GOD SLAYER’S

ネコのうた

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― 第二章・それぞれの成長 ―

第31話 気になる存在

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城兵の案内で、数人が広間に入室してきた。

そのなかの一人が、清虎きよとらを認識するなり、

「お祖父じい様!」

と、屈託のない笑みを浮かべたのである。

これに、侍王が、

「おおー、幸永歌さえか。」
「それに、永虎ながとら永美香えみか凛琥りく。」
「よく来たのぉ、お前たち。」

と嬉しそうに目を細め、

「護衛、ご苦労であった、影。」

と、声を掛けた。


長男の虎政とらまさには息子が三人いて、永虎(18歳)は次男にあたる。

身長は175㎝で、ガタイが良い。

5㎝ほどの短髪と瞳はライトブラウンだ。

長女のさちには、娘が二人おり、幸永歌(16歳)は次女である。

背丈は158㎝で、背中あたりまでの長さがあって若干ウエーブしている髪と瞳は赤い。

次男である晴清はるきよのところは、長男・長女・次男で、永美香(16歳)は唯一の娘であった。

身長は160㎝で、ボブショートの髪は白銀であり、瞳はライトグリーンだ。

次女のりんには、息子が二人いて、凛琥(14歳)は次男である。

背丈は155㎝で、眉あたりまでの長さの髪と瞳はスカイブルーだ。

ちなみに、総帥たる清虎には、彩永さえという妻があったが、二年前に病で他界している。


侍王が、

「配下の者たちは控えさせておるのか?」

と“影”に訊ねたところ、

「総勢500、既に、南方領土の情報収集に放っております。」

と、報告したので、

「ほぉう、流石に仕事が早いの。」

と感心したのだった。

これから先、彼らが、[南陸なんりく第十神国しんこく]を制圧する為には、足掛かりとなる充分な領土が必要不可欠になってくる。

それが、この国の南方領土であった。

敵は城塞都市を奪還しに来るのか?

だとすれば、軍勢の数や、時期は?

はたまた。

こちらに寝返る人族や獣人族はいるのか?

であれば、金銀財宝/領地/社会的地位などの、どれで動くのか?

など、知りたいことが多々あったのだ。


凛琥が、

「ところで、お祖父様、“紫蓮しれん”とかいうやつは、今、どこに?」

と、質問してきた。

「なんじゃ? 知っておるのか??」

と少し驚く清虎に、永虎が、

「あー、父や叔父上が、話しをしておりましたので…。」
「〝神に一撃をくらわせた将来有望な若武者がいる〟と。」
「年齢は、凛琥とあまり変わらないみたいなので、意識しているのでしょう、おそらく。」

と、説明する。

「べ、別に、俺は…!」

とムキになる凛琥に、侍王が、

「手合わせしてみたいか?」

と、窺う。

「……、出来れば。」

と凛琥が首を軽く縦に振り、

「ふむ。それでは、訓練場に行ってみるかのぉ。」
「おそらく、そこにおるじゃろうから。」

〝ニィッ〟と口元を緩める清虎だった―。
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