばずに済んだようだ。

「ふぃー。」
「年を取ったものじゃのぉ。」

苦笑いする侍王に、

「ふんッ、案ずるでない。」
「すぐに、あの世に送ってやるから。」
「むこうでは、それ以上に老いることはあるまい。」

神が述べた。

「ふむ。」
「一理あるやもしれんのぉ。」
「じゃが…、ここで命が尽きるのは、お前さんの方じゃよ。」

総帥の挑発に、

「おのれぇいッ!」
「人間の分際で、頭が高いわッ!!」

〝ズン! ズン!〟と距離を詰めてきた一柱が、ラージソードを再び振り上げる。

そこへ、清虎が右手から最大幅1Mの炎を放ち、神の胸部にヒットさせた。

ボォウッ!!

引火して燃える一柱を、

「図体がデカいぶん、大振りになって、隙だらけじゃぞ。」

侍王が更にあおる。

炎が鎮まっていくなかで、

「お前だけは、八つ裂きにしてくれるわ――ッ!!!!」

神の怒りが増幅した。

そのタイミングで、100名ほどの衛兵が廊下から扉へと駆けて来る。

「お出ましだな。」

凛琥りくが右腰に帯びているレイピアの柄を掴む。

「ちょっと待ちくたびれたわ。」

魔法の杖を構えたのは幸永歌さえかだ。

さちの、

「思ったより少ないわねぇ。」

との言葉に、

「おそらく、これから続々と現れるでしょう。」

千代ちよが見解を示す。

晴清はるきよが、

「お喋りは、そこまでだ。」
「全員、備えてくれ。」

と、指示を出したことによって、誰もが迎撃態勢になったのである。


玉座の近くでは、一柱が、直径4Mの魔法陣から同じ幅の【光線ビーム】を発射した。

既に抜いていた二本の刀に火炎を宿した総帥が、左を突き出す。

ボォオ―ンッ!!

互いが相殺し合うなかで、清虎が、もう一本の刀を左から右へと払い、幅50㎝×長さ2Mの炎を飛ばした。

これ・・が腹部に当たった神は、その周辺が燃えながらも、改めて直径4Mの魔法陣を構築していく。

それに対して、侍王が右脚に火炎を纏わせる。

「余に立てついたつみ、死を以って償えッ!!」

一柱が、幅30㎝×長さ2Mの【光線こうせん】を200本ぐらい放つ。

「何度やろうとも、儂は殺せんよ。」

総帥が右足で床を〝ドンッ!〟と踏んだところ、直径1.5M×高さ4.5Mの“炎の柱”が、

ズボォウッ!!

と起きて、敵の攻撃を阻んだのであった―。
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